産経新聞の榊原智論説委員長の記事
「女系天皇」が違憲になる理由…「立法府の総意」を読み解く際に踏まえたいこと
こちらをリンクし、成城大学教授森暢平先生がポストしています。
(素人からして「女系天皇は違憲」ってのに違和感アリアリですが)
『産経』榊原智論説委員長は、「女系天皇が違憲になる」と言っています。その論理を整理すると、①女系天皇では、天皇の国民統合力が弱まる、②憲法は天皇に国民統合の象徴であることと期待する、③女系天皇では、憲法が期待する国民統合力は発揮できない、④よって、女系天皇は違憲である――ということ…
— 森暢平 (@mori_yohey) June 17, 2026
『産経』榊原智論説委員長は、「女系天皇が違憲になる」と言っています。その論理を整理すると、①女系天皇では、天皇の国民統合力が弱まる、②憲法は天皇に国民統合の象徴であることと期待する、③女系天皇では、憲法が期待する国民統合力は発揮できない、④よって、女系天皇は違憲である――ということになります。
問題が、①が真がどうかです。榊原さんは根拠として、「共産党と近しい関係にあった憲法学者」、横田耕一(九大名誉教授)が、女系天皇を認めれば「社会的に……国民統合力を弱めるように働く」と述べたことを挙げています。(『産経』のような)右派だけでなく、左翼学者さえ、女系天皇は(万世一系性を否定する天皇は)国民統合力を弱めると言っているのだから、文句ない推論だろうというわけです。
横田教授が発言したのは2004年2月5日の憲法審査会調査小委員会です。その発言は、「女性天皇を認めることが、更なる『国民統合能力』の希薄化を招来する可能性を否定できない」です。
注意すべきは、横田教授は「女性天皇が国民統合力を弱める(可能性がある)」と言っているのであって、「女系天皇が…」とは言っていないことです。横田教授の趣旨は、皇室の「スター化」が、皇室の権威を損ない、ひいては統合力を弱めると言うことです。つまり、万世一系が否定されれば、統合力が弱まるという趣旨ではありません。
ここで榊原さんの論理のすり替えがあることが分かります。「女性」と「女系」の言い換です。この些末な言い換え(論理の誤謬)によって、左翼学者ですら万世一系性による国民統合力の弱体化を認めていると結論付けているのです。
さらに、幼少期に戦争を経験した、横田教授(87歳、最近メディアでは見かけませんね)世代の天皇感は、現在のものと大きく変っています。実は、横田教授は、「男女差別が依然存在する現状」のなかでは「女性天皇が国民統合力を弱める(可能性がある)」と大前提を置いています。この発言から、22年年前に65歳だった横田氏が感じた現状と、いまの感覚はだいぶズレていることも分かると思います。
更に、その後の戦後天皇制の研究によって、天皇・皇族の「スター化」(人びととの近しさの増大)は統合力を弱めるよりもむしろ強めているということも実証されています。2000年を境に、世論調査による男性天皇維持と女性天皇容認の割合は逆転しています。女性天皇の容認は、逆に統合力を高めるという見方の方が今は有力です。
榊原さんはさらに、①(共産党に近い)横田教授が、女系天皇は国民統合力が弱まると言っている、②国民統合力が弱まれば、天皇制はいらなくなる、③共産党は天皇制廃止を狙っている――という隠れた三段論法も用意しています。
しかし、共産党ならずとも、一般にリベラル派は、女系天皇の容認によって、天皇制の廃止を狙っているのでしょうか。
西欧のリベラル派のなかには、王政の再評価をする動きがあります。スペインなどが典型です。ポピュリズム政党、地域主義政党の台頭などによって分断化する国内を統合するために、王政システムも、かえって、良いのではないかという考え方です。
逆に、そんな人気取りの王様なら廃位させて、昔の王族を復活させて、我々の意のままに使いたいという現王室批判は、保守派のなかから生まれています。
なんか日本に似ていませんか。
榊原さんと同じ、論理の誤謬を敢えて利用して、マキャヴェリズム的皮肉を言ってみます。『産経』さんこそ、「国民にすり寄る現皇室」の退場を狙っていませんか。
森先生ビシッと決めていらっしゃる。素晴らしいです。
戦時中から生きていらっしゃった男尊女卑の時代の影響を受けている横田耕一九大名誉教授が、「女性天皇がスターのように扱われると皇室の権威が毀損され、国民統合の象徴としての統合力が弱くなる」
と考えてらっしゃった。
しかしながら森先生の書かれているように、この20年で状況はだいぶ変わりましたね。
とにかく産経や自称保守・エセ保守は、「共産党ガ―」と言えば安心するようですが、共産党は憲法を守ろうと皇位継承に関してはものすごいフェアな動きをしています。小池晃議員の会見、赤旗からもそう感じます。
産経新聞のほかの記事を読んでも「やっぱこれだよな」と言う記事はほとんど出てきません。
統一協会の世界日報と瓜二つと言う状況。
榊原智論説委員長は、Xアカウントを持っているので、森先生の主張に反論できるか、
そして過去の女性天皇支持のショート動画を返信でポストしました。
この森暢平先生の主張に反論できますか?
