男系派の方へ 2周目(11. ~18.)


<<6月20日午前6時更新分です>>

16日に公開した本ブログに、17日、18日に早速男系派の方からコメントをいただきました!
それに対して私からもコメントで再反論をしています。

しかし、コメントとしては文章量が多くなってしまったし、やはり多くの方にこのやり取りを見てほしい!
そのため本文の方に当該コメントを転載することに致しました。

転載にあたり、そのままだと今度は本文の方が長くなってしまうので、最初のやり取りは「男系派の方へ 1周目(1. ~10.)」に移動しました。
初めて来られた方は、こちらの方もよければご覧になってください。
併せて本ブログのタイトルも、後ろに「2周目(11. ~18. )」と加えています。

今後も同じように「3周目」「4周目」と対応させていただくことに致します。

それでは、以下、いただいたコメント(全文)と反論です。

11. H.N: たさまやさん 1本目
悠仁さまに男子二人以上恵まれれば女性天皇なんて議論する必要なくなる
多産可能な人を悠仁さまの妃にする
もちろん自由恋愛で結婚なんて言ってられないし宮内庁が動くことになる

上皇も現天皇もお妃探しは難航したようです
でも何とかしてますね
とにかく悠仁さまに男子が恵まれるようにすること それが大事
次の天皇を女子にしてる場合じゃないんだよ
やることやってからどうしてもだめなら女性天皇
次の天皇は秋篠宮家の男子でいい

それと男女差別の例外はありですよ
天皇、皇族の存在は家柄による差別の例外
つまり天皇、皇族に憲法の平等原理は適用されないということになる
憲法の平等原理が適用されないので男女平等でなくても許される
皇位継承についての差別の中で男女差別だけを特別扱いして問題視するのはおかいしいの

男子しか天皇になれないのは許された差別というのが憲法学界の多数派の意見
繰り返しますが憲法学界の多数派の意見です
女子は男子の継承者がいる限り天皇にならなくていい

側室制度がなくなってから、お妃選びに安産を志向した「健康」という観点が持ち込まれたことは識者も指摘するところです(森暢平氏)。
しかし、「多産可能な人」なんてどうやって分かるんでしょうか。
男由来で不妊になることも現代では知られています。
ところどころ、非科学的な印象を受けます。

「大事」とか「あり」とか仰いますが、何にとってでしょうか?
少なくとも皇室を守り続かせていくためではないですね。

憲法2条の皇位継承に男系女系の区別はない(当然、男性女性の区別も)、というのが政府見解です。
直近では昨年6月に加藤官房長官が明言しています。
皇室全体の歴史に鑑みて、世襲規定や、象徴たるべき品格に男女の区別が関係無いというこの見解は妥当なものです。
そうである以上、人道上、男女差別を許容する理屈は通りません。

憲法学者はじめ法律家は、大学で憲法の天皇条項を学びません。
弁護士・倉持麟太郎氏が指摘しています。
憲法学者と言えど、どれだけ深く学んでいるか疑わしい天皇条項に対する意見を、数だけで正当化するのは理に適いません。

12. たさまやさん 2本目
皇室の方々から男系継承の維持を望む声は聞かれない?
政治的発言はできないからでしょう
皇位継承について議論するのも政治なんで 
言いたいことあっても言わないんですよ
天皇が私はこう思うって言うと思いますか?
他の皇族も基本的には同じです

でも秋篠宮さま、紀子さまが悠仁天皇望んでるのはたしかじゃないの
現行法で息子に天皇になる権利があり女性皇族には権利がない
当然、息子が将来の天皇と思ってるしそのつもりで育ててきてるはず

愛子さまが天皇?政府がさせないよ 
悠仁さまを天皇にすると宣言してますよ
それでいいんですよ

紀子さまが男子産んだんだから 男子産んだほうが天皇の母になる 当然です

「男子を産んだ女性が偉い」というお考えですね。
その発想自体が男尊女卑です。

「仮に」紀子さまがそうお思いだとしたら、「女子として生まれてしまった」眞子さん、佳子さまはどう思われるでしょうね。
そうした発想が皇室を縛っているから、女性皇族は皇室に居場所を感じられなくなってしまっています。
家庭で居場所が無いって、残酷だと思いませんか?

