「古代王権は男系・女系の両方が機能する双系であったとの歴史学説と高市早苗総理大臣の皇位継承についての考え方に関する質問主意書」を提出した
たがや亮議員への高市首相の答弁が衆議院のホームぺージで公開されました。
早速、読んでみます。
衆議院議員たがや亮君提出古代王権は男系・女系の両方が機能する双系であったとの歴史学説と高市 早苗総理大臣の皇位継承についての考え方に関する質問に対する答弁書
令和七年十二月二十三日受領 答弁第一七八号
内閣衆質二一九第一七八号 令和七年十二月二十三日 内閣総理大臣 高市早苗
衆議院議長額賀福志郎殿
衆議院議員たがや亮君提出
古代王権は男系・女系の両方が機能する双系であったとの歴史学説と高市早苗 総理大臣の皇位継承についての考え方に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員たがや亮君提出古代王権は男系・女系の両方が機能する双系であったとの歴史学説と高市 早苗総理大臣の皇位継承についての考え方に関する質問に対する答弁書
一及び三について
お尋ねは、政治家個人としての発言に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。
二について
御指摘の答弁で示された政府の立場に変わりはない。
四及び五について
お尋ねの「将来的な「女性天皇、女系天皇容認」に含みを持たせた結論として、引き継がれているの か」の意味するところが必ずしも明らかではないが、
「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する 附帯決議」(平成二十九年六月一日衆議院議院運営委員会)の一及び「天皇の退位等に関する皇室典範特 例法案に対する附帯決議」(平成二十九年六月七日参議院天皇の退位等に関する皇室典範特例法案特別委 員会)の一に示された課題(以下「附帯決議に示された課題」という。)については、
「天皇の退位等に 関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議において、平成十七年十一月二十四日の「皇室典範に関する有識者会議報告書」も踏まえつつ、
「皇位の継承という国家の基本に関わる事柄に ついては、制度的な安定性が極めて重要であります。また、今に至る皇位継承の歴史を振り返るとき、次 世代の皇位継承者がいらっしゃる中でその仕組みに大きな変更を加えることには、十分慎重でなければな りません。現行制度の下で歩まれてきたそれぞれの皇族方のこれまでの人生も重く受け止めなければなり ません。会議としては、今上陛下、秋篠宮皇嗣殿下、次世代の皇位継承資格者として悠仁親王殿下がいら っしゃることを前提に、この皇位継承の流れをゆるがせにしてはならないということで一致しました」と し、
皇位継承の問題と切り離して、内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持することとすること、皇族 には認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系の男子を皇族とすること等により皇族数の 確保を図ることを内容とする報告が令和三年十二月二十二日に取りまとめられており、政府としては、同 報告を尊重することとして、令和四年一月十二日に国会に報告を行ったものである。
六について
附帯決議に示された課題については、現在、国会において御議論が行われていると承知していることか ら、政府として御指摘のようなことは考えていない。
今一度、たがや議員の質問主意書に記載された6つの質問と照らし合わせてみてみましょう。
令和七年十二月十二日提出 質問第一七八号 古代王権は男系・女系の両方が機能する双系であったとの歴史学説と高市早苗総理大臣の皇位継承についての考え方に関する質問主意書 提出者たがや亮
質問
一 高市総理は、(「欠史八代」などの事実)前述の指摘を受けて尚、政治家として「百二十六代にわたり先人が男系皇統を守ってき た。男系皇統の維持は、祖先たちへの責任でもあり、未来への責任でもある」との信条を維持するのか。 ①この信条は、いかなる歴史学あるいは皇室史研究に立脚してのものか。
【一 高市首相の男系固執の言説は何処から?】
どんな学者の名前が挙がるのか、興味があります。
答弁
一及び三について
お尋ねは、政治家個人としての発言に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。
政府(日本においては内閣(日本の行政府。首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣で組織される合議制の機関)および内閣の統轄する官僚から構成される行政機関)全体ではなく、高市首相にお尋ねしています。答えになっていません。
質問
二 前述の「男系継承」に関わる高市委員質疑に対する安倍長官答弁「これは学問的な知見や個人の歴史 観、国家観にかかわるものでございまして、私も官房長官として政府を代表する立場でございますので、 特定の立場に立つことは差し控えさせていただきたい」との立場について、高市総理は政府がとるべき姿 勢として妥当と考えるか。
【二 男系固執は首相として相応しいか】
