最終です。
ここからは、番組のメイン。
選択によって「歴史を学ぶ…体験」になります。
ナレーションはこの番組の決まり文句…「(推古天皇の)心の中に分け入ってみよう…」と。
※すごく引用が長くなりますが、特に「推古の心理」に、番組が事実関係を基に考える、登場人物の像…が盛り込まれてるのでそのままにm(_ _)m
以下ナレーションは女性の声
「もともと私が後継ぎに考えていた太子が生きていれば、豪族たちも迷わず…次の天皇に選んだだろう。隋や朝鮮の国々にも劣らぬ、立派な仏教王として国をさらに発展させてくれただろうが。私より早く亡くなるとは…。」
「今有力な候補は、我が夫、敏達天皇の孫にあたる田村皇子と、聖徳太子の子の山背大兄王(やましろのおおえのおう)。【どちらも天皇の子ではなく決め手に欠ける】…」(【】はサトル記)
「…となれば、やはりこれまでの慣例に従って、臣下の豪族たちに任せ…ふさわしい皇子(みこ)を選んでもらうべきだ…。」
(テロップ)
【選択1】豪族たちに任せる
「我が国は、和を似て貴しとなす国柄…天皇家だけが突出するよりも、皆が平等に意見を出しあって決める方が、禍根は残るまい…。」
「争いを起こさず民が安寧に暮らせるようにすることこそ、天皇は第一に考えるべきだ…」
「…しかし、ここは考えどころだ…。果たして豪族たちは、平和的に次期天皇を選べるのだろうか…。」
「近年、膳(かしわで)氏という豪族が山背に娘を娶(めあわ)せ、権力の座に近づこうとしている…。」
「それに反発した蘇我氏の方でも対抗馬の田村皇子と婚姻関係を結んで肩入れしてるようだ。話し合いで決着すれば良いが、もし戦争にでもなれば、ここまで進めた国造りが水泡に帰すことにもなりかねぬ…。」
「私の意見を伝え遺す…といった方法で争いを避けることは出来ぬだろうか…。」
(テロップ)
【選択2】天皇自らの意向を反映させる
「私は30年以上に渡って、この国を率いてきた。その遺志ならば豪族たちも従ってくれるかもしれない…」
「…しかし、群臣推挙は何百年と続いた天皇を決めるルール…。私が口出しすれば豪族たちの反発を招き、逆に争いの種を生むかも知れない…。」
女性アナ
「推古天皇は選択を迫られました。慣例に従って次期天皇を豪族たちに任せるか、それとも慣例を破って天皇自身の意向を反映させるのか…。」
「みなさんが推古天皇の立場に立ってお選びください。」
真山 仁(作家)とヤマザキ マリ(漫画家)は、選択2を選ぶ
理由(長くなるんでテロップされたとこだけ。伝わりきらない時は()で補足)
真山…国家権力のトップが次を選ぶことによって、天皇が中心になる国なんだということを高らかに宣言できる(この人が凄いな…と思うのは、この2人のどちらかであればいいんじゃないか…と、推古が絞り込んだのが…)男の天皇とは違う柔軟性。
ヤマザキマリ…(推古天皇は)母親的な目線で情勢を客観的に見ていた。
水谷千秋(歴史家)は選択1…仮に自分が後継指名したとしても、自分が亡くなった後に豪族たちが結局それを覆してしまうおそれもある。(そうなれば)かえって天皇の権威が傷ついてしまう。
「磯田道史氏」と「義江名誉教授」の発言はそのまま記載します!笑
磯田…「選択1」
(声をちょっと子供っぽくして、笑顔)
「私は豪族たちに任せます!はい…な、なぜ…歴史学者なんですけど笑 ○△□…笑…」(聞き取れず…たぶん史実と違う選択をしたこと…かな?)。(全員も笑う)
「…歴史学者って…自分で決めないンスかね?…なんか…笑」
(また全員ゲラゲラ笑う)
笑みを浮かべて「ゴニョゴニョ」(出た笑!)話しだす磯田道史…。
「これまでも…そのぉ…やっぱり、推戴…されて…なるもの…だから、やっぱりあんまり早く変えてしまう…とぉ…それに対する反発、反作用が大きいんじゃないかと。…まぁちょっと…わざと決めないで…なんとなく匂わせたくらいで…豪族たちに任せるっていった方が…(絞り出すように)平和に済むかなぁ…という気がするし…決めきれなかったら、もう1度聞いてくる可能性があるんで…その時初めて、選択2にしても遅くはないかな…と…感じがぁ…し…ます…はい…」
真山に、「日本的ですね笑」と笑われる磯田道史。
笑いながら
「日本的笑…日本的笑…」と返す磯田道史。
さあ…推古天皇の選択は?
