男系継承の真実

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男系固執派は、「皇統は神武天皇から例外なく男系で継承されてきた」。
そう言い張りますが、それを耳にするたび、「全ての天皇にDNA鑑定
行ったわけでもないのに、ずっと男系で続いてきたなんて言い張るのは
おかしい」と思ってきました。

蘇我氏や藤原氏といった権力者は、男性天皇と娘を結婚させ、産まれた
孫に皇位を継がせることにより、天皇の外戚として権力を握りました。

天皇に立てる孫は必ず男子。
女子を天皇に立て、息子と結婚させることはしていません。

なぜか?

それは、父親と子の血縁関係を証明する方法がなかったからでは
ないでしょうか。

天皇の外戚として権力を握る為には、天皇と結婚した我が子がもうけた子が
「自分の孫」だと証明する必要がありました。母親と子の血縁関係は、
「子を産んだ女性が母親」と証明することが出来ました。

一方、父親と子の血縁関係を証明する方法は、現代ではDNA鑑定が
ありますが、昔はありませんでした。

父親と子の血縁関係を証明する術がなかったが故に、蘇我氏や藤原氏といった
権力者は、産まれた女子を天皇に立てることをしなかったのです。

皇位は“皇統に連なる皇族”によって継承されるため、最低でも両親のどちらか
より皇統を受け継ぐ必要があります。

女性側が権力者の娘によって占められれば、皇統を受け継ぐ役割は男性側が担うことになります。「皇統は男系で守られてきた」というより、「皇統は父親から受け継ぐしかなかった」というのが実情だったのでしょう。

文責: 滋賀県 くりんぐ

1 件のコメント

    基礎医学研究者

    2022年11月22日

    (編集者からの割り込みコメント)なるほど、これは”灯台下暗し”的な感覚ですが、外戚の立場に立つと意外にそうなのかもしれませんね。自分は、”面白い視点”と思いました。
     ところで、くりんぐさんが言及しているDNA鑑定ですが、基本的には両親それぞれの染色体との共通する遺伝子型(アレル)を見ているでしょう。なんとなくぼくらのイメージは、基本DNAの配列は皆同じだと思いますが、実際にはそうではありません(これは、実は自分にとっては大きな驚きでした)。主として遺伝子がコードされている領域とは別の場所にある場合が多いのですが、マイクロサテライト配列といいまして、ヒトの場合は、CACACA・・・のように、なぜかCAが反復している領域が、染色体に散らばっています。これが親子判定に重要なのは、この配列は変異率が非常に高く、CAの繰り返し数が個人でかなりバリエーションがあるということです。なぜそうなるのかは置いておきますが、この性質を利用すると、両親からきたそれぞれの染色体を識別することが可能で、これを複数の場所(座位:ローカス)で行うことにより、統計遺伝学的に、親子判定を行うことが、可能となります。ご参考までに

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