一国の首相として、どのように振舞うべきかが問われます。
答弁
二について
御指摘の答弁で示された政府の立場に変わりはない。
これは学問的な知見や個人の歴史 観、国家観にかかわるものでございまして、私も官房長官→首相として政府を代表する立場でございますので、 特定の立場に立つことは差し控えさせていただきたい
首相として、男系男子優先の養子案を支持する特定の立場に立つことは差し控える
維新の主張する養子案を支持する立場には立たないと明言したことになると思います。
質問
三 同じ予算委員会質疑で高市委員は天皇家の御長女・敬宮愛子内親王殿下が皇位継承され、その次に代を 継がれていく場合を想定され、「女系の祖先は小和田家になる」としながら、「男系男子に限って正確に 受け継がれてきた初代天皇のY染色体というものはそこで途絶」と発言している。そもそも古代の歴史で サンプルの取りようもない染色体レベルの話を皇位継承に持ち込んで「男系維持」の主張をすることは、はなはだ突飛な議論に思える。その上、ヒトの染色体でY染色体はほんのごくわずかを占めるものに過ぎ ない上、何代かを継ぐ中で原初のものは消失する場合が多いことが、遺伝子学の世界で知られている。国 の根幹にかかわる皇位継承問題で高市総理がこうした突飛な論点をなぜ持ち込んだのか、その根拠、客観 的な学問的裏付けを示されたい。
【三 Y染色体】
ついに突飛すぎるY染色体が、国会議員によって問い質されました。こんな発言をしている者をヒアリングに呼んだ令和の有識者会議の見識の無さも示唆されています。
答弁
一及び三について
お尋ねは、政治家個人としての発言に関するものであり、政府としてお答えする立場にない。
これも政府全体ではなく、高市首相にお尋ねしています。答えになっていません。
質問
四 これまで繰り返し国会でも質問され、私も質問主意書で取り上げたことだが、二〇〇五年十一月に「皇 室典範に関する有識者会議」が提出した報告書で提起された皇位継承における「女性天皇、女系天皇容 認」について、その意義を歴代総理大臣が否定したことはない。それは今日、「悠仁親王までの皇位継承 順位まではゆるがせにしない」とした二〇二一年末の「「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対す る附帯決議」に関する有識者会議」報告を受けた段階でも、将来的な「女性天皇、女系天皇容認」に含み を持たせた結論として、引き継がれているのか。確認されたい。
【四 歴代総理大臣を踏襲するのか、しないのか 】
高市首相の見識が問われます。
質問
五 前項の「悠仁親王までの皇位継承順位まではゆるがせにしない」という内容で当面、男系男子継承にこ だわり、天皇家の直系長子である敬宮愛子内親王を皇位継承から排除していくなら、やがて悠仁親王が皇 位に就いたとしても次世代の継承者が生まれなかったりした上、女性皇族に目を向けても先の世代への継承者を考えられない状況が生まれかねないという危機的状況に直面する可能性があるのではないか。
「皇 統の維持」を最優先に考えるなら、二十年前に「緊急の課題」として提起された「女性天皇、女系天皇容 認」の方向での皇室典範改正を国会で諮り(はかり 審議し)、
敬宮愛子内親王の立太子と皇位継承を優先させ、引き続き悠 仁親王に連なる秋篠宮家をはじめとする他の宮家が天皇家を支える重層的な皇室の在り方を実現する方 が、皇族数の減少と少子高齢化社会の現実を踏まえればベストな方策と言えるのではないかと考えるが、 政府の見解を示されたい。
【五 揺るがせ案から重層的な皇室の在り方へ】
「揺るがせにしない」という言説が、「生身の人間」である皇室の皆さまに、
まったく寄り添っていない、非情過ぎるものであることが明白に伝わり、
悠仁親王に連なる秋篠宮家をはじめとする他の宮家が天皇家を支える重層的な皇室の在り方は、
まさに「相たずさえて」とのおことばに沿うもの。
答弁
四及び五について
お尋ねの「将来的な「女性天皇、女系天皇容認」に含みを持たせた結論として、引き継がれているの か」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する 附帯決議」(平成二十九年六月一日衆議院議院運営委員会)の一及び「天皇の退位等に関する皇室典範特 例法案に対する附帯決議」(平成二十九年六月七日参議院天皇の退位等に関する皇室典範特例法案特別委 員会)の一に示された課題(以下「附帯決議に示された課題」という。)については、「天皇の退位等に 関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議において、平成十七年十一月二十四日の「皇室典範に関する有識者会議報告書」も踏まえつつ、
