皇室典範は欧州での提言が発端 国連の勧告から考える

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皇室典範へ国連の女性差別撤廃委員会から勧告を受けた際に、日本審査をまとめる「報告者」を担当したバンダナ・ラナ委員は「日本だけを標的にしているわけではなく、例えばスペインなどにも同様の提案をしました」と応えていました。

「家父長的な固定観念が背景に」 国連の担当委員、日本勧告を語る:朝日新聞デジタル

男系男子に限定された日本の皇位継承への勧告と同様の提案が行われたというスペインの王位継承を調べてみると、「長子相続の原則に従い、男子を優先して決定」されており、現在はレオノール王女が王位継承順位1位。さらに「絶対長子相続性の導入の計画」もあったようです。

スペイン王位継承順位 – Wikipedia

絶対長子相続制の導入の計画
2004年の総選挙で勝利したスペイン社会労働党(PSOE)は、性別に関係なく長子を優先する絶対長子相続制の導入を選挙公約に掲げており、野党第一党となった国民党もそれを支持した。当初は、改正後に生まれた王族にのみ適用されるものと考えられていた。しかし、主要な政党全てが、男子優先制は憲法で確立された男女平等の原則と矛盾しているという合意に達したため、王太子妃(当時)レティシアが男子を出産してレオノール王女の王位継承順位が下がることになる前に、法律を変更することとなった。その後2006年にレティシアの女子(ソフィア王女)の懐妊が発表され、法改正の緊急性がなくなった。

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スペイン社会労働党が「絶対長子相続制の導入を選挙公約にして勝利」し「主要な政党全てが、男子優先制は憲法で確立された男女平等の原則と矛盾しているという合意に達した」こと、同じ勧告を受けている日本との違いに愕然とします。

・日本…愛子さまが次代の天皇になっていただくために「皇室典範に関する有識者会議」において「第一子優先 – 男女にかかわらず、直系の長子が皇位を継ぐ」=絶対長子相続制」に改正する提言がなされたが、悠仁さまがお生まれになった後、2006年2月に政府は皇室典範改正案の国会提出を見送る

・スペイン…レオノール王女を次期国家元首とするために「男子優先制」を「絶対長子相続制」に法律を変更することになったが、女子(ソフィア王女)が生まれることになったために、2006年に法改正の緊急性が低下する

奇しくも同じ2006年に、日本とスペインで法改正がまったく逆の理由で見送られたことになりますが、長子相続でレオノール王女は、昨年の10月31日の御誕生日で成人を迎えたと同時に、正式に父である国王の法的後継者となり、国王が不在の際には、国家元首となることができるようになりました。

スペイン王室の救世主になるか? レオノール王女、成人としての1年間を追跡| 海外セレブゴシップ・コラム | カルチャー | ELLE [エル デジタル]

レオノール王女が国王の法的後継者となったスペインでさえ「男子優先制」は保持されているゆえに国連から勧告を受けているので、女性であるがゆえに愛子さまが次代の天皇になれない「男女差別の皇室典範」を保持している日本が勧告を受けるのは、「女性差別撤廃委員会」に批准しているならば当然ということが分かりました。

そもそも、皇室典範ができたのは、明治15年に伊藤博文が欧州に赴いた際に、オーストリアのローレンツ=フォン=シュタインから皇室の家法(家のしきたり)をつくるようすすめられたことが発端。現在、欧州の王室は長子相続となり、スペインのみならずオランダ、スウェーデン、ベルギーで次期王位継承者は王女となっているのは、安定的継承のために時代に合わせて強かに王室の家法が刷新されてきたということではないでしょうか。

皇室典範が欧州の王室に倣ってつくられた目的は、男系男子に拘るためではなく、安定的皇位継承のため。時代に合わせて皇室典範を「第一子優先 – 男女にかかわらず、直系の長子が皇位を継ぐ」=絶対長子相続制」に刷新するのは、理に適っており、真の伝統を守ることになると思います。

文責 愛知県 まいこ

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