【論破祭り】長島昭久らの養子縁組プランを法的に完全論破

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弁護士をされているゴーさんから、旧宮家系国民の養子縁組プランが違憲かどうかについて大変明快な解説を投稿いただきました。
論理的な解説の最後につい出てしまった感情の吐露がとてもおもしろいです!

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旧宮家系の一般国民男子を養子にする案についての憲法論の中心は、同案が、「すべて国民は、・・・門地により、・・・差別されない。」(憲法14条1項)に違反するか否かです(当たり前です。)。
この論点について、一部の知識人っぽい雰囲気を出したい方々(以下「一部の方々」と言います。)が、「違反しない」と結論するために、独特な立論をされているようです。

全てではないにせよ、私が目通ししたものの中で説得力があるものは(今のところ)一つもありませんでした。なぜなら、ほとんどの立論が14条1項が要請している「国民の別異取り扱いの禁止」について応答する立論になっていないからです。

ここで、14条1項は、平たく言えば、「国民にはいろいろな人がいるけど、血筋を理由に、一部の人に対して、残りの国民と別な取り扱いをするのは駄目だよ」と宣言する条文です。この内容をかみ砕くと、着目点が二つあります。

①誰と誰の取り扱いについて問題になっているか
②どのような別異取り扱いをするのが問題なのか

です。この二つを混乱して議論をすると、司法試験にも合格しませんし、いくら技巧的な立論をしても、憲法について何も分かっていないことがバレてマウントされてしまいます(これは一部の方々にとって避けたいはずです)。

一部の方々によって流布されている合憲を装う立論は、①を誤解又は無視したものがほとんどです。繰り返しますが、

いま議論しているのは、「国民」と「国民」の別異取り扱いであり、「国民」と「天皇」や、「国民」と「皇族」などはテーマではありません。

(これらは別異取り扱いの結果としてそうなるに過ぎません)

もう少し具体的に言うと、「日本には1億2700万人くらいの日本人がいるが、その中から、特定の国民数名(※数百でも数万でも同じ)を分離して、分離した国民についてだけ適用するルールを作る」のが許されるか?が問題なのです(理解している方にとっては当然すぎる話です)。

繰り返しますが、着目すべきは、「皇族になることが許されるか?」や、「養子縁組するのが許されるか?」などに、興味があるのではありません。別異取り扱いの結果として皇族になったり、別異取り扱いの方法として養子制度が出てきますが、先ずは、

ある国民とある国民を異なった扱いをすることが許されるのか?が合憲性判断の入口であり、検討する対象です。

ここから外れた立論は全て無視して構いません。14条1項の合憲性判断で関係ないからです(入口・対象がズレている。)。一部の方々から、何度も何度も何度も何度も、ズレた(ズラした)立論が出てきています。その中で、憲法の条文、皇室典範、著名な学者名、憲法の講学上の用語、政府見解等々が引用されていても、「国民」と「国民」の「別異取り扱い」の合理性の実証に資さないものは全く無意味なのです。

私は、この点を(多少でも)意識した立論で反論可能なものは、百地章氏、長島昭久氏しか見たことがありません(その外は反論が不可能なほど立論が稚拙という意味です)。ただし、私が読んだ百地氏の立論についても、ご本人が苦しいのを自覚された文章にしか読めず(憲法学者なのでむしろ誠実と言えるかも)、かつ、文章の認知度も低いと思います。

他方、長島氏の立論(Twitter)は、一般の方なら脅かせる体裁を装っており、それっぽい引用が展開されているように感じちゃう人もいるのでしょう。しかし、決定的に肝心な部分(国民と国民を別異取り扱いすることの合憲性判断の部分)については、一人の学者の規範を挙げただけで、当てはめ(具体的に生起している社会的事実を規範に当てはめて結論をだすこと)がなく、何の意味もないものになってます(完全な虚仮威しです。あの文章が書けるのだから、本人も分かってるんでしょうね、本当は説得力がゼロだと。)。

一応言及すると、このお二人以外の立論は、故意なのか憲法の素人だからなのか分かりませんが、「国民」と「国民」の「別異取り扱い」の話しではなく、毎度毎度毎度毎度毎度・・・・・、「国民」と「天皇」・「皇族」の話しだったり、古い歴史上の出来事の解釈だったり、合憲性判定基準から外れた議論ばかりで、養子案の合憲論にはなってません(まあ、世論誤導の政治運動としてやってるわけですが。)。

もし、真剣に養子案を合憲とするなら、そのような立法に十分な合理性があることを示す社会的な事実(立法事実)が存在することを論証する必要があります。

例えば、
①「養子案を採用すると、天皇の制度を安定的継続できる」
②「養子案以外だと安定継続できない」
③「養子案は他の案よりも優れている点が多い」
④「養子案は立法化が容易である」
⑤「養子案を採用しても、国民間に生じる差別の程度は小さい」
⑥「養子案で養子になった人物の子供(や本人??)は、国民統合の象徴として相応しい」
⑦「国民世論の強い支持がある」
⑧「天皇の権威を損なわない」
⑨「将来的にも国民に広く支持される」
等々。

これらは、次元をそろえず思いつきで列挙したものですが、例えばこのような事実が存在することを、実証的に論じていない限り、養子案を合憲だと論じたことになりません。

私は、自分で列挙してて、これらの存在を実証するのは不可能(=養子案は違憲)だと感じました。だから、一部の方々は論じないわけですが(論じられないわけですが。)。定量的なレベルで否定されている事実すらありますし、存在を実証するのは不可能でしょう(逆の事実であれば可能ですけどね。)。

以上、一部の方々の主張について、皇統の安定継承を願う皆さんの参考になれば幸いです。

さて、ここから少しだけ、感情のみを。。。

とうの昔に明らかですが、男系の立論は、馬鹿ばっかりで、うんざりです。偽善で、ペテンが横行してます。権威を装った文章を取り繕っても、中身空っぽで、肝心な部分は絶対に避けてます(①から⑨等の存在を実証しようとする姿勢なし)。

てめーら、合憲を基礎づける立法事実を全く論証できてねーだろーが!
知ったかしてんじゃねーよ