『愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか』の書評について

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著者の田中卓先生は大正12年生まれで、一昨年、94歳で亡くなられました。
東京帝大歴史学科で、平泉澄博士の朱光会で、皇国護持史観を学ばれました。
途中学徒出陣し、卒業後は皇學館大学で教鞭をとられました。
田中先生は、歴史学者として「日本古代史」を専攻され、特に「壬申の乱」を研究されました。
また、元号法制化にも尽力され、その経緯は「皇国史観の対決」に詳しく書かれています。

晩年は、半身不随であるにもかかわらず、自身の学者生命を懸けてまとめあげたのが、この著書です。
一見、学術本のような趣があるものの、ときには洒脱に書かれているので、たいへん親しみやすい文章になっています。
例えば、男尊女卑の風潮が女系・女性天皇即位の妨げになっていることに関して、
「英雄、色を好むとか亭主関白とかいうのは、腕力以外の生活力で、女性に劣る男性の負け惜しみからの発言」(267ページ)
ナチスのゲッペルスの言葉を引用して、男系男子固執派のことを、
「嘘を百回唱えて革命をおこそうとする論壇」
などと表現されています。

私は生前、田中先生から、
「愛子さんは、生まれたときから、天皇になると決まっておる」
「男も女も同じ人間、そういう時代なんやから」
と言われたことがありますが、当時の私は、皇位継承に関しては、別ではないのかという思いがありました。

今思うことは、愛子さまが皇室に留まることができるように、皇室典範を改め、選択肢の幅を広くしておくことは、国民の務めであると考えています。

文責 京都府 飯田

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3 件のコメント

    ナクラ

    2020年5月9日

    連投すいません。私が強い印象を受けたことの一つに、田中先生の将来を見通す眼力です。実は、この本には高齢による退位の検討の必要性も出ています。
    そして、上皇さまのおことばによりそれが実現しました。
    お代替わりになった現在、愛子皇太子の必要性、必然性が(少なくても私には)実感できました。

    京都のS

    2020年5月9日

     タイトルからしていいですね。「愛子様が将来の天皇陛下ではいけませんか」と、まるで噛んで含めたような語り口調で、今から講義を始めますよって感じです。自身の研究室の学生を例に挙げながら、女子の有能さを熱心に語っておられたのが印象的でした。

    ナクラ

    2020年5月8日

    私も数年前に読みました。終始一貫した考えの本で感銘を受け、この様なコメントをしているのはこの本の影響です。
    前半は、現代の「壬申の乱」を憂いての論争ですね。
    後半は、愛子さまの皇太子の道への理論的バックボーンとなっています。
    少し前の本ですが、皆さんに読んでもらいたいと思います。

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