【連載】倉山満の新著「決定版 皇室論」を斬る! (その6)

Post's thumbnail

(編集者より)
この本の目的は、初学者にもわかりやすく「皇統問題」を解説することを意図しているらしいのですが(私見では、どちらかというと想定している読者層がわからず「くらくら本」と化しているように思えますが)、ここで「補講」と題して、より専門的な内容を解説するそうです。ただ、その内実は?(サトルさん曰く、「ハチ……ャメチャ」です)。では、どうぞ(_ _)>

P35より「補講(倉山いわく、「より深く専門的」だそうです(-_-;))」

P39「……我が国の皇室は世界のなかで、圧倒的に古い歴史を持つ。世界の外交では歴史が古い方が問答無用で偉いとされる。少なくとも、外交的には価値がある。歴史の古さが外交的に武器(しかも最強の)となりえるというだけが皇室の価値ではないだろうが、このような皇室の歴史を守りたいか否かが、本書を読む起点である。」

P40から「継体天皇」についての「補講(呆)」

P41「……この時、「実は王朝交代がなされていたのではないか」との俗説が、学会でも唱えられた。しかし、これは推論にすぎず、決定的な論証は何もない。……」
「……仮に継体天皇の時代で王朝交代が起こっていたとしても、約千五百年の歴史を誇る世界最古最長不倒の王朝であるのに変わりはない。

……どうも、思考、論理、尊皇心、および常識が「ジャンプ」してるから、変な「表現」になってます。「最長不倒」って(嗤)。着地すらままならない「論」なのに……。

「……この伝説の時点で既に「男系継承」が慣習法(つまり掟)として確立されていた事実が読み取れる。」

?????

伝説の時点で?既に?男系継承が慣習法?(つまり掟)?確立?されていた事実?読み取れる?

P41末尾から跨(また)いで
「なお、継体天皇は、仁賢天皇の……(略)……現在の皇室の直系に連なる。……」
「……皇位は男系では継体天皇の系統で繋がっているが、女系では仁賢天皇とも血縁を近くしている。このように、継体天皇は先代の武列天皇と血縁が遠かったが、……」
「……女系で男系を補うことで血縁を近くした。」

ここから、宮内庁HP天皇系図を「怪説」する倉山「くらくら」。

P49
「阿倍内親王(後の孝謙天皇。重祚して称徳天皇)を皇太子として立てたのは、聖武天皇の重大な先例違反である。……」
「……聖武天皇は先例やぶりの「常習犯」であり……」
P54
「……鎌倉幕府は思うがままに権力を行使したが、皇位の男系継承は守られた。」

この辺りから、「延々」と「それでも男系継承は守られた」と、続きます。

続く……。まだP54。

文責 東京都 サトル

次の記事 

5 件のコメント

    サトル

    2023年2月20日

    urikaniさん
    御無沙汰してますm(_ _)m
    ようこそ……ではなく(笑)
    いえ、やり取りが「座談会への参加のきっかけ」に繋がればいいな……と思っているので、笑い?をとってみました。

    座談会は「圧倒的に面白い」ですし、座談会で「コメントしないけど、監視報告見てました!」と少なからずお声掛けいただけるので、見てる人は確実にいる……と確信してます。ですから、このサイトでの、私の駄文が「参加のハードル」を下げるに役立つなら幸いにございます。「あの程度でも参加オッケーなら……」と。

    ロケット……いいですね!
    でも、私は冷たいので、発射直後に「あ、失敗……」とか言って、自爆スイッチを遠隔で押します(笑)

    うさぎさん

    正直に言いますと、皇室の該博?な知識(最低限も怪しい……)、私にはありません。倉山には到底及ばないでしょう……記号と化した知識量は。

    ただ、この難解な……難渋する本から滲み出てくる「近代の皇室への侮辱」を、伝えられれば……と思っています。
    倉山の知識披露は「時間稼ぎ」と「自慢話」に過ぎません。「虚仮威し」。
    つき合う必要なし……と私は個人的に思っています。
    うさぎさんも同意する……と思っています。

    岡山で、小林先生は「恋闕」と仰いました。同じように、今朝(20日)の高森師範の「今は(公開を控えた)答え」は、だいたい想像がつきます。「覚悟」に満ち溢れてるでしょう。

