すべて国民は法の下に

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共に政権寄りの産経・読売両新聞に次のような「観測気球」と思われる記事が掲載されました。

令和2年4月15日産経
「<独自>皇位継承で「旧宮家復帰」聴取 政府が有識者ヒアリングで 論点整理への明記が焦点に」

同4月16日読売
「【独自】旧宮家の皇籍復帰聴取 政府、有識者に 皇位の安定継承策」

政府のこうした動きは「支持者向けアリバイ作り」にも見えますが、「旧宮家復帰」を本気で実行する意図があるならば、それが憲法の精神に反し、日本を前近代に後退させる重大な問題を伴うものだと批判する必要があります。

ここで言う「旧宮家復帰」とは、正しくは「旧宮家の男系子孫である国民男子の皇籍取得」を指します。

まず日本国憲法は第十一条で「基本的人権の保障」を、第十四条で「差別の禁止と国民間の平等」を掲げています。

これらを正しく踏まえれば、国民である旧宮家の方の「血筋」を根拠に「侵すことのできない永久の権利」である人権を制限し、皇族とするのが「禁じ手」に他ならないのは明らかです。

一度そうした特例が実行されれば、旧宮家の方が持つ人権は永遠に暫定的で不安定なものになってしまいます。
国家の都合でいつ失うか分からないのですから。

また国家による国民への差別や優遇も、口実を作って正当化する前例になるでしょう。

「旧宮家復帰」の主張は良き復古を謳いながら、国家主義的な人権軽視と、前近代の差別是認に根差すものであると言わざるを得ません。

文責 くまくま

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3 件のコメント

    JACKER

    2020年7月3日

    4月は、コロナ対策の失敗で安倍首相への非難の声が高まってましたからね・・・。しかも、中国の習近平の国賓待遇で自分の支持者からも非難の声が出るようになっていた。だから、このような記事を書かせて支持者のつなぎとめを行ったのでしょう。
    声の大きい少数派には声の大きな多数派で!愛子皇太子実現を!

    愛知のT

    2020年7月3日

    憲法違反でもあり、人道的にも許容できないような手法を支持する国であってほしくないですし、それを支持する国民にもなりたくないと思います。そして皇室の方が望むとも思えません。現在において、万が一このようなこと手法を選んだら日本の品格に傷がつきかねないと思います。

    ナクラ

    2020年7月3日

    今は7月ですよ!
    4月の「皇位継承で「旧宮家復帰」聴取 政府が有識者ヒアリング」の結果の結果が(有識者が誰かも含めて)発表されていない。サボタージュも極まれりです。
    現政権は、信用できない。総選挙して負けろ!

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