「愛子さま排除法」成立の日本と女性君主可能の法改正をしたリヒテンシュタインについて、日本テレビ・news everyが地上波放送し、動画と文字ニュースでも報じています。
“女王の時代”へ 日本は? 欧州で女性が君主に就けない王国・公国なくなる 日本…世界基準から離れ“ガラパゴス”に【#みんなのギモン・日テレNEWS】
【#みんなのギモン】ヨーロッパで女性が君主に就けない王国・公国なくなる “女王の時代”へ 日本は? 世界基準から離れ“ガラパゴス”に
文字起こしでもお伝えします。
鈴木奈々アナウンサー:ヨーロッパの王位継承について、先日、大きな動きがありました。忽滑谷(ぬかりや)さん、お願いします。
忽滑谷こころアナウンサー:今日の疑問はこちらです。「女王の時代へ日本は?」ということで、ここからは長年、皇室取材に携わってきました井上客員解説員にともにお伝えしていきます。
まずはこちらのニュースからご覧ください。 AP通信などによりますと、ヨーロッパ中部の国リヒテンシュタイン公国の皇太子が 15日、国家元首の継承権が見直されたことを明らかにしました。これまで継承者を男性のみとしていた法律を改正し、今後は性別を問わず第一子を優先とし、女性も継承権が認められることになりました。
このリヒテンシュタインですが、スイスとオーストリアに挟まれた人口 40,000人ほどの小さな国です。現在の君主がハンス・アダムス2世ですが、アロイス皇太子が職務を代行しています。皇太子には 4人の子供がいまして、新しい制度は、その子供たちの次の世代から適用されます。井上さん、この国が女性の継承も可能としたこと、これはどう捉えたらいいんでしょうか。
井上茂夫(日本テレビ客員解説員)氏:リヒテンシュタインの改正により、ヨーロッパの王国、公国で女性が君主に就けない国はなくなりました。リヒテンシュタインが男女平等に舵を切ったことで、男系男子の皇位継承を維持しようとする日本が世界標準から離れ、ガラパゴスと見られかねないと危惧します。
ヨーロッパには国王を君主とする王国が 7つ、大公や公爵などの称号を持つ君主が治める国が 3つあります。いずれも第一子が継承する、もしくは男性がいない場合は、女性が継承するという制度になっています。
近年で言いますと、 1990年にノルウェー 、1991年にベルギー 、2009年にデンマーク、 2013年にイギリスが第一子優先へと制度を変えました。
背景にあるのが 1979年、男女の完全な平等を目指して、国連総会で採択された女性差別撤廃条約です。
鈴木アナウンサー:イギリスと言いますと、エリザベス女王のイメージがありますけれども、イギリスを見てみると 2013年に第一子優先という風に変わったんですね。
井上氏:はい。かつては兄弟姉妹の中で男子が優先される形でした。ダイアナ元妃の事故死で起こった王室批判などもあって、第一子優先になりました。
忽滑谷アナウンサー:そして、ベルギーといえば、記憶に新しいのがこちらの映像です。
今年 6月ベルギーを訪問された天皇皇后両陛下をエリザベート王女が出迎えたシーンです。王女は愛子さまと同い年でベルギー初の女王になる方ということで話題になりました。エリザべート王女は 2人の弟がいるので、第一子が次ぐわかりやすい事例となっていますね。
山﨑誠アナウンサー:ヨーロッパでこういった動きが相次いでいる中で、今、現時点で女性の君主、女王というのは、井上さん、いるんでしょうか。
井上氏:今はいないんです。いずれの国も男性です。ただ次の代から女王が続々と誕生します。スウェーデンのビクトリア王女、先ほど紹介したベルギーのエリザベート王女、オランダのアマリア王女も愛子さまと同年代です。そしてスペインのレオノール王女が次期女王です。
忽滑谷アナウンサー:このアマリア王女が愛子さまと一緒にいる映像があります。こちらです。両陛下が二十年前、オランダで静養された際の映像です。愛子さまと並んで愛らしい姿を見せていたのがアマリア王女ですね。
井上氏:この場で私も取材しておりましたけれども、アマリア王女はとてもご機嫌で、ヨーロッパのメディアの注目の的でした。そして今年 6月、次期女王として両陛下と再会しました。
忽滑谷アナウンサー:このアマリア王女のように、愛子さま世代の女王がヨーロッパで次々とこれから誕生する時代が来るということなんですね。
井上氏:さらに次の次の代でも決まっている国がありまして、スウェーデンのエステル王女、ノルウェーのアレクサンドラ王女が女王になります。
忽滑谷アナウンサー:こうしてみても世界でこれだけ多くの女王誕生の未来がある一方で、日本の今回の皇室典範改正については、女性天皇の議論はされませんでしたよね。
井上氏:国連、国際社会からは疑問視する声も上がっています。
日本は一昨年、国連の女性差別撤廃委員会から「皇位の継承で男女平等を確保する」よう勧告を受けました。日本は女性差別撤廃条約には批准、つまり「ルールを守りますよ」と正式に同意しているわけですが、勧告を受けて「国家の基本に関わる事項」だと猛反発しました。
そして今年、皇室典範を改正し、結果的に男系男子継承が維持されることになりました。
冒頭でお伝えしたリヒテンシュタインも、去年、国連で男性に限ってきた継承権が問題とされました。リヒテンシュタインはおよそ 400年にわたって日本と同様、男系男子継承を取ってきた国です。国政選挙における女性の参政権を認めたのは1984年、日本よりもおよそ 40年遅いんです。ただ、日本と違うのは国連の指摘に沿う形で制度改正を進めた点です。
このリヒテンシュタインの仕組みを日本は参考にしています。
忽滑谷アナウンサー:はい、どういったことなのか詳しく見ていきましょう。まずそもそも、今回の皇室典範改正では、「女性皇族が結婚後も皇室に残ること」や「旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎えられること」が決まりました。
実は 2021年の政府の有識者会議で座長が議論を紹介する形で、「我が国と同様、男系男子継承制を取るリヒテンシュタインにおいては、女性公族が婚姻後も公族の身分を保持しつつ、配偶者と子は公族とならないという制度や継承者が不在となった際に継承養子を迎える制度があることは、今後の検討において参考となるのではないか」とこのように述べているんです。
こうした議論があったことと、そしてここから 5年後の今、リヒテンシュタインが法改正をしたということについては、我々はどう見たらいいでしょうか。
井上氏:「女性皇族の配偶者と子供を皇族にしない」という制度を作るにあたって、政府の有識者会議が前提の 1つとした論拠が崩れることになります。万世一系と言われる男系男子の継承は日本の伝統です。ただ、ジェンダー平等で問題がある国と国際社会から見られるのは非常に残念です。
NNNと読売新聞の世論調査では、「今後、皇室典範を再び改正し、女性の天皇を認めること」には賛成が 85%にも上っています。こうした世論を踏まえ、時代に合い、ジェンダー平等を踏まえた正面からの議論が必要ではないでしょうか。
読売新聞と同グループの日本テレビの番組が地上波で、
女性差別撤廃委員会の指摘に沿って男系男子系継承を
改めた点を報じたのは、アップデートしたということでしょう。
ただし最後の最後で、万世一系と言われる男系男子の継承は日本の伝統と
解説が入ったのは非常に残念。ここもアップデートしていたら完璧でした。
それでも、非常に分かりやすく、欧州の状況を踏まえ、
リヒテンシュタインを参考にした令和の有識者会議における
「愛子さま排除法」の論拠が崩れたことを、多くの方が視聴する
地上波で報じたのは画期的。日本テレビを賛美したいと思います。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