〈記事紹介・感想〉第63弾 森暢平成城大教授の警鐘(これでいいのか「旧宮家養子案」)

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森暢平先生のこれでいいのか「旧宮家養子案」第63弾です。

サンデー毎日:信子妃は皇籍離脱すべきだ 宮家分裂という異常事態 成城大教授・森暢平

 三笠宮家「分裂」は、皇族における母と娘の対立が生んだ異常な事態である。皇族費が増額し国民負担が増したのに宮内庁の説明は十分でない。今回、「親王妃家」という前例のない宮家を立てる信子妃は本来、皇籍離脱するのが筋であろう。そうでなければ、旧宮家養子案を進める実兄・麻生太郎のために宮家を増やしたという批判に答えられない。(一部敬称略)

先日発表された「事実上の女性宮家」。森先生は「信子妃は皇籍離脱が筋」と書かれています。
内容を読んでいきます。

三笠宮家は百合子さまが亡くなり、当主不在の状態となっていました。信子妃が継ぐのが順当である者の、素人の私にも信子さまと彬子女王が不仲なのはわかる状況で、実際どうなるのかと考えていたところ、
三笠宮家当主が彬子女王、信子妃は「三笠宮寬仁親王妃家」を創設し独立。となりました。
その背景には、信子妃が当主となり祭祀の中心になった場合、彬子女王が故人の式年祭に参列しないという事態が予測され、それを避けるため。
森先生は

母は宮家から事実上「追放」された。

と書かれています。
信子妃は寛仁親王が生前から事実上の離婚状態であり、

「親王妃家」なるまったく前例がない制度をつくるぐらいであるならば、信子妃は皇籍離脱するのが筋であると、私は考える。

信子妃は麻生太郎議員の妹ですね(ここもポイントです)そのため経済的自立もできるとの判断。
よって皇籍離脱が筋だけど、そうはならなかった。

そして森先生は宮内庁の対応も批判されています。
・2人のどちらもが十分な公務を行っている
・実態として宮家事務も住居も別々である
これらを総合的に勘案したようですが、

皇室経済主管である五嶋青也は「内輪の話。承知していないし、承知したとしても説明を差し控える」とだけ述べた。

こちらにたいして森先生は、

 これは変である。順当に信子妃が当主となり、娘たちがその家の成員となった場合、3人に支払われる皇族費は計4331万円のはずだった。ところが、家が二つになることで計4758万円となり、427万円が増額する。多額とは言えないが、このほか宮家事務の分裂が確定し、それぞれ別の事務官が付き、二つの家を維持することが常態化する。当然、宮廷費、宮内庁費も増える。これは国民の負担となる。納税者に十分な説明があってしかるべきだ。

と批判しています。
税金のかかることであるので、「なぜ一つの家として運営できないのか」国民への説明は必要ですね。

(宮内庁は)自らの説明が困難ならば、信子妃、彬子女王が説明をする場を設けるべきではないか。

会見は、組まれてなさそうです。

そして、森先生が気にされている部分。

 私がもっとも懸念するのは、旧宮家養子案との関係である。現在検討される案では、宮家当主が望めば、旧宮家の流れを汲(く)む男子を養子にできる。旧宮家養子案を受け入れる可能性がある宮家の数が増えたことは、彬子女王ら男系継承維持派の深謀遠慮ではないかとの疑いも浮上する。

この懸念が私にはよくわからないのですが、信子妃、彬子女王が旧宮家から男子の養子を取ったとしても、「その養子は女系」になるのではないでしょうか。
養子が皇位継承者になるには皇室典範の禁止している養子を認めることと、男系男子の縛りをなくすことを同時に行わなければならず、行ったと同時に愛子さまが皇太子に即位されます。
彬子女王の子供はもちろん女系。信子妃の養子は「寛仁親王の子でもあるから男系男子」と、アクロバティックな解釈をして皇位継承者にしようということなのでしょうか。
三笠宮家から「追放されている」身でそのような話は筋が通らないと考えますが、すでに筋が通らない「三笠宮寬仁親王妃家」ができているからなんでもありになるということだと、皇室への敬愛が天皇家、秋篠宮家以外のところで起きている事態でそがれるのはとても残念で、とても危険なことです。
今回の件で、宮家の女性皇族が独立する先例ができてしまった。

