引き続き転戦しつつアメリカと対峙し、味方と対峙する剣部隊と源田実氏をご紹介します。(前回のあらすじを含みます。)
剣部隊と源田実氏達はアメリカの大型爆撃機、「B29」と「F6F」、通称ヘルキャットと対峙し、劣勢の中、仲間を失いつつ戦って行きます。このころ、剣部隊に特攻への具申が入る中、源田実氏と志賀淑雄大尉は、命令してきた上級司令部参謀が最初に私と来るというなら343空は行くと言い、上層部を黙らせてしまいました。343空はまだ、F6FやB29と戦わなければいけなかったからです。
この「B29」は日本本土を火の海にし、人や土地を焼き払った憎き敵機の一つで、アメリカでは「スーパーフォートレス」(超要塞の意)という愛称をつけられ、ヘンリー・ハーレー・“ハップ”・アーノルド という、アメリカの陸軍航空軍司令官が誕生させたとあります。この男は源田実氏と同じく、勝つためには何でもやると言う男であり、合理性に長けていますが、源田実氏と違う点は、味方が目の前で苦しかろうと犠牲になろうと涼しい顔で作戦を遂行させる冷徹さがあるという事です(*現代の言葉でいうと、パワハラ・サイコパス系の上司ということになりましょうか?by基礎医)。例えば、B29を製造するさい、アーノルドは寒さが厳しい中での重労働を課して造らせ、製造員の「厳しすぎる」の訴えに「だから?」と返し、更には東京大空襲のためにサイパン島でB29に焼夷弾を積む式典でアーノルドは「私からのメッセージとして聞いてくれ。東京を空襲する意義をみんなに伝えたい。そのメッセージを爆弾の腹に書いてほしい。日本の兵士たちめ。私たちはパールハーバーを忘れはしない。B29はそれを何度もお前たちに思い知らせるだろう。何度も何度も覚悟しろ」と演説したと言われ、リメンバー・パール・ハーバーと日本に憎悪燃やした人物と言われてます。性格ですが、調べたところ、”寛大だった”や”慕われていた”という評がない人のようで、蛇のようにねちっこい輩のようです。ただ、頭はキレるようで、日本にとって強敵の一人と数えられたと思われます。
話を源田実氏と剣部隊に戻しますと、このころ、源田実氏は指揮官として振る舞う中、イノシシ娘の「紫電改」に長いブランクのあるも関わらず、乗りこなし、吹流しの風を計算した着陸を行い「そうとう余裕がなければできない」と隊員らは感心されたり、また、剣部隊に置いて、源田実氏は、軍ではありえない下士官の直接報告を許され、熱心に話を聞いてくれたうえ、労いの言葉までかけてくれたという話が残っています。そんな中、林喜重大尉や杉田庄一少尉が戦死してしまう中、源田実氏と志賀淑雄大尉は菅野直大尉の僚機となる相棒に武藤金義中尉を、剣部隊と齟齬が出た坂井三郎氏とトレードしたあとに招き入れました。
源田実氏いわく、菅野直大尉が相棒と友を失った落ち込みが強く、独りにすると死に急ぎしそうと思い、何とか急いだとあります。武藤金義中尉は菅野直大尉を死なせないと源田実氏達と約束しました。ようやく、希望が観えたと思いましたが、7月24日、呉軍港に空襲が起き、剣部隊が出撃します。剣部隊21機にて相手は10倍以上の米機動部隊艦載機を迎え撃ちます。このころ、剣部隊は数十機でアメリカ機170とか200とかの数と日々渡りあっていたとあり、特にアメリカ側は日頃きりきり舞いにさせられている剣部隊の隊長達をリサーチし、徹底的に相手の隊長機をマークし、複数で追い込む戦法をとってきました。このころ、敵を徹底的に調べ、対策をとるとこまで突き詰める、アメリカ軍の強さが垣間見えます。一方、剣部隊は限られた資源と昼夜問わずの出撃に、八方塞がりの上層部状態の環境で、戦います。剣部隊の菅野直大尉達は乱戦の中、僚機と連携し、敵を撃ち落とすも、敵もさる事ながら、目立つ隊長機を狙い、菅野直大尉や鴛淵孝大尉に執拗に撃ち、米艦載機16機撃墜を報告挙げるも、戦闘701飛行隊長・鴛淵孝大尉が被弾して撃墜され、戦闘301・武藤金義中尉が菅野直大尉を護るため、殿を務め、散り行き、また多くの仲間達が戦死し、三隊長と呼ばれた隊長が菅野直大尉だけになってしまう激闘だったとあります。
また、この戦闘の活躍で三四三空は昭和天皇から御嘉賞の御言葉を賜わることになったとあります。
御嘉賞とは「天皇陛下からのお褒めのお言葉」であり、 昭和天皇は日々、戦況を聞かれ、戦で散った民と軍人達を深く憂慮されていた様子だったとあり、戦にて赤子たる民を失う悲しみにおられたと思うと、やるせなさを感じてしまいます。
こうして剣部隊と源田実氏達は、仲間を次々と失うも最後まで源田実氏達は戦います。今回の話はここまで、その18に続きます。次はあの8月6日と源田実氏をご紹介します。
文責 神奈川県 神奈川のY
2 件のコメント
神奈川のY
2024年12月8日
あしたのジョージさま、コメントありがとうございます。また、基礎医さまの疑問がありましたように、このアーノルド司令は上からは重宝されるも、同期や部下からの人望が感じられない、鬼畜ルメイと呼ばれた輩や、二枚舌のジャグラーのルーズベルトと同じくサイコパスとパワハラが重なった輩と思いました。源田実氏も人から好き嫌いが真っ二つにあり、評価も尊皇と部下想いの漢とあれば、特攻で無理やりさせた戦犯の一人で、殉職しないで生き延びて卑怯者とある声もあり、自衛隊でも好き嫌いが別れた人だったそうです。ただ、事実にある記述を読むと、この漢は確かに自分の信念を貫き、実行し、自分も剣部隊の仲間達と戦い、その仲間の死に涙したという証言があり、記録もあれば、自民党議員になって、自民党に統一教会が入り込んだ最中、左の学生運動に危機感を持ち、統一教会の組織で一応右翼っぽいところの新聞に自分達の戦記を乗せ、尊皇と愛国心を訴えたところを観ると、耄碌(もうろく)した自民党議員の一人と切って良い人かと言えば疑問が強く残る人です。このクセが強い漢を味方にすれば最強かと思いました。次回は源田実氏の苦悩と菅野直大尉の話になります。菅野直大尉、伝説の漢です。
あしたのジョージ
2024年12月8日
B29の生みの親と言われているみたいな陸軍航空軍司令官のアーノルドは、司令官としては優秀なのかもしれませんが、かなりの冷血漢みたいですね。
同じ軍隊の中でも厳し過ぎると言われていたみたいですから。
そんな人だから日本の一般市民が住んでいる場所を空襲出来たのかもしれませんね。
アメリカとの激しい死闘でみんな戦死してしまい、菅野直大尉だけになってしまった343空。
いよいよ厳しい闘いになって来ました。