【論破祭り】倉山新著の(ざっと見後の)感想

Post's thumbnail

倉山新著をkindleで購入、ざっと一読しました。
Amazonページに書かれていた「四大原則」からして身勝手、自己矛盾のオンパレードだったので、内容も推して知るべしとは思っていましたが、読んでみると、やはりというべきか、予想通り(あるいは予想以上に)ヒドいもんです。

安定的な皇位継承を「大原則として否定」した上に、皇室は「存在そのものが尊い」といって公務も否定。
いずれも上皇陛下が、ビデオメッセージで強い思いを込めて語られたことなのに!!!

これほど陛下を侮辱した主張もないでしょう。

(こんな主張をしておいて、そのビデオメッセージを「本来ならば「玉音放送」と呼ぶべき」といって全文掲載しているのだから、その面の皮の厚さに驚きます。)

根本的な話として、「皇位の安定継承なんて考えるだけムダだい!」と現実逃避している時点で、

【旧宮家案は安定継承に寄与しない】

と白状しているようなものではないですか。
「そんなに「安定的」継承をやりたいなら世襲をやめるしかない」などとすごんでいますが、本来の「世襲」に含まれる女性・女系への継承を拒んでおいて何を言ってるんだ、という話です。
女性・女系継承を認めている海外王室では、むしろ「規模縮小」に動いている位ですよ。

また、「誰も注目しなかった秋篠宮殿下のご発言」が何のことかと思えば、なんのことはない、御代替わりに伴い、公務の担い手がスライドするから、どこかに過剰な負担が生じないよう整理しようという、ごくごく当たり前の内容でした。
これを倉山は「『悠仁を子(男子)作りに専念させよ』という秋篠宮さまのメッセージ」というように受け取ったそうです。牽強付会も甚だしい。

「「男児を産んだから」紀子さまエラい!」といった男系カルトの言葉に対しても思うことですが、ご自身の発言をこのように切り取られる秋篠宮さまに、倉山に代わってお詫びしたい気持ちになります。

皇室を自分の固定観念の中に縛っておきたい倉山の主張に、「公」の心は一切ありません。
本文中、双系派の主張に対して
「これこそ「ボクの(ワタシの)考えた、理想の皇室」にすぎません。」
と揶揄していますが、そっくりそのまま返してやります。

皇室の方々ご自身が「安定的な皇位継承」「公務による国民との結びつき」を望まれているのだ!!

「ボクの理想の皇室」を語っているのは倉山、お前の方だ!!

静岡県 L.K

7 件のコメント

    突撃一番

    2023年1月25日

    ●倉山の主張⑤
    【伏見宮系統の方々は、本来ならば皇族にお生まれになる筈だった方々であり、神武天皇に連なるもう一つの皇室である事は間違いないので、皇室と縁のない一般国民男性が皇族になる事例とは違う。】

    ○大正9年の皇族降下準則により、伏見宮家は幕末の邦家親王の4世子孫を最後に、皇族の身分を離れる事が既に決定していました。
    たとえGHQの陰謀が無くても、現在、愛子様と同世代で、結婚適齢期を迎えているであろう旧宮家子孫は、「本来ならば皇族にお生まれになる筈だった方々」とは決して言えません。

    一体どこが、「もう一つの皇室」なのよ??

    ○結 言
    ・・・・ふぅ、今回はこのぐらいで勘弁してやらぁ(笑)!
    勿論、「旧皇族」の章以外にも、ツッコミ所は満載なのですが、全部指摘しようと思ったら、マジでキリがありませんね。

    ただし、彼がこれを「決定版」とまで豪語したという事は、ひとえに『皇室論』さえ、重箱の隅までボコボコに論破してしまえば、倉山の主張は完全に潰せるという事なので、『論破祭り』のターゲットとしては、十分、潰し甲斐のある相手だと思いますよ。

    流石に「ストロングスタイル」を名乗るだけあって、よしりん先生のブログを読む限りでは、倉山も割とフェアな論客ではあるようです。

    よしりん大将との一騎討ちをスタンバイ中のところ誠に申し訳ないんだけど、これも「皇室の弥栄」実現の為なので、仕方ありません。
    我等「公論砲兵連隊」が、前哨戦でミンチにさせて貰うぶぁい!
    ストロングスタイルの倉山どん!!