そのため、森先生は

 そうした疑念を避けるためにも、信子妃の「独立」はやむを得ない事態であったこと、前例にはしないこと、信子妃は養子を取るつもりがないこと――の少なくとも3点は宮内庁に明言してほしかった。そうでなければ、信子妃は、旧宮家養子案を進めたい兄・太郎のために、新しい宮家をつくったと批判されても仕方がない。

と、何もコントロールができていない宮内庁を批判しています。
信子妃は、麻生太郎の妹ですね(2回目)

そして、森先生は、

本来、彬子女王を諫(いさ)めるのは保守派のはずである。
(中略)
家族の模範となる宮家が母娘の喧嘩で分裂するのだから、母を「追放」する彬子女王のやり方は「おかしい」と非難すべきは保守派であるはずだ。

と、家族の模範とならない彬子女王、教育勅語が大好きなのに、真逆のことを行っている彬子女王に何も言えない保守派を批判しています。

そして、「あの新聞」に対して

 ところが、たとえば『産経新聞』(同日付)は、2家への分裂について、宮内庁が「宮家の中で話し合われた結果」と説明したと人ごとのように書く。皇族に相応(ふさわ)しくない行動があったとき、諌言(かんげん)の言葉を与えるのが保守の伝統なのに、保守派の雄紙『産経新聞』は腰が引けている。彬子女王は男系継承維持派だから批判しづらい、あるいは、旧宮家養子案の実現可能性が高まるのは喜ばしい事態だということなのだろうか。そうであるならば、国民道徳が衰退しても、男系継承が継続しさえすればよいという論理となり、皇室存続が何のためなのか、『産経新聞』の信念が問われる。『産経新聞』の皇室尊崇とは所詮、便宜主義だということだろうか。

と結んでいます。

皇位の安定継承はどうなるのか。そして「保守」って何なのでしょうか。
家族の模範となる皇族の母娘が「喧嘩別れ」して「宮家がふたつ」となり、大した説明がなく国民負担が増える。
「保守派」は何も言わない。これは、保守ではないでしょう。

私は

皇族に相応(ふさわ)しくない行動があったとき、諌言(かんげん)の言葉を与えるのが保守の伝統

こちらを読んで真っ先に思い出すのが、
よしりん先生が天皇論で書かれた、

若い明治天皇が毎晩女官の部屋にお忍びになるのを山岡鉄舟が柔術で投げ飛ばして戒めた話
西郷隆盛が明治天皇が落馬したときに「痛いなどという言葉をどのような場合にも男が申してはなりませぬ!」と馬上から天皇を見下ろして言った話

です。
(詳細は「天皇論」P225~226をご覧ください)

産経は「保守の伝統<男系継承」なのでしょうか。
保守ってなんだろう。
ぜひ今回の文章を書かれた森先生、よしりん先生に直接聞いてみたい方は、
現在募集中の10/25ゴー宣DOJO「そもそも保守とリベラルの差って何だ?」にご応募ください。
席は本当に残り少ないのでお早めに!

文責 愛子天皇への道サイト運営メンバー ふぇい

5 件のコメント

    ダダ

    2025年10月8日

    皇籍離脱の条件が揃っているにも関わらず、信子さまが皇室に留まった意味を(国民となり自由を取り戻すことよりも事実に基かない誹謗中傷に反論できない皇族を選んだ意味を)考えてしまいます。

    宮家創設は法に基かない以上、強制されることは無く、皇族本人の意志が重要視され、皇室と宮内庁で調整した後に最終的には天皇の承認が必須と考えられます。
    法のネガティブリストに明記されていないため立憲君主である天皇はこれを否定できません。

    信子さまの真意は分かりませんが、森先生が「異常事態」と評価する親王妃家の当人である以上、出自である麻生家の名誉は守ることには繋がりませんし、麻生太郎が推し進めている旧宮家養子案を立憲君主である天皇が許さないのは皇族の一員として肌で感じていると思います。
    (皇統問題に関して立憲主義に則り何十年も発言を控えてきた天皇が、男系世間の空気に負けて旧宮家養子案を受け入れるなら、もっと早く自分の言動で雅子さまと愛子さまを生き地獄から救えた=安定継承の道筋を付けられたはずですが、それをしなかったのは立憲君主・象徴天皇としての自覚があるからこそで、これまでの在り方から、違憲の養子案には強く反対するのが自然です)

    宮内庁が皇室の盾になっていないことには不満を覚えますが、眞子さまバッシングが皇室のトラウマになっているのですから、当事者が会見することは無いですし、その必要性を私は感じません。

