文字起こし 宮内庁記者に直球質問!宮内庁・ 皇室側はどう見ている?皇室典範改正論議を客観的に読み解く【皇室ちょっといい話・テレビ東京】宮内庁は事実上の拒否権、測り知れない影響力で議論を一気に方向付けてしまうことがある

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全体会議の動向について、テレビ東京が動画を出しています。

「愛子さまは天皇になれる?」宮内庁記者に直球質問!宮内庁・ 皇室側はどう見ている?皇室典範改正論議を客観的に読み解く【皇室ちょっといい話】

文字起こしでもお伝えします。

新見多一氏(皇室担当デスク)×水原恵理氏(BSテレ東『皇室の窓スペシャル』担当)

水原氏:皇室転範の改正に向けでは間もなく衆参正副議長案が取りまとめられ、各党に示されようとしています。今回、「皇室ちょっといい話」を担当している2人 で議論を整理していきます。皇室ちょっといい話でもこの問題触れてきませんでしたよね。

新実氏:そうですよね。この問題を カメラの前で話すのは実は初めてです。皇室の方々の身分立場に関わること ですから取材していると実は日々遭遇してきたテーマです。私はちょうど20年前 2006年小泉内閣の時に政治部で参議院担当でした。悠仁様誕生の前で女性天皇・女系天皇論議があった頃です。その頃から議論の経過を見てきました。改正論議の是非を 考える、少しでも参考になればと思って今回 お話したいと思います。

水原氏:ではまず スケジュールを確認していきます。間もなく衆参正副議長案が出ます。これを 各党が打ち返して立法の総意を政府に伝えます。政府が法案を作成し国会審議です。今は衆参正副議長案の段階です。

新実氏:衆参の正副議長案が出たら、議論はだいぶ 集約されますね。しかし多数決で決めるという類のものでもないので、それぞれの考えの違いにどの程度配慮して形にするか。国民的議論で言えば、ここからがスタートですね。

水原氏:議論の流れを掴むには今が絶好のタイミングということですね。 動画は大きく分けて 2 部構成です。まずはそれぞれの考え方やそれに対する意見を客観的に紐解いていきます。その後で宮内庁担当記者にその時その時の宮内庁内の空気感などを聞いていきます。

新実氏:皇室典範改正の議論を巡って、気になることがあるんですよ。この問題で積極的に発言する筆頭論者っていうのは 3 種類のタイプがいると思うんですね。

まずは男子男系論者、男子論者は皇位継承者は男系男子でなければならないという人ですか。

次に愛子様が天皇にふさわしいというグループの意見も目につくと思います。このグループの中にも実は2つあって、 愛子様を天皇にしたいという考えから主張している人。

あと愛子様に限らず女性天皇、女系天皇を実現したい人、そういう人もいると思うんですよ。

最後の2つ、実はなんか混沌としてるのかなと。制度の話をしているのか、 ふさわしい具体的な人の話をしているのか、なんか話してる人の真意、狙いが分からないと何の話をしてるのか分からなくなってしまうような気がしてるんですね。国民的議論の話ですから価値判断が分かれて当然だと思うんです。今回我々、論点解説ってことですから 客観的に制度の話と具体的な人の話を分けて話をしようかなと思います。

まずは今回、各党が意見集約をしたベースとなっている政府の有識者会議報告書の 2案の制度面の解説をしましょうか。

水原氏:政府の有識者会議の報告書が検討すべきと提示したのが次の 2案です。

まず1つ目女性皇族残留案。女性皇族が結婚後も皇室に残る案です。
次に 2つ目。男系男子養子案。旧宮家の男系男子を養子に迎える案です。

まずは 1 つ目の女性皇族残留案から内容を見ていきます。現在、女性皇族は結婚すると皇籍を離脱します。この案は結婚後も皇族の身分を保持するものです。

新実氏:その中でもバリエーションがあって、残留するのを天皇の直系の孫までとする案や、現在の皇室メンバー全てに広げる案なんていうのもあります。今回の各党の意見集約では、なるべく対象広く現在の皇室メンバー全てに広げる意見が多かったようです。