皇室典範は小泉政権時代に改正されるはずでした。
それに異を唱えたのは既に薨去された寛仁さまのみです。
それに対して、天皇の代弁者とされる宮内庁長官は「困ったなと思った」と語っています。

よくよく丁寧に皇室周りの言動を読み解いていけば、皇室の方々が女性・女系公認に向かっていることは十分拝察できます。
その方が安定継承につながり家族の苦悩を鎮められ直系でつながり聖域性が高まるのだから、そりゃそうですよね。

13. H.N: いくひねさん 1本目
皇太子でない方の継承順位が変わることはこれまでに幾度も行われてきた?
明治以降では具体的にいつあった?
昭和天皇の弟の秩父宮さまが明仁親王つまり現上皇陛下の誕生によって継承順1位から2位に下がった
でもそれは自分より継承順が上の皇族が誕生したから 
法改正で順位下げたことなんてないですよ

天皇、皇后両陛下にこれから男児できたら秋篠宮さま、悠仁さまの順位は下がるし天皇になることはまずなくなるでしょう
でも天皇、皇后両陛下の年齢からしてこれから子供生まれる可能性はないと思います
つまり秋篠宮さま、悠仁さまの順位は動かないはず 
悠仁さまが天皇になるのは当然です
女性皇族に天皇になる資格ないんだし

「皇太子でない方の継承順位が変わることはこれまでに幾度も<法改正で>行われてきた」
という記述だったら私の記述の不備ですが、
<法改正>という条件を付ける理由はなぜでしょうか。
「皇嗣」というのは、法改正かどうかに関わらず、状況に応じて順位が変わりうるお立場である、と私は言っています。

秋篠宮さまは「皇太子」になられることを自ら拒否なさり、
宮家を存続することを選ばれました。

令和への御代替わりに際し、傍系であられることを選択した意思表示です。
直系継承が原則の皇位継承において、この意味は重大です。
女性・女系天皇公認の議論は、下準備も含めて20年前から始められました。
それによって順位が下がることも、秋篠宮さまは織り込み済みでしょう。

14. HN: いくひねさん 2本目
5. について
皇室の方も愛子天皇望まれてますし?
秋篠宮さま、紀子さまは愛子天皇望んでるんですか?
秋篠宮さま、紀子さまももちろん皇族ですよね
秋篠宮さま、紀子さまは悠仁天皇支持だと思いますが 
愛子天皇は絶対嫌だと思います

前のコメントでも書いた通り、秋篠宮さまは傍系として宮家を残すことを選択されました。
上皇陛下が愛子さまを天皇になられるよう望まれていることは、当事者であり息子である秋篠宮さまにも伝わっているでしょう。

ここでは簡単に述べますが、以上の点により、私は秋篠宮さま、紀子さまも愛子さまが次の天皇になられることを受け入れておられると拝察します。

逆に「愛子天皇は絶対嫌」と秋篠宮さまご夫妻が思われる理由はなんでしょうか。

15. H.N: 男系継承さん 1本目
愛子天皇派はまず紀子さまの気持ちになってみるべきだ
次の天皇が愛子さま?皇位継承権ないはずだけど
紀子さまの立場なら許しがたいことだろう
紀子さまは凡人とは違うからお怒りを表に出さずにいてくださっているわけだが
愛子天皇派は紀子さまに失礼だ

「紀子さまの立場なら許しがたい」と想像される理由はなんですか?

「せっかく男子を産んだのに皇后になれないなんて!」
「後から継承権を得た者が、自分の夫・息子より順位が上になるなんて許せない!」

などと紀子さまが思ってらっしゃるだろうから、ということでしょうか。

そのような考えは、いずれも自分や自分の家族の立場のことしか考えない自己中心的なものであり、皇位の安定継承よりも優先すべきお気持ちとはいえません。
こんな考えを紀子さまがお持ちのはずと考えることこそ、紀子さまに失礼です。

皇室典範は16年も前に女性・女系公認へ改正されるはずでした。
その時点で愛子さまは皇太子さま(当時)に次ぐ第二位に列せられるはずでした。
悠仁さまがお生まれになったからといって、それで皇統が安泰にはならないことは、それこそご聡明な紀子さまご自身がご理解なさっていたでしょう。

紀子さまが、16年以上も前から議論されている皇位の安定継承よりも、ご自身やご家族のお立場のことの方ばかり考えている、などと貶めるような主張はお控えください。

16. H.N: 男系継承さん 2本目
女性皇族は天皇なんて大変なことさせられずにすむし結婚によって一般人として自由も人権もある生活ができるのでいまの制度でよかったと思ってるでしよ
眞子さんは自由のない皇室が嫌でたまらなかったので結婚して自由を手に入れるのが目標だった
佳子さまも結婚だけがこの不自由な生活から抜け出す唯一の方法と思い皇室抜ける日を楽しみにしてると報道されている


女性皇族は天皇になれなくてかわいそう?
生まれ育った皇室を離れなくてはならないからかわいそう?
全然違う 女性皇族はいまの制度のほうがいいと思ってるよ


一生皇族の男性皇族のほうがかわいそう
女性を天皇にしない日本は女性皇族にとってはありがたい国ですよ
女性は天皇にしなくていい

「大変だからやりたくない」
(前のコメントからの推察にて↓)
「男子を生んだ自分を蔑ろにするのは許さない」
「後から来て自分の家族よりのし上がるのは許さない」

私的な心情ばかりですね。
男系継承さんの想像する皇室の方々のお気持ちって、こういうのばかりですか?
本当に皇室のことを敬愛してます?