    国民が理想の皇族像を押し付けても皇室を支えることにはなりません。
    皇室のことは皇室で調整できるように法の余白はあるべきで、生身の人間を前提として、個人の感情を無視しないのは保守もリベラルも共通のはずです。

    信子さまは16歳の時に26歳の寛仁さまから求婚され、24歳で結婚するも、寛仁さまはアルコール中毒でDV疑惑あり。
    寛仁さまは男系男子天皇に固執し、旧宮家養子案に賛成する一方で、皇籍離脱を望むも認められませんでした。
    (彬子さま、瑶子さまに旧宮家から養子を取らせることを考えていても不思議ではありませんが、それは信子さまに取って屈辱のはずです)

    この4人のこれまでとこれからの在り方に国民側から最適解を導き出せることは出来ません。
    やはり皇室と国民は合わせ鏡で、苦楽を共にするしかないのだと強く感じます。

    信子さまには愛子さまのことを詠んだお歌があります。
    ご自身の境遇(元国民、伴侶の人格、娘との関係など)を比較しては欲しくありませんが、もしかしたら、愛子さまと同じ女性皇族ということに誇りを持っていて、それが今回の件に繋がったのかも知れません。
    ***
    成人を 姫宮むかへ 通学に
    かよふ車窓の 姿まぶしむ
    ***
    (宮内庁解説)
    寬仁親王妃信子殿下には、愛子内親王殿下を、ご幼少時より深い敬意と愛情を持って見守ってこられました。昨年、愛子内親王殿下におかれましてはご成年を迎えられ、寬仁親王妃信子殿下のお喜びは誠に大きいものであります。
    ご立派に成長された愛子内親王殿下には、これまでにも増して、より一層学問に邁進されておられます。
    ご通学のため、お車にてお住まいの御所を颯爽と御発になる際の、お髪(ぐし)も綺麗に整われて健やかな愛子内親王殿下のご様子を車窓越しにご覧になった寬仁親王妃信子殿下のご心境をお詠みになったお歌です。

    —————–
    (参考)
    皇室典範
    第11条:年齢十五年以上の内親王、王及び女王は、その意思に基き、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。
    同条2項:親王(皇太子及び皇太孫を除く。)、内親王、王及び女王は、前項の場合の外、やむを得ない特別の事由があるときは、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。
    第14条:皇族以外の女子で親王妃又は王妃となつた者が、その夫を失つたときは、その意思により、皇族の身分を離れることができる。
    同条2項:前項の者が、その夫を失つたときは、同項による場合の外、やむを得ない特別の事由があるときは、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。

    くりんぐ

    2025年10月8日

    もし信子さまが皇籍離脱されたとしたら、彬子さま・瑤子さまへの国民感情は悪くなっていたと考えられます。

    母である信子さまを三笠宮家から追い出すのみならず、皇籍離脱させれば、彬子さま・瑤子さまは年老いた母親から皇籍を奪って自立を強いた親不孝者と非難されるでしょう。
    それを避けるために、信子さまを皇籍離脱させるのではなく、宮家を創設していただくという形を取られたと考えられます。
    それでも国民負担は増え、国民から厳しい視線を注がれていますけども。

    旧宮家系国民男性養子案は国民を血筋を理由に特別扱いすることであり、法の下の平等を定めた憲法第14条に違反。
    日本人は特に法の下の平等に厳しい国民性を持っています。
    彬子さま・瑤子さまは私的な理由で母親を追い出して宮家を分裂させ国民負担を増やしたことで、国民の反感を買っています。
    ここにさらに法の下の平等を踏み躙る養子案を強行すれば、彬子さま・瑤子さまへの反感はさらに高まるでしょう。