水原氏:では次に養子案です。 戦後に皇籍離脱した旧宮家の男子を養子に迎えて皇族数を増やすという案です。

新実氏:政府の有識者会議のヒアリングでは結婚してない男性が少なくとも 10人はいるとアピールする有識者がいましたね。

水原氏:それでは順番に論拠と意見を見ていきましょう。

新実氏:それぞれを歴史学的なアプローチ、人文学的なアプローチですかね。 あと法律的な話なので、多角的に社会学的なアプローチで見ていきましょうか。

水原氏:有識者会議の資料で女性皇族残留案が論拠に上げていたのが皇女和宮の例です。江戸時代に徳川家に嫁ぎましたが、皇室の身分は離れませんでした。

新実氏:そもそも江戸時代に皇室典範はありませんでしたよね。これについては先日、朝日新聞に寄稿されていたお茶の水女子大学院研究員の鹿内浩胤(しかない・ひろたね)さんの論考が簡潔明解でしたね。明治憲法・旧皇室転範 皇族の子は皇族と、いわば血統、血の論理だったんですね。結婚しても血が繋がっていれば皇族なわけです。これが明治憲法・皇室典範以降はこれを家の論理にしたわけです。 広い意味での天皇家に入ってきた人は皇族になり、出ていく人は一般の人になります。だから、先日、信子様を御当主とする民間出身者による初めての女性宮家である三笠宮寛仁親王妃家が誕生しました。一旦、天皇家に入るとそれ以降ですから民間から嫁がれても、その後、宮家を創設できるわけですね。皇族の血が流れているからというわけではないんですね。この一連の論理を血の論理、血の論理に戻すってなると歴史の順序としては逆行することになっちゃうんですね。今ある家の論理、ただその家の論理っていうのも、戦前の旧家父長制の価値観っていうのは残ってますから、この戦後憲法の価値観とはちょっと、異なった面もあるので、血の論理と家の論理、どっちが良い、優劣を競そうというわけでもないんですけれどもね。

水原氏:そして有識者会議では配偶者つまり夫と子供が皇族になるかでも問題があると指摘してますね。

新実氏:夫や子を皇族にしないのであれば夫や子は投票権を持ち制限を受けずに政治活動する自由がありますよね。中立的な皇室の立場をそれで維持できるのかという懸念はやっぱり、ありますね。

水原氏:次に高市政権自民党が第一に推す男系男子養子案です。養子案の論拠には男系男子を優先した皇室制度を維持できると考えることが挙げられます。

新実氏:一方でその養子を認めると 皇統の混乱を招くという批判がやっぱりありますね。恣意的に都合のいい皇族を創設してしまうのではないかという点ですね。それは平安時代の摂関政治とか源平、源氏平家の姻戚政治では世継ぎを巡っての駆け引きがありましたよね。

水原氏:そういうものが生まれてしまう可能性があるということですね。そして有識者会議事務局の資料によりますと旧宮家と言っても現在の天皇陛下と共通の祖先と言えるのは 600年前まで遡るんですね。血が繋がってるとはいえ離れすぎてはいないかという点も指摘されますね。

新実氏:養子の場合ですと誰の養子になったかでいわゆる身位(しんい)、皇室内での序列があるんですけど、それが決まってしまうわけですよね。だから誰の養子になったかでそれが変わってしまうのは、やっぱり問題じゃないかっていう指摘もありますね。

水原氏:さらに言うと養子となると実の親との親族関係をどうしていくのかというのも気になりますし、また養子になる前にその人に子供がいた場合、子供の身分は一体どうなるんですかというところも解決しないといけないんですね。

さて 2 つの案を見てきましたが女性皇族残留案であれば愛子様が女性皇族として残られることになります。

新実氏:ただ養子案でも配偶者を皇族とすれば愛子様が婿養子を取る形で皇室に残れるなどという論者もありますね。その子供は男系男子になるんだと。少しちょっとご本人の意思はお構いなしの議論のようにはちょっと私は思えてしまいますけれどもね。

ここで今何の話をしているのかをもう一度確認しましょうか。
皇室転範という法律の改正の論議でしたね。スタート地点は憲法 2条になるわけですけれども。

憲法2 条を見ると「皇位は世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」とあります。とすると皇位継承は皇室典範という法律で決めていいとしてるわけですね。

皇室典範を見ると第 1章が皇位継承ですね。第 2章にあるのが、皇族です。法律っていうのは重要な順に書かれているので、皇室典範はまず皇位継承を定める法律ですと。皇位継承の前提となる皇族の範囲を第 2 章で定めているわけですね。今回はこの皇族の範囲の改正についての論議です。
水原さん、憲法と法律どっちが優先?