— 公論サポーターチャンネル(7/11夏祭り『おぼっちゃまくん生誕40周年~小林よしのり全宇宙~』開催! (@monkaseichannel) June 17, 2026
産経新聞と、皇室を滅ぼしたい統一協会の世界日報ってそっくりですね。#愛子さまを皇太子に https://t.co/9OJqoCuM5F
返事が来たらまたお伝えします。
産経新聞はどこに向かうのか。
文責 愛子天皇への道サイト運営メンバー ふぇい
5 件のコメント
mantokun
2026年6月20日
>按針さん
神武天皇から現代の皇室に直接の血のつながりがないことは古代史の常識です。初期の王は合議で選出されていたのだから、血のつながりなどありません。
血統が重んじられるようになったのは欽明天皇以降のことで、だからこそ女性の推古天皇が即位できたのです。
あなたのコメントは、神話的叙述と個人的願望を混同させている上に、それを現代の象徴天皇制の維持に必要不可欠な前提条件だと、一足飛びに飛躍させて結び付けています。
> この男系の連続性こそが、世界に類を見ない日本の皇室の本質であり、象徴としての正統性の根幹です。
→それはあなたの感想です。男系の連続性は証明できないし、上皇陛下も今上陛下も、「皇室の伝統的なあり方とは、常に国民の幸せを願い、国民と苦楽を共にすること」とおっしゃっています。
>しかし、女系を認めれば、神武天皇以来続いてきた男系の血統はその瞬間に途切れ、皇統は別の家系に変わってしまう。
→神武天皇の血筋が現代の皇室まで伝わっていると証明できない以上、この言い分は成り立ちません。そもそも「男系の血統」という考え方自体、古代支那の父系継承に基づくもので、日本は古来双系社会です。日本の伝統を知らない人ですね。
> そもそも、皇室は国民がとやかく言うのではなく、政治的な議論の対象にすべきものでもありません。
→では、11日の天皇陛下のご発言に基づき、「国民の総意に基づく愛子天皇の実現」一択ですね。「立法府の総意」である養子案は、国民の一部に過ぎない国会議員が皇室のご意向を無視してとやかく言ってるだけですから、何の根拠も正当性もありません。
> 天皇は「国民統合の象徴」であり、その象徴性を支えてきたのが男系継承です。
→前半と後半がつながっていません。「国民の総意」は「女性・女系天皇」だと数々の世論調査や週刊文春のアンケートで明らかです。第一、天皇を「日本国及び日本国民統合の象徴」と定めたのは日本国憲法ですが、その日本国憲法には天皇となれる者を「世襲」と定めるのみで、性別の規定はありません。
男系継承は国民の総意ではないのに、男系継承にこだわって女系を理由に直系の内親王を排除するのなら、天皇は「国民統合の象徴」たり得ません。あなたの言い分はどこもかしこも破綻しています。
> しかし、愛子さまのお子さまは女系となり、そこから先は男系の皇統ではなくなる。
→まず、「女系だと神武天皇の血を引いていないことになる」理由を説明してください。仮に欠史八代が実在しており、神武天皇の血筋も現代の皇統まで伝わっていたとして、それが「男系継承だけによるもの」だと、どうやって証明できるんですか?