    アマゾンですか……。ちょっと考えてみます。罵詈雑言だらけになりそうで、気が引けて(笑)

    Dr.U うさぎ

    2023年2月19日

    🐇
    「……この伝説の時点で既に「男系継承」が慣習法(つまり掟)として確立されていた事実が読み取れる」というのは、つまり記紀の皇統譜が成立した時点で、シナ的男系イデオロギーは貴族層にある程度浸透していた、ということを言いたいのでしょうね。それが「『掟』として確立していた」みたいに大げさな言葉を使って主張し、印象操作しようとするところに、言論人としてのこの人の限界が見えています。事実・データで説得できないから、言葉でごまかす。チープだなぁ、安物だなぁ。

     現実は、まさに手白香皇女の件や、元明→元正の継承が示しているように、母方の血筋というのは父方の血筋と同様に、かなり重視されていたということですよね。

     奈良時代くらいの貴族たちの実感は、こんな感じじゃなかったですかね。

     「うーん、シナのほうじゃマッチョな制度こそが文明的・文化的ってことになってるみたいですけど、うちのほうは昔から女の人たちも偉いんですよ。先輩に聞くと、持統さんとか、めちゃくちゃすごかったらしいですよ。まぁ、記紀とかは公式の文書だから、シナとか朝鮮の方たちに対する外面もあるんで、シナのノリに合わせて皇統も男系ってことで修正入ったみたいですけどね。いやいや、書物は書物、リアルワールドは別ですって。内裏のほうも、えらい頼もしい女性の方たち、けっこういますわ。」

    *サトルさん、最後は書評みたいなの書いて、アマゾンのレビュー欄にでものせて、倉山さんを喜ばせてあげてください。悪い本を輪読会のテキストに選ぶというのはあまり聞きませんが、サンドバックで打ち方を練習するという意味ではいいかもですね。

    urikani

    2023年2月19日

    サトルさん、基礎医さん
    お二人の世界にオジャマさせて頂きます
    (*^艸^)クスクスw

    こんなう〇こ本をお金を支払って正当な手続きを経て購入することだけでも相当な葛藤とストレスがおありかと存じますが、更に読み込んでツッコミ…いえ、論破をされるという苦行、ありがとうございます。
    ((^o^))ァリガトォ♪

    ほんとにこの人、ずーっと何言ってんの?と思います。自分で自分の首絞めてるし。
    (それはそれでグッジョブかも)

    ロケットに乗せて宇宙の果てに飛ばしたいです。
    ・*・:≡( ε:)←倉山

    サトル

    2023年2月19日

    基礎医さん

    「女系で男系を補う」という箇所は、けっこう彼らにとって致命的な気がします。同感です。

    この箇所も笹師範が指摘されてますね。

    私も少し外れますが、コメント欄がどうも基礎医さんとの往復書簡(笑)になってる気がして、「それは2人の意図するところではない」な……とあらためて。

    基礎医学研究者

    2023年2月19日

    (編集者からの割り込みコメント)実は、今回は2つ評価できるところはあるのですよね。例えば、「継体天皇は先代の天皇(武烈天皇)から血縁が離れていたので、女系で補い血縁を近くした」というのは、明らかに皇位の正当性を意識した行為だったと思います。また、王朝交代(あくまでも「ダンケー」がいうところの)が実はあった可能性を、紹介しています(そうすると、「神話」の時代からの連続性に抵触するのでは?というのが、素直な解釈でしょう)。でも、結局「まず男系があって~」というところからスタートするので、事象をシンプルに解釈できないのですよね(数学の「論理式」の世界だったら、まちがいなくoutだと自分は思いますが)。あと、聖武天皇の行為と鎌倉幕府の専横をなぜ同一に並べられるのかについては、私にはまったく理解できません(この部分にまったく「尊皇」は感じられませんし、歴史解釈としてOKなのでしょうか?)
     それから、少し話外れますが、サトルさんの連載、自分は昔大学で行っていた「輪読会」のようなイメージです。自分の経験では、文系と理系の違いはありますが、「本」を読みあうというのが、記述を勉強するという感じだったので、いまいち印象が悪いのですが、この場のように、テキストは悪くても「解釈」を語る、つまりアウトプットをするということは、それなりに意義はあると、思う次第でございます。

コメントはこちらから

全ての項目に入力が必須となります。メールアドレスはサイト上には表示されません。

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。