天皇は「公の体現者」です。
公のために務めを果たすことに、誇りと幸福、つまり「やりがい」を感じられています。
上皇陛下、今上陛下のお言葉からは、そのようなお気持ちを拝察できます。
そこにやりがいを感じ、主体的に務めを果たしてくださっているから、私はありがたいと思います。
それは天皇を支えるお立場の皇族方に対しても同様です。

天皇・皇族の務めは大変、という認識には同感です。
大変なその務めを果たしていただくためにこそ、「やりがい」を感じていただけるように、環境を改善しなければなりません。
天皇になれない、結婚したら家を出される、では「やりがい」を感じようがありません。
眞子さん、佳子さまが皇室を出たがっておられた/おられるとしても、無理のない話です。

佳子さまが皇室に残りたくなければ、それこそ無理に引き留めることはできません。その選択肢は残しておくべきでしょう。
ですが愛子さまは、上皇陛下、今上陛下を受け継いで天皇になっていただける意思がお言葉より拝察できます

公の体現者とその一族である皇室において、
皇室の聖域性を守り、継承の安定性を高め、
その務めに欠かせない「やりがい」を感じていただくための制度改正
は、
何をおいても優先されるべき事柄です。

17. H.N: 男系継承さん 3本目
男女差別の例外は認められません?
憲法では世襲としかなってませんが皇室典範で男子が継承となってます
男女差別ですが法律で例外的に認められているわけです
上皇も現天皇も男女差別にあたるルールで天皇になってます
例外的に認められてきたのは事実です
上皇の場合、姉がいたので男女平等なら長女が天皇で上皇は天皇になれてません
皇室に対して何を今さら男女差別とか言ってるの?
皇室は一般社会とは違う
秋篠宮家の男子が継承で問題ないです

ルールというのは時代に合わせて変えていくものです。
逆に聞きますが、「男系男子限定」というルールができた時、側室がなくなった時、それは過去の「ルール」に従ったものでしたか?

私たちは、これからのことを言っているんですよ。

男尊女卑が人民の脳髄を支配していた時代も、
天皇が男系男子限定で継承された時代があったことも承知しています。
過去は変えられませんし、変える気もありません。

しかし、未来は皇室典範を改正することによって変えられます。

皇室の伝統を、安定的に未来へつなぐ最善の手段。
そのための順位変更に、秋篠宮家の方々が反対なさるとお考えの理由はなんでしょうか。

18. H.N: 男系継承さん 4本目
この女優、演技下手だよねというのと同じ 
本人の前では言わないよ 必要ないし
でも後継者作りという点で美智子さまや紀子さまは優秀だったけど現皇后はって思う
美智子さまを見習ってほしかった
子ども三人産んで全員女子なら運の問題
でも子どもたった一人なら違う
美智子さまに比べて責任感欠けてた

ですから、周りの人にも同じことを仰ってみてください。
「この女優、演技下手だよね」と周りの人と話すことはあるでしょう。
あなたが本当に雅子さまとお話ができるような方だとは思っていません。

責任感があることと、出産されること、どう関係があるのでしょう?
これも周りの人、できれば女性に聞いてみてください。

ちなみに、雅子さまのご懐妊は二回ありました。
一回目は流産です。愛子さまは二回目のご懐妊でのお子さまです。

二回の懐妊では責任感欠如、ですか。
男性皇族に嫁がれる方は大変ですね。そんな方が現れるか、ますます心配です。

それに普通に考えれば、
女性皇族がかわいそうだから外に出してあげようというのなら、
女性がご結婚して皇室に入られるのもかわいそうだから、入れないであげよう、とはならないのでしょうか。



2周目の応答は以上です。

論点が「皇室の方々がどう思われているか」という方向に移ったと感じました。
これも重要なことですね。

皇室の方々のどういった心情に配慮すべきか。
それは皇室の存在意義にも、皇位継承問題を考えることにも関わってくる重要な問題です。

私の考えは、主に16. に表れています。

こうした議論を通じて、1人でも多くの方に、皇室の方々のなさりようや心情に思いを馳せていただけるようになれば、これに優る喜びはありません。


文責:静岡県 L.K (40代、男性、「愛子天皇への道」運営メンバー)