衆院解散に際して、首相の政治姿勢を問う社説を多くの新聞が出しています。
(社説)冒頭解散、衆院選へ 政策抜きの「一任」はありえぬ【毎日新聞】
首相はまた、「国論を二分するような大胆な政策、改革」に挑戦したいと述べ、選挙で信任が得られれば、「政策実現のスピードを加速できる」との考えを示した。
一国の指導者であれば、国論の二分を放置せず、どうやって統合するのかに意を注ぐのが当然ではないか。選挙で勝ったからといって、多岐にわたる公約のすべてが一括承認されるわけでもない。
有権者に「白紙委任状」を求めるような首相の姿勢は危ういというほかない。
「国論を二分する政策」に挑戦するとも宣言した。幅広い合意を形成する責任を軽視し、まるで分断をあおるかのようだ。
重要課題があるのであれば、まず国会で正面から議論を尽くすべきだった。
勝利した場合、政権運営への白紙委任を得たと主張するつもりなのか。ポピュリズム的な手法であり、あまりに身勝手だ。解散権の乱用と言わざるを得ない。
首相は解散を表明した記者会見で「重要政策の大転換」「国論を二分する大胆な政策、改革への挑戦」を繰り返し強調した。
だが具体策は必ずしも明確ではない。これで信任するかどうかを問われても国民は判断し難い。
首相は「高市早苗が首相でよいのかどうか」で投票してほしいようだが、重要政策を白紙委任するわけにはいかない。
国論を二分する改革に挑戦したいなら、その詳細を国民に説明してから信を問うのが筋だ。首相の手順は間違っている。
安定的皇位継承について、自民が「国論を二分するようなことはあってはならない」としているにも関わらず、解散表明で首相は「国論を二分する政策」を繰り返し唱え、公約に養子案を掲げました。
安定的な皇位継承や皇族数の確保は、まさに我が国の根幹、国柄に関わる重要な課題であり、これを政争の具にすることや、国論を二分するようなことは努々(ゆめゆめ)あってはなりません。
安定的な皇位継承の在り方に関する所見 自由民主党
2026衆院選 自民党公約要旨【読売新聞】
■憲法改正等
国民の理解を得て、憲法改正への取り組みをさらに強化する▽安定的な皇位継承のため、「皇族には認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系の男子を皇族とする」案を第一優先として、皇室典範の改正を目指す
<社説>衆院解散、総選挙へ/問うべきは首相の政治姿勢だ【神戸新聞】
首相は解散の理由について、連立政権の枠組みが自民党と日本維新の会に変わったことや、安全保障関連3文書の改定前倒しなど「国論を二分する政策や改革に挑戦したい」と主張する。だがその内実は高い内閣支持率を背景に、国民生活の安定を置き去りにして権力基盤の強化を狙うものだ。独善的で解散権の乱用との批判は免れない。
(中略)
国民の信頼を取り戻してこそ、経済再生などの重要政策を推進できる。にもかかわらず、裏金の全容解明や企業・団体献金の見直しに首相が指導力を発揮することはなかった。代わりに維新が訴える衆院議員定数の削減に注力する姿勢を強調し、先の臨時国会に法案を提出したが、審議されないまま廃案となった。
さらに、前回の衆院選で「みそぎ」は済んだとして、裏金問題に関与した旧安倍派幹部らの公認や比例代表の重複立候補を容認した。重要なのは、本人が裏金の実態を明らかにし、幅広い有権者の納得を得られたかどうかだ。「政治とカネ」の問題に幕引きを図ろうとする自民の姿勢には反省が見られない。
「政治とカネ」の問題、そのまま自民と統一協会の関係についても当てはまるように思います。
<社説>衆院解散、8日総選挙へ 首相の人気投票にしない【東京新聞】
社説 首相の人気投票にしない 衆院解散、8日総選挙へ【中日新聞】
自民党総裁の高市早苗首相は「私が首相でいいのか国民に決めてほしい」と訴えるが、衆院選は首相個人の人気投票ではない。高市政権が進める政策や与野党の公約を見極め、投票により有権者の意思を示したい。
内閣支持率が高くても、首相は国民に白紙委任を強いることはできない。首相支持でも自民党に不信を抱く有権者はいるし、小選挙区では政党だけでなく人柄や資質も重視されるだろう。首相への好悪は選択の基準となり得ない。
〈社説〉解散・総選挙へ 問われるごまかしの政治【信濃毎日新聞】
無理を押して解散に踏み切った背景に浮かぶのは、自身の支持率が高いうちに自民党の議席を増やしたいという政局的な都合だ。
首相は会見で、「高市早苗が首相でよいのか、今国民に決めていただく」と強調した。
熟慮の時間も材料も与えずそう迫るのは、政権が進める政策の負の側面が目立ち始める前に選挙をぶつけ、首相個人の人気で切り抜ける狙いがあるのではないか。
負の側面しかない養子案を白紙委任することなど、努々(ゆめゆめ)あってはなりません。
「国論を二分する大胆な政策」が連呼されたことに疑義を唱え、「人気投票」による「白紙委任」を求める首相の政治姿勢を社説で問い質した新聞を賞賛したいと思います。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