水原氏:憲法です。

新実氏:そりや、そうですよね。皇室典範で決めてもいい。と言っても上位規範の憲法の趣旨、価値観に反するものであってはならないということですよね。

水原氏:男性皇族は結婚しても皇室に留まりますから、女性皇族残留案は男女平等の価値観に照らし合わせると自然なものとも思われます。イギリスのエリザベス女王の例も記憶にありますし、オランダやスペインなどは女性王族を認めている。こういう国も珍しくはないということですね。

新実氏:そうですよね。だから、男女平等っていうのは現代の憲法的価値観からすると一般に受け入れやすいですよね。 ただ、しかしこれに対してはそもそも皇室制度っていうのが平等概念の例外なのだから当てはまらないんじゃないかっていう反論がありますね。平等概念、法の下に平等っていうのは、憲法 14条ですかね。

2 項「家族その他の貴族の制度はこれを認めない」
3項「栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する」

と書いてあって何かと言うと、戦後憲法を貫くのは、戦前の反省を踏まえて特権階級は作らない。世襲は認めない。要するに栄典の授与とか勲章とかでも世襲を認めないわけですよ。階級構造を否定した強い平等原則に支配されてるんですね。とすると皇族制度っていうのはその例外になるわけです。 例外の範囲っていうのはできるだけ狭く、そもそも少ない方がいいという考え方が出てくるんですよね。

水原氏:それで皇族数の確保についてどう思うかという問が有識者のヒアリングや各党の意見集約にあったわけですが、皇族数を増やすことの是非自体も論点の 1つになりましたね。

新実氏:今回の皇室典範改正論議ですが、元々は 安定的な皇位継承を確保するための議論だったんですよね。それがいつの間にか皇族数の確保で言い換えられました。その目的もまた 公務の担い手確保っていう風に変わっていったんですよね。

水原氏: 有識者の意見では皇族数が減少した場合には皇室の活動量も減少するというのが自然かつ適切な対応。皇室の活動量を維持するために皇族数を増やすという発想に立つ対策は取るべきではないという指摘がありました。

新実氏:公務にも色々あって オリンピックの開会式とか 例えばヒョウタンを愛好する会の名誉総裁として全国飛び回るとか 動物園水族館の協会の総裁として日本各地を訪れるなんてものもあります。皇室の皆さんはどの公務も、軽重をつけず等しく真摯に お取り組みになりますよね。公務の担い手の負担があるのであれば、大掛かりな皇室典範改正に踏み切る前に政府や事務方の方で公務を絞り込むなどの対策はできるはずだという考えも出てきますね。

もう1つ平等原則に関する14 条の話で憲法問題を紹介させてください。 先ほどまでは皇室の方々が特別だという平等原則と、その例外の話でしたね。

でも養子案に関しては内閣法制局など法案を作る側がまず問題にしたのは 国民の側にできてしまう法の下にの平等違反ですね。

水原氏:有識者会議の資料にもあります。皇室の養子になれるのは旧宮家の男子だけとなると国民の中で養子になれる人なれない人という特別な身分を作り出してしまうということにつがるんですね。

新実氏:だから憲法14条1項っていうのは実は後段列挙事由(こうだんれっきょじゆう)っていうのがあるんですね。

第14条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

人種、信条、性別、社会的身分又は門地ってわざわざ明示して平等原則の徹底を歌ってるんですね。

後段列挙事由っていうのは歴史的に差別されやすい不合理な事柄としてあえて法が明示して 厳格に戒しめているって考えるのが今のほぼ通説なので 、今回は家柄ですから門地ですよね。さらには男子に限るんで性別だ 2つに引っかかっちゃうんですね。 ただ一応政府内では、内閣法制局の解釈を受けて、政府としては合憲と判断しているようですね。

水原氏:ここからは皇室典範議論を宮内庁、皇室側はどう見ているのか、新実さんにズバリ訊いてゆきます。皇室制度に関わることを皇室の皆さんがお話になるということはなかなかないですね。

新実氏:そうですね。制度に関わること、誕生日会見とかでもよく聞くんですけど、分かってながら聞く部分もあるんですけど、大体制度に関することをお答えできませんって、もういつも毎年、お誕生日出てきますよね。ただ、皇室制度に関わることを皇室の皆さんがお話しになることは原則としてありません。宮内庁も決められた制度の中で運営していくのが自分たちの仕事であって、今回の議論で言えば国会にボールを委ねられているっていうのが表向きの立場でしょうね。

水原氏:表向きという言葉に何か含みがあるように感じられるのですが、 その辺りも今日はズバり聞いて良いですか?

