日本と中国のお盆観

Post's thumbnail

もうすぐお盆になりますが、日本と中国のお盆について思う事がありました。


日本では、お盆の際は御供えとして、お食事を出してご先祖様と団らんを過ごします。

無事に送り迎えが出来るよう、基本家族でひっそりと手をかけます。


一方、中国では果物御供えして、あの世の役人に賄賂を渡して、ご先祖様に便宜をはかってもらい、
どれだけ自分が先祖考行してるかまわりに誇示します。


お盆を比べると、それぞれの民族性が違う事が分かりますが、中国のあの世では現世と
同じ官僚体質で、お金とコネが必要で、死んでからも、貧しい人とお金持ちの差があります。


一方日本のあの世観はお金は、三途の渡し賃以外あまりかからない、身分も中国に比べて緩やかな感じがします。

この差が生まれてしまった背景には、比較的安定した王朝である皇室をいただいてきた日本と、王朝が様々に変わり、その度に人も物もめちゃめちゃに破壊された中国のこれまでの歴史が、大きく関わっているように思われます。

日本の「良き文化」がこれからも続いていくために、その源である皇室も末永く続いていくことを祈らずにはいられません。

文責 神奈川県 神奈川のY

7 件のコメント

    基礎医学研究者

    2022年8月12日

    興味深く読ませていただきました。そして、勉強になりました(以前より語り口が少し柔らかくなりましたが、今回は神奈川のYさんの本領発揮かと)。なるほど、お盆に対する考えかかも、国が変わると結構異なるのですね。中国(China)は”やはり”という感じがするのですが、自分は前から蘇秦・張儀のような高度な論争術を編み出した人達や韓非子のような「法家」が国で活躍できるのを不思議に思っていたのです。でも、今回神奈川のYさんのブログを読んでいると、結局のところ国家が常に不安的な状態におかれていると、生き残るために必要な手段を編み出すしかなかったのですね(天皇のような精神的なよりどころがなかった、というのも、実に府におちます)。こう書いていくと、「自分は日本で生まれ育ってよかった」と思いますが、だからこそ「皇室の存続を願う」というのは、損得や理屈抜きの日本人としての、”素朴な願い”と思った次第でございます。

    へっぽこべース弾きの亀さん

    2022年8月12日

    沖縄のお盆だと最後にウチカビ(あの世のお金)を燃やすのですが、支那の影響がありますね。
    だだ支那と違うのがウチカビの意義を調べてみると支那とは若干異なるようです。
    沖縄のウチカビの意義をネットで調べてみると
    「これはあの世へ税金を納めたとも、ご先祖たちがお金に困ることなく暮らせるようになど、様々な意味合いがあると考えられている。」と
    なっている様です。

    roku

    2022年8月11日

    中国のお盆観、とても面白かったです。やはり、国々の国民性、歴史、風習が反映されるのですね。それを思いますと、やはり、日本神話の男女の描き方に上下がないのも、もともと双系社会だった故 という説が真実味を帯びてきます。

    話は少しずれますが、うちのお盆は物語があります。13日の夕方にご先祖さま達は帰省され、14日はうちでのんびりくつろぎます。15日は朝早くから善光寺参りにお出かけです。善光寺さんには、宗派をとはず、全国すべての先祖様達が集まってわいわい楽しむそうです。夕方には、うちに帰ってきて、翌16日早朝にあの世に帰って行きます。3日間ですが、13日は迎え団子、14日は朝はおはぎ、夕方はお煮染め、15日は、善光寺行きのためのお弁当(おにぎり)16日は、送り団子 と結構もてなしが必要です。(私はスーパーで買ったお煮染め、おはぎ とずいぶん手を抜いていますが) 本当にご先祖さまが帰ってきているみたいで、楽しくもあります。
    おおらかな日本らしいお盆の物語の一つだと思われませんか?

    神奈川のY

    2022年8月11日

    いつもコメント
    ありがとうございますm(_ _)m
    昔、中国でお盆した際に、
    金であの世で使う金(紙)を買って火に焚べてたのを見て、
    あの世でも金要るのか、役人の機嫌取らないといけないのかと複雑に思いました。ちなみに中国の神さまにお願いあっても、ちゃんと
    下の役人や神さまに
    供え物・賄賂をあげないと、
    願いが届かないイメージが寺や、
    廟見て、どうしてもあります。
    ただ、中国の神さま(関帝等)は
    得てして、大物や英雄には甘々で、
    日本人でも喜んで、手を貸しそうです。

    チコリ

    2022年8月11日

    君が代は千代に八千代に。

    ダダ

    2022年8月11日

    中国にもお盆(先祖供養)があるのですね。
    だけど、あの世でも官僚体質!
    とても面白かったです( ^ω^ )

    京都のS

    2022年8月11日

     非常に興味深い論考です。この違いは儒教と神道の違いも大いに関わっていそうです。
     中国人は、死んだ親に対しても「孝」を示し続けねばならないから「あの世」の役人にだって賄賂を渡すわけですね。「あの世」が役所的なのは大陸的多民族国家ゆえに科挙による官僚機構を整える必要があったことも影響していると思われます。
     日本人の場合は、仏教の浄土思想が入ってくるまでは、死ねば魂が近くの山に行き、そうした共同体の祖霊が集まってカミ的な存在になり、盆には山から還ってくるという「あの世」観でした。だから日本の「お盆」は穏やかに神人供食する時期でした。この日本的「あの世」観は、四方の海によって異民族が入りにくく、従って争いが少ない土地だったことも大きな理由だと考えられます。
     おそらく日本人の精神的支柱としての皇室の存在は彼我の「あの世」観の差にも大いに関わっているはずであり、ゆえに皇室を欠くわけにいかないという点にも強く同意します。

コメントはこちらから

全ての項目に入力が必須となります。メールアドレスはサイト上には表示されません。

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。