    突撃一番

    2023年1月25日

    ●倉山の主張③
    【皇籍取得の対象となる旧皇族方が本当にそれを望むか否か、ご本人が軽々しく口に出せる筈がない。健在であるのは事実だ。】

    ○・・・要するに、意志のある人はいないんでしょ?

    ●倉山の主張④
    【皇族に対して、法の下の平等は適用されない。従って憲法14条「門地による差別」の例外である。 一般国民が皇族になるのが憲法違反なら、正田美智子さんも憲法違反の存在なのか?】

    ○いやいや、「旧宮家系子孫」は、紛れもなく憲法第3章を適用対象とする「一般国民」ですから。
    そんな人達を、旧宮家という「家柄」を理由に、皇籍取得できるか否かを決定してしまう事自体が「門地による差別」なんですよ。

    上皇后陛下とて、ご結婚当初は「粉屋の娘が皇室を汚すのか!!」などと、主に右翼の側から散々バッシングされた事からもわかるように、決して「家柄」を理由にして皇籍を取得されたわけじゃないでしょ?

    「婚姻」という人生の一大事を介して皇室に入る事例と、旧宮家の話とは、全く同一視する事は出来ません。

    ついでに言うと、私は皇室典範第15条の規定については、皇籍取得の対象を「女子」のみに限定しているという点で、憲法第14条が禁止する「性別による差別」に該当してしまうのではないかと疑っています。
    従って、一般国民の男女どちらであっても、「婚姻」を介して皇室入り出来るよう、典範改正すべきだと考えてはいますがね。

    突撃一番

    2023年1月25日

    ・・・こんな内容でも、「決定版」だそうですね。

    その割には、どこからツッコミ入れていいのかもわからんくらいドイヒーBookだったね。倉山満の『皇室論』。
    あまりにも間違った点が多すぎて、一回のコメントではちょいと収まり切らないので、今回は「旧皇族の男系男子子孫の皇籍取得への五つの反論」に的を絞って、それぞれ倉山の主張を、要約した上で論破してみよう。
    (倉山満『皇室論』p209~)

    というわけで、以下の項目は、旧宮家子孫の皇籍取得という案に対して、主に女系天皇賛成派から指摘されている五つの問題点(「皇籍取得を望む者はいるのか」、「憲法違反ではないか」等)に対して、倉山がさらに反論するというもの。
    ややこしいけど、その倉山の反論に対して、突撃一番がさらに反論してみましょう。

    ●倉山の主張①
    【宇多天皇・醍醐天皇が皇籍取得された事例に対しては「先例にならない」と否定しながら、皇室と縁のない一般国民男性の、内親王との婚姻による皇籍取得を認める事は、女系天皇容認論の破綻である。】

    ○突撃一番の反論
    著書を読む限り、倉山の主張の根底にあるのは、「皇室は何よりも先例を尊ぶ存在であり、一般国民の男性が皇族になった先例は無いので、認められない!」というオハナシのようですね。
    しかしながら、先例に無い事は皇室には一切認めないというのであれば、上皇陛下が被災地にお出ましになった際、膝をついて国民を励ましてこられた事とて、平成に入る前までは、全く「先例の無い」お姿でしたよ。

    倉山が言う先例主義は、まさに上皇后陛下が否定された、「型のみで残った、人々を苦しめる古い慣習」に過ぎないのではないでしょうか?
    (この場合、苦しんでおられるのは主に皇族女性なのだが)?
    「先例」と「伝統」は違いますよ。

    「皇室においては先例が掟だ(p23)」という主張そのものが、ただの「倉山が考えた理想の皇室」なんじゃね~の??