(ナレーション)
「628年3月6日(!)…死の床についた推古天皇は、2人の候補者を枕元に呼び次のように言い渡した…田村皇子に対しては…」
(女性の声)
「天下を治めることは大任です…たやすく言うべきことではありません…あなたは慎重によく物事を見通して…しっかりとおやりなさい…」(テロップ…「日本書記」巻ニ十三)
(ナレーター)
「山背大兄王には…」
(女性の声)
「あなたはまだ未熟です…内心望むことはあっても…あれこれ言ってはなりませぬ…必ず…豪族たちの言葉をよく聞いて…それに従いなさい…」(テロップ同)
(ナレーター)
「推古天皇は、山背(やましろ)にまだ未熟と言い遺すことで、田村を後継者に推すことを示唆した。推古天皇の選択は、次期天皇選びに天皇自らの意向を反映させることだった…。」
「…その翌日…。推古天皇は75年の生涯を閉じた…。」
「彼女の死を受けて開かれた後継者選定の為の群臣会議…選ばれたのは、推古天皇が示唆した田村皇子。」
「議論を決したのはある豪族の一言。天皇の遺命に従うのみ。群臣の意見を求める必要は無い。」
(テロップにて「天皇遺命」の文字)
(義江氏)
「単に群臣たちが集まって誰がいいか…じゃなくって、群臣たちの意向に大きく働きかける…影響を与えるものとして、推古の言葉が重んじられている…これはやはり…画期的なことなんですよ。つまり群臣が決めてきた王位継承のあり方に統治実績がある王が、強力な言葉を…(強い口調で)決めることは出来ないけれども、示唆する…という形で遺した。これは群臣が決めるという王位継承のあり方を変える…一言で言うと、王権の自立に向けての大きな1歩を踏み出した。それを推古は…ん~亡くなる前日の遺詔(いしょう)という形で成し遂げた…という風に思います」
そしてナレーションは、女帝の死後、彼女の遺志を継ぐ事業として遣唐使を挙げ、それは200年以上続き、「官僚制」や「律令」が導入され、また、天皇が豪族たちより上で君臨する支配体制も確立されていった…と告げる。
テロップで「天皇家の世襲」「対中外交」「仏教」と次々画面に浮かばせナレーション。
「推古天皇が切り開いた国家の戦略は、奈良時代、平安時代と受け継がれ、その後の日本の核となる部分を築きあげることになるのである…。」
スタジオ…。
ゲストの発言をテロップされたとこだけ記載しますね。
ヤマザキマリ 「推古天皇がおふくろ力をちゃんと出していた」
真山 仁氏
(…無し!…あらら…。いっぱい話したのに…。)
水谷 千秋氏 「(その後女性天皇は相次ぐんですよね…)皇極・斉明 持統 元明 元正 孝謙・称徳…その後約200年近く奈良時代の末まで女帝の時代が続く。」
(ふたたび)ヤマザキマリ氏! 「女性の持っている臨機応変性 環境変化に対しての非常に柔軟な適応力 時代によっては、それが必要になる時もある。」
最後は必ず磯田道史が締める番組。
「今日のテーマは…裏テーマは、やってみたら良かった…っていうことなんじゃないですかねぇ…(ニッコニコ)」
テロップで
磯田道史氏 「やってみたら良かった」
「…いやぁ(満面の笑み)…女性…天皇にしたことって、ハッキリしたことって…ないんン~だけど(神功皇后匂わせ?)、やってみたら意外にいいじゃないか!…って。」
「…世の中そういうこと…多いと思うんですよ…もう思い込んで…。で!しきたりって言いますけど、これまで、つかまつりきたったこと…これまでやってるから、当然(と)。…(でも…)深くどうしてやってるのか?今の状況で、本当にやっていいのか?…ってことを…考えもせずに…やってしまってると。けど、行き詰まるとね!…やっぱり新しいことやらざるを得なくなる…それ、会社でも国でも…あらゆる集団でそうじゃないですか?…やってみたら良かった…があるから、やってみませんか?…その為にはよく考えて、いい仮説を立てなきゃいけませんよね…。なぜ!こうなってるのか!と、なぜやるのか、やらないのか…ということを、しっかり立ち止まって考える…の(意見の)先生が(ヤマザキマリに手のひらを指し向けながら)いらっしゃるケド…立ち止まって考えなきゃいけないんですよ…」
「…考えずに、しきたりだから!ってもう…無批判にやる…ってのは、良くないんだよね…うん(何度も頷く)。」
スタジオ全員が優しく笑顔で頷く。
最後は磯田道史の…「示唆」…いや、「番組全体が示唆だった」…が、私の感想です。
あともう一つ。
番組が「義江名誉教授」を主に動いていたのは、お気づきになられたでしょうか?次々と学者や研究者を出していました。
義江名誉教授の話に沿わせて…裏付けさせて。磯田道史自身が義江名誉教授の話をほぼ全部トレースしてる…滅多に無いことです、ここまでトレースするのは。
完全なるリスペクトと確信、信頼をもってることがわかります。この力の入れ方も「今までと一線を画す」番組作りだったかと。番組スタッフ含め。
次…「神功皇后」…期待してますよ磯田さん!