新実氏:宮内庁の幹部の皆さんは「自分たちは両陛下や皇室の方々をお支えする立場 」とよく口にするんですね。両陛下や秋篠宮ご夫妻、皇族の考え方を敏感に、時には鈍感力を持って感じ取ってるわけですよ。色々な事象が起きてきた時に、どうしても受け入れられない動きっていうのあれば そこは明確にしてきたんですね。本来、そんな権限はないかもしれないんですけども、事実上の拒否権というか、実際、測り知れない影響力で議論を一気に方向付けてしまうってことがあるんですね。

例えばですけど上皇様の退位の意向の報道なんか、記憶に新しいですよね。 本当は制度的には退位はできないわけですよね。だけど意向が伝わると一気に特例法として形になりました。

もちろん上皇ご夫妻も天皇陛下も、ご自身の立場の重さを非常に理解されてるので 実に慎重に行動されます。
天皇陛下の意向みたいなものが 悪用されないように慎重に振る舞われてるんですよね。

ただ抜き差しならない時っていうのがあって、 そういう時に宮内庁の側から動きが顕在化するんですよ。今回を見ると女性皇族残留案 、男系男子案、皇族の身分に関わることですので、自分たちのご家族にも関わることじゃないですか。

一貫して宮内庁はルール通り議論を静観していますよね。要するにどちらの案も皇室、宮内庁側にとって 受け入れられない案ではないっていうことなんだという風に、私は思いますけどね。

水原氏:女性皇族残留案が採用されるとなると愛子 様が天皇になることも考えられるんでしょうか?…
(以降はテレビ東京 有料部分)

***
新実氏は、養子案が如何に憲法に抵触しているか、そして
事実上の拒否権測り知れない影響力で議論を一気に方向付けてしまうってことがある
抜き差しならない時っていうのがあって、 そういう時に宮内庁の側から動きが顕在化する
 と
宮内庁の働きを明らかにしています。

しかしながら、「一貫して宮内庁はルール通り議論を静観していますよね。要するにどちらの案も皇室、宮内庁側にとって 受け入れられない案ではないっていうことなんだという風に、私は思いますけどね。」という見解は、当てはまらないと思います。

黒田宮内庁長官
「(全体会議に宮内庁としてどのように対応するか)協議内容にコメントする立場にございません」
「動きを注視しているという状況。何らかの制度改正がされた場合は、皇室の方々のお気持ちを十分に踏まえながら、できる限り対応をしていく」
「(2つの案が成立した際に対象になる皇族や該当者への意向確認を事前に行っているか)私たちは現行法を適切に運用する立場です。現行法では禁止されていることにつきまして、私たちが具体的に考えたり対応するということは、あり得ない話になります」
皇室をお支えするために何かの現行制度が改正されるということになった場合ならば、それは当然、その内容に則して、皇室の方々の気持ちを十分に踏まえながら、できる限りで対応していく」

現行法では禁止されていることとは、養子案のこと。

竹田氏:これ重要なのは養子ということはですね、養子を取る宮様がいらっしゃるわけです。これは例えば復帰って言うと誰が決めるのって問題あるんですけども、養子の場合は、宮様がじゃあ自分の宮家は養子を取って残そうと、思召され、そして色々と話の中で、この人面白かった、来てくれないかしらと言って、人選と説得までしてくださると。ここが重要でして、この養子案ってこれ私が言い始めた案なんです。私が言うまでは、単純復帰案ばかりだったんですけど私は単純復帰案よりも養子案の方がいいという。そしたら今回、有識者会議の結論にこれが入ったんですね。

私たちが具体的に考えたり対応するということは、あり得ない話 と
強い言葉で否定した長官が、皇室の方々の気持ちを十分に踏まえながら、
できる限りで対応するならば、とんでもなく胡乱な内実の養子案など、
事実上の拒否権を発動してしかるべきです。

「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ

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