> 女性天皇と女系天皇は全く別の問題であり、混同して議論すべきではないということです。
→本来守るべきは安定的皇位継承なので、今上陛下のお子様が敬宮愛子内親王お一人である以上、女性天皇も女系天皇もセットで議論しなければ無意味です。編纂時の都合で初期の天皇系図を父子継承にした「記紀の記述」を史実と信じ込み、歴史的事実と個人的願望と混同した人たちが勝手に別問題にしようとしているだけです。
> 男系継承を守らなければ、皇族の数は減り続け、制度そのものが消滅する危険があります。
→嫁いでくれるお妃がいなければ、男系継承を守る以前に子供が生まれません。どこの若き有望な女性が、そんな非人道的な制度が残存した皇室に嫁いでくれると思うんですか?
> だからこそ、男系の連続性を維持するための議論こそが必要であり、これを「差別」と捉えるのは本質を見誤っています。
→男系の連続性を維持する必要性とやらを全く説明できていないのに、「だからこそ」という接続詞を入れ込むことで説明したつもりにならないでください。
お妃に「男子を産むまで子供を産み続けろ!女子しか産めなかったらお前は用無しだ!」と言い放つ制度など、女性への「差別」以外の何ものでもありません。
按針
2026年6月19日
日本の皇統は、神話の時代から一貫して男系で受け継がれてきました。
この男系の連続性こそが、世界に類を見ない日本の皇室の本質であり、象徴としての正統性の根幹です。しかし、女系を認めれば、神武天皇以来続いてきた男系の血統はその瞬間に途切れ、皇統は別の家系に変わってしまう。
これは「伝統の更新」ではなく、皇統そのものの断絶です。
そもそも、皇室は国民がとやかく言うのではなく、政治的な議論の対象にすべきものでもありません。天皇は「国民統合の象徴」であり、その象徴性を支えてきたのが男系継承です。男系を守ることは、皇室を守ることであり、ひいては日本という国の歴史とアイデンティティを守ることにつながります。
愛子さまが天皇になること自体は、歴史上の女性天皇の例から見ても問題ありません。しかし、愛子さまのお子さまは女系となり、そこから先は男系の皇統ではなくなる。
つまり、女性天皇と女系天皇は全く別の問題であり、混同して議論すべきではないということです。
男系継承を守らなければ、皇族の数は減り続け、制度そのものが消滅する危険があります。
だからこそ、男系の連続性を維持するための議論こそが必要であり、これを「差別」と捉えるのは本質を見誤っています。
SSKA
2026年6月18日
「所詮女ごとき」の本性が出過ぎです。
30年以上前の皇太子妃時代に雅子様バッシングしていた連中と大差ないのが良く分かりますよ。
高みに上りたくても上れずに燻っているエリート崩れの嫉妬に過ぎませんし。
サトル
2026年6月18日
森先生のこのポスト、何が凄いのか?
僭越ながら、書きたいかと。
私は最初、「女系天皇違憲論への反論」だと思って、森先生のポストを読みました。
ところが違いました。
私は浅かった。
森先生はまず、榊原氏がどういう論理で「女系天皇は違憲」と言っているのか?を整理している。
その上で、「その根拠として引用された学者は、本当にそんなことを言っていたのか?」を確認しに行っているんです。
まず、ここが凄い。
普通は「違う!」で終わります。
しかし、森先生は違う。
引用元まで戻る。そして、「女性天皇」と「女系天皇」が、途中ですり替わっていないか?を確認する。
つまり、結論だけを批判しているのではなく、結論に至るまでの論理の階段を確認しているんです。
私はそこに、森先生の研究者としての凄みを感じました。
ひたすら凄い。
突撃一番
2026年6月18日
「女の血が混じったら国民統合にならん」という言い分は、完全に性差別だと思うが•••。