以上で解説?は終わりです。
長々…ありがとうございました。
※番組は今回、視聴者に「わかりやすくなるように」敢えて「推古天皇」として進めています。司会の磯田道史氏ももちろんのこと番組スタッフ、出演者も知っています。ただ、出演者の義江氏、VTRの出演者は「推古」と呼んでますし、「王位」とキチンと使い分けています。そこは念の為。
「天皇」の称号は「女性天皇 持統天皇」が決めたことですからね。
長くなりましたが(CMがないんで実質90分番組)、今回の「英雄たちの選択」はBSとはいえ、10年以上続く人気番組。各界著名人にもファンも多くおり、知名度も抜群。
番組の性質上主張をメインとはしませんが、このような「動きは画期的」かと。NHK ですし。
そこのあたりを汲み取って頂ければ幸いです。
※編集の基礎医さんには、いつもの3倍?の量を編集させてしまいました。多忙の中お時間割いて頂き、ありがとうございました。
ではまた。
4 件のコメント
サトル
2026年3月28日
>基礎医さん
今回は「特に」長々…となりましたm(_ _)m汗
徐々に小出し…が、NHK スタイルですが笑、今回は「兆し」が見えて来たので「良い傾向」かと。
なので暖かく、焦らず見て行きたいかと。
兆し…は、焦らず慎重に育てないと、すぐに萎れてしまいますから、
「急ぐこと」と「ゆっくり見守る」分け方が、肝要な気がします。
今回は「ゆっくり見守る」かと。
反応は必要ですが、食いぎみや「ここが足りない!」は避けたい…と思っています。
基礎医学研究者
2026年3月28日
(編集者からの割り込みコメント)今回も、大変ご苦労様でございました。自分、日本の歴史学者による著作をほとんど読んだことがないのですが、こういう番組を配信できるのは、NHK(それもBS)ならではなのでしょうね?民放では時間や予算の制約があって、できないでしょうね(義江さんについては、朝日新聞の記事の論考を読んだのみ)。で、この番組みたら、女性天皇が「中継ぎ」という話は全然認識違うのと、古代の王は合議制で決定されていた(これは、欠史8代の部分につながっていうのでしょうね)ということもかなり説得力を感じましたね。いずれにしても、文字で読めるようにしてくれたのは、ありがたく思う次第です。
サトル
2026年3月26日
今回は(結果として)1万字以上の膨大な量になりました。あらためて連日送りつけられた基礎医さんの編集に感謝の意をm(_ _)m
やってて明確になったのは番組の「推し」です。世間一般には、まだあまり知られていない義江名誉教授の。
「義江シフト」と言っても過言ではない…とあらためて。
余談。
著名人を「少しだけ」具体的に。
堺雅人、タモリ、伊集院光、糸井重里
中野信子、ヤマザキマリ、冨永愛、田中道子、その他磯田道史氏と共演した著名人は、まず大体…彼の大ファンになるかと。
>京都のSさん
コメントありがとうございます。
私…番組ナレーターの松重豊氏(こちらも大ファン)が推古の「30年以上…」と繰り返すのを、「上皇陛下も30年…」と、こちらも「国民からの信頼」と「国事行為の実績(実際はそれ以上。慰霊の旅路も…)」は圧倒的でしかも「新儀の多さ」に膝を叩く…次第です。
京都のS
2026年3月26日
いやー力の入った4弾組ブログでした。サトル様、お疲れ様です。
伝統か?新儀か?ココですよね。馬鹿が新儀を持ち出しても禍根を残すだけですが、信頼と実績を積み上げた偉大な女帝だからこそ新儀に踏み出せたわけですよね。
礒田氏のノリノリぶりも番組の義江氏押しも臨場感たっぷりに伝えてもらえました。