「皇位の継承という国家の基本に関わる事柄に ついては、制度的な安定性が極めて重要であります。また、今に至る皇位継承の歴史を振り返るとき、次 世代の皇位継承者がいらっしゃる中でその仕組みに大きな変更を加えることには、十分慎重でなければな りません。現行制度の下で歩まれてきたそれぞれの皇族方のこれまでの人生も重く受け止めなければなり ません。会議としては、今上陛下、秋篠宮皇嗣殿下、次世代の皇位継承資格者として悠仁親王殿下がいら っしゃることを前提に、この皇位継承の流れをゆるがせにしてはならないということで一致しました」と し、皇位継承の問題と切り離して、内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持することとすること、皇族 には認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系の男子を皇族とすること等により皇族数の 確保を図ることを内容とする報告が令和三年十二月二十二日に取りまとめられており、政府としては、同 報告を尊重することとして、令和四年一月十二日に国会に報告を行ったものである。
四「将来的な「女性天皇、女系天皇容認」に含みを持たせた結論として、引き継がれているの か」の意味するところが必ずしも明らかではないが
→「女性天皇、女系天皇容 認」を歴代総理大臣が否定していないが、それは令和の有識者会議報告にも引き継がれているのかどうか。 明々白々です。明らかでないならば、差し戻して尋ねること。
五「皇室典範に関する有識者会議報告書」も踏まえつつ、「悠仁さままでの流れをゆるがせにしてはならないということで一致」と し、皇位継承の問題と切り離して、内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持することとすること、皇族 には認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系の男子を皇族とすること等により皇族数の 確保を図ることを政府としては、尊重する
「女性天皇、女系天皇容 認」の平成の有識者会議報告書を踏まえているならば、皇位継承の問題と切り離して、皇族数の 確保を図ること自体が欺瞞。
敬宮愛子内親王の立太子と皇位継承を優先させ、引き続き悠 仁親王に連なる秋篠宮家をはじめとする他の宮家が天皇家を支える重層的な皇室の在り方を実現する方 が、皇族数の減少と少子高齢化社会の現実を踏まえればベストな方策
たがや議員の指摘は非常に的を射ています。何度でも主張してください。
質問
六 二〇〇五年の「皇室典範に関する有識者会議」並びに二〇二二年末に報告書が出された「「天皇の退位 等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議」においては、前出「双系」学説に 立った学者、研究者の有識者ヒアリングが行われていない。これは実証的研究などに基づく歴史学研究の 成果を軽視しており、皇位継承のあり方について検討していく上で望ましくない。今後政府や国会で議論 していく上でも、これらの学説にも視野を広げるための方策としてヒアリングの場を設けていくべきでは ないか。
右質問する。
【六 「双系」学説の学者を有識者会議でヒアリングせよ】
「男系」でも「女系」でもなく、「双系継承」を進めようとする強い意志が感じられます。
六について
附帯決議に示された課題については、現在、国会において御議論が行われていると承知していることか ら、政府として御指摘のようなことは考えていない。
二〇〇五年の「皇室典範に関する有識者会議」並びに 平成の有識者会議については、スルーして答えていません。
「天皇の退位等に 関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」
一政府は、安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等について、皇族方の御年齢から しても先延ばしすることはできない重要な課題であることに鑑み、本法施行後速やかに、皇族方の御事情 等を踏まえ、全体として整合性が取れるよう検討を行い、その結果を、速やかに国会に報告すること。
二一の報告を受けた場合においては、国会は、安定的な皇位継承を確保するための方策について、「立法 府の総意」が取りまとめられるよう検討を行うものとすること。
三政府は、本法施行に伴い元号を改める場合においては、改元に伴って国民生活に支障が生ずることがな いようにするとともに、本法施行に関連するその他の各般の措置の実施に当たっては、広く国民の理解が 得られるものとなるよう、万全の配慮を行うこと。 右決議する。
残念ながら、「女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する」先行合意さえ、自民・麻生氏がちゃぶ台返ししたため、安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等について、現在、国会において御議論が行われてはいない状態となっている故に、たがや議員が「双系」学説の学者を有識者会議でヒアリングせよと、提案したのです。
曖昧戦略に終始した高市首相の答弁書。
皆さまは如何に読み解かれるでしょうか。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ
令和六年六月十七日提出 質問第一七四号 皇室典範改正に向けての議論に関する質問主意書 提出者 たがや 亮
令和七年八月一日提出 質問第一五号 皇位継承資格を女子・女系に拡大することの意義に関する質問主意書 提出者 たがや 亮
4 件のコメント
ダダ
2025年12月25日
たがや議員に意見投稿しました!