    また、倉山自身が指摘しているように、宇多天皇は皇族として生まれ、臣籍降下の後、3年で復帰されています。
    醍醐天皇とて、父親は間違いなく天皇です。

    お祖父さんの代で臣籍降下され、現在結婚適齢期を迎えているであろう「旧宮家子孫」の若者達は、父親の代から既に100%「一般国民」なので、宇多天皇・醍醐天皇の事例を「先例」として当てはめる事は出来ません。

    ●倉山の主張②
    【皇籍を離れて70年経った方々の子孫が天皇になれなくても、上皇になる事は、前例があるので構わない。】

    ○こらこら、アンタが挙げた「不登極帝」の先例は、全員が少なくとも皇族としてお生まれになった方々の事例でしょーが!!
    生まれてこの方100%の民間人が、「上皇さま」として奉られた先例なんか、あるわけないだろ!!

    おまけにその「不登極帝」の最も最初の事例は、承久の乱の直後、鎌倉幕府が仲恭天皇を「廃帝」にしたのが原因じゃないか!そんな事例を、「先例」としてマネする気かよ?
    (倉山前掲書p234)

    小栗旬は悪くないけど、北条義時は流石に逆賊なんじゃないのか!?

    サトル

    2023年1月24日

    お疲れ様です。

    私もざっと読みましたが(いや、本としてもスカスカなんですが……)、カバーだけがしっかりしてるという……。

    普通に「書籍として」、ボッタクリです。(1,870円って……)

    ご本人は「皇室を取り巻く問題を講義形式で簡明に記したのが四つの本章で、それぞれに専門的な「補講」がついてます。……私も政治家の方々に講義することがあり……初学者の方は本章だけ一気読みしても良いですし、一章ごとに補講を確認しながら読んでいっても大丈夫です」

    内容は知識自慢?、でも理解ゼロ。論敵には揶揄。自陣論者には上から目線の評価(よく勉強してる、まだまだ、理解が足りない部分あり……等)。

    資料?もまま載せ頁数を稼ぐ水増し。それにコメント(本人は解説のつもりらしい)して、また頁稼ぎ。

    とても「学者」の書いた代物ではありません。

    Dr.U うさぎ

    2023年1月24日

    倉山氏の著書のレポートありがとうございます。

    「皇室の方々ご自身が「安定的な皇位継承」「公務による国民との結びつき」を望まれているのだ!!」
    「「ボクの理想の皇室」を語っているのは倉山、お前の方だ!!」 

     そういうことなのですね。倉山氏が「天皇はいるだけで尊い」とか主張するのは、なぜ天皇が尊いのか、なぜ長きにわたって人々によって崇敬されてきたかを、実は全く理解できず、それでも何か主張しなければと思って(言論人ぶりたかったんでしょう)、苦しまぎれに出てきた言葉なのでしょう。

     小林先生との対談、延期(お流れ?)になってしまいましたが、実現していたとしてもガッカリの内容になってたことでしょうね。

    L.K

    2023年1月24日

    まーさん、さっそくの掲載ありがとうございます!
    だふねさん、コメントありがとうございます(^^)
    上皇陛下の願いを踏みにじり、安定継承につながらないにも関わらず旧宮家案をゴリおそうとする。
    男系カルトの現実離れした不誠実さが示された「決定版」ですね。

    だふね

    2023年1月24日

    L.Kさん、ありがとうございます。
    ますます読みたくなくなった(笑)。
    「逆告知」になっちゃいましたね~(*´艸`*)

    男系固執派は薄っぺらい、子供騙しなことしか言えませんね。

    「そんなに「安定的」継承をやりたいなら世襲をやめるしかない」
    「『悠仁を子(男子)作りに専念させよ』という秋篠宮さまのメッセージ」

    ……笑かそうとしてんのか、おい。

    男系固執派にあるのは、「男系男子のみ」で繋げたい願望のみ。
    これだけ。あとは思考放棄。

    具体的な対策については「逃げ」。
    「神風が吹く」とか、完全な他人任せ。

    自分では何もしない。こんな卑怯な態度があるでしょうか。

コメントはこちらから

全ての項目に入力が必須となります。メールアドレスはサイト上には表示されません。

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。