「エリザベス女王~光と影 元側近が語る外交秘話~」を見て

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12月25日夜に放送された、NHKスペシャルの「エリザベス女王~光と影 元側近が語る外交秘話~」を見ました。

https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/2N6V2L98K2/

 同番組は、今年9月に亡くなられた、英国のエリザベス女王がご生前に取り組まれた「王室外交」について、元側近であった人たちの証言も交えながら紹介するものでした。

 女王がご即位された大戦直後の時代は、英国も含めアジア、アフリカに植民地を持っていた国々は、植民地が続々と独立をしてその対応に追われた時代でした。

 当時の英国では、国会議員や有識者等国の中枢にいる人たちも含めて人種差別意識をもつ人が圧倒的に主流で、植民地の人々が自分たちだけで自国を運営できると考える人はほとんどおらず、現状維持となるだろうと考えられていたそうです。

 そのような国内状況の中で、女王は一人、アジア、アフリカの人々の独立の思いは止めようがなく、時代はまさに変化の時だということをいち早く察知し、政治的権能を有しないご自身の立憲君主というお立場から、政治的な言動等なさらないように注意しつつ、そのお言葉や行動からより良い将来について人々に考えさせるようにされました。その結果、「コモンウエルス」という連合体という形で、旧植民地と良好な関係は続けられることになりました。

 その後も、南アフリカ共和国のアパルトヘイト問題、北アイルランド問題と国内の様々な外交問題が起きるたびに、女王は立憲君主としてそのお言葉や行動をもって、あるべき理想について示されました。

 特に、当時国内民主化運動のリーダーであった故ネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領が政治犯として投獄されていることに心を痛められた女王は、各方面に開放を呼びかけられました。

 その縁で、マンデラ元大統領は、北アイルランド問題において女王の盟友として、英国と北アイルランドの和平に尽力しています。

 政治家や経済人ではできない「損得勘定だけに捉われない外交」の重要性について、考えさせられる番組でした。

文責 愛知県 たこちゃん

1 件のコメント

    ダダ

    2022年12月27日

    エリザベス女王には先見の明があったんですね。

    伝統を現代に活かすためには変化が必要。
    この姿勢を男系継承が伝統とほざく日本の自称保守に見習って欲しいです。
    男系固執を喜んでいるのは異国の反日カルトで、肝心の皇室が苦しんでいるのですから。

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