***
お世話になります。
たがや議員の質問主意書(令和7年12月12日提出・第178号)に対する答弁書を読みました。
国の基礎となる皇室と国民の将来に渡る在り方に関して、政府が曖昧模糊な態度で逃避していることに落胆しました。
制度の安定性が極めて重要としながら皇位継承の問題と切り離して自民党案を進めることは、特例法付帯決議に反することで国会議員としての責務が感じられません。
今回の自民党案に論理、倫理、正当性がないことは明らかですが、平成17年有識者会議報告書を踏まえつつ、その結論を採択しないのであれば、高市首相にはその理由を国民に説明する責任があるはずです。
今回の答弁書に多くの矛盾があることは、たがや議員も感じられたことと思います。
次回国会での追撃を期待しております。
突撃一番
2025年12月25日
「現行制度の下で歩まれてきた皇族方のそれまでの人生も重く受け止めなければ」とか言ってるくせに、当事者意思はガン無視なんだよな。
まず天皇陛下に、話を聞きに行け!
せっかく昼食会にまで呼んで戴いてるんだろ!!
官僚のカンペまで無視して、「総理大臣の発言」として堂々と戦争まで煽ってたくせに、欠史八代にツッコまれた途端、「政治家個人の発言」かい。
随分慎重になったな??
国を危険に晒した事でやっと教訓を得たのか、「あいまい戦略」で逃げれる程度にはおりこうさんになっとるようだが、戦略使うタイミング間違ってるぞ高市早苗!?
単にネトウヨ支持層を繋ぎ止める為だけに「女系容認」にだけは手を付けないようにしておこう、というのが高市のホンネだろうから、国益の為でなく「保身の為のあいまい戦略」でしかない。
男系女系の是非について、歴史をちゃんと勉強した上で正面から議論をする気は、無いらしいです。
「悠仁様まで揺るがせにしない」で押し通すつもりなら、その戦略が如何に危険かを、解らせるしか無いみたいだな!!
明日鍍 禮Xロックに抗議中
2025年12月25日
個人に問うている事を「政府答弁」と逃げ、双系学者を呼ぶ事には「政府として考えていない」だの、明らかに個人、支持団体の意向を「政府見解」とするダブスタの逃走ですね。
この図式を浮き彫りにした、たがや議員に感謝。
ダダ
2025年12月25日
まいこさん、文字起こしありがとうございました。
ご指摘の通り、
「皇位の継承という国家の基本に関わる事柄については、制度的な安定性が極めて重要であります」と前置きしながら、
「皇位継承の問題と切り離して、内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持することとすること、皇族 には認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系の男子を皇族とすること等により皇族数の確保を図ること」が、
平成17年有識者会議報告書の結論(女性天皇)および特例法付帯決議(安定的な皇位継承の確保)と矛盾していますね。
制度が不安定なままなので、これで終わりにしてはいけません。
他党議員もマスコミも、反・愛子天皇の高市政権を批判して欲しいです。
宮内庁は表向きには以下の回答ですが、皇室のお気持ちをマスコミにこっそりと伝えるのはアリだと思います。
***
(上杉隆氏のnoteより)
NoBorderの取材に対して宮内庁は下記のように回答している(2025年12月8日)。
「皇室制度に関することについては、内閣さらには国会で議論されるものであり、宮内庁はコメントするべき立場にありません」(宮内庁報道室)
***