    法の下の平等を踏み躙り、国民の支持の厚い今上陛下の直系である愛子さまへの皇位継承を妨害しているのですから。

    SSKA

    2025年10月8日

    三笠宮家の当主ですが、初代が崇仁親王、2代目百合子妃、3代目彬子女王と宮家になる前はともかくそれ以後は男系継承が一度も行われず2度女性で繋がれた事になり、ここに外部の旧宮家系男子を仮に養子に迎え入れたとして男系と呼べるのか、プライドの塊の様な男系カルトが自信を保てるのか大いに疑問です。
    寛仁親王、宜仁親王(桂宮)、憲仁親王(高円宮)と3人の男性がいらっしゃったのに全員父親より早く亡くなられた気の毒な事情のせいで現状を迎えられていて、桂宮家は生涯独身だったので廃絶、高円宮家は久子妃と長女の承子女王のみで今回同様に継がれる可能性が高いと思われますが、ともかくご当主と長男が生前男系を望まれていても結果として系統も含めもう女性しか残っておりません。
    古代の草壁の早逝ではないですが、人間の寿命なんて幾ら期待したところで医療の発展した現代ですら思い通りにならず、特に側室不在の中で男系を必死に唱えたところでどうにもならないのを三笠宮家の継承事情が示していると言えます。
    今回の女性宮家当主誕生をきっかけに男系主義への完全なる決別や拒絶を皇室自ら唱えられたと自分が感じたのは以上の理由に基づいています。

    mantokun

    2025年10月8日

    寛仁親王と信子妃が事実上、離婚状態にあったことや、信子妃がお子様とも仲違いし、別居に至っていたことは公然の秘密でした。信子妃は皇籍離脱するのが筋であったというのは何も信子妃を皇室から追い出せと言いたいのではなく、なぜ母である信子妃を当主にして三笠宮家を一つの家として運営できないのか、前例のない親王妃家を設立してまで皇族でいるべきとお考えになったのかの説明くらいはしてほしい、それができないのなら税金負担が増える宮家設立よりも皇籍離脱を選ぶのが筋だろうということなんですよね。信子妃は寛仁親王のご生前からすでに婚姻関係が破綻していたことを踏まえると、なおさら今回の親王妃家設立は不可解です。

    森先生の「信子妃の『独立』はやむを得ない事態であったこと、前例にはしないこと、信子妃は養子を取るつもりがないこと――の少なくとも3点は宮内庁に明言してほしかった。」については、笹さんもブログで「一から十まですべて詳らかにしろとは言わないが、 今なぜ新しい宮家を創設するのか、 何を根拠にそうした動きになったのか、 そのぐらいは明らかにしたっていいんじゃないの。 あまりに唐突なんだから。 できない理由があるのなら、不信感を抱かざるを得ない。」と書かれていましたが、全く同感です。

    皇族だって親子の不仲くらいあるし、そのくらい察してよと言いたいのかもしれませんが、これが天皇陛下や秋篠宮殿下であれば、すべてを詳細にはできなくとも何かしらお言葉があるはずです。宮内庁が説明しない状況のままでは、お誕生日会見で、秋篠宮殿下が(本来は筋違いの)三笠宮家に対する質問を受ける事態も予想されます。

    >旧宮家養子案を受け入れる可能性がある宮家の数が増えたことは、彬子女王ら男系継承維持派の深謀遠慮ではないかとの疑いも浮上する。

    実は私も同様の疑いを拭いきれません。ふぇいさんが「よくわからない」と書かれる森先生の上記のご懸念ですが、確かに普通に考えれば、追放されているお立場の信子妃が寛仁親王の養子という名目で養子縁組するのは理屈が通らないし、彬子女王が独身のまま養子を受け入れるというのもおかしな話です。しかし、すでに前例のない親王妃家の設立がいとも簡単に決定されたことで、「どうにでもなる」という印象が国民の中に芽生えてしまったことが最大の問題ではないでしょうか。「皇位ってそうまでして男系継承を守らなくちゃならないんだ」という意識が広まること自体が害悪です。

    すでに内閣法制局は、「憲法の世襲という要請に応えるなら養子案は違憲ではない」と強弁しており、男系派は愛子さまの皇位継承を妨害するためなら、どんな屁理屈でも正当化することは明らかです。
    上皇陛下の生前退位も一代限りの特例法に後退させられてしまったことを思えば、今回も皇室典範特例法を設けて、「愛子さまがご出産可能な年齢にある限界」までは引き延ばし、旧宮家の養子案を法律で正当化するつもりかもしれません。実際に養子案が実現できるかどうかはそこまで重要ではなく、愛子さまの皇位継承と女系継承の芽を潰すための口実として、三笠宮家と寛仁親王妃家が利用される懸念があるということだと思います。

    突撃一番

    2025年10月8日

    道徳より男系。 それが「ホシュ」なのでしょう。

    仮に旧宮家子孫の養親が彬子女王だったとしても、ダンケー派は「伏見宮血統の男だから男系だ!」と言い張るのでしょう。

    やはりよしりん先生の言う通り、皇族までが「公」よりも「私」を優先する時代になってしまったのかな。

    「血筋」よりも「生育環境」が重要だと、判明した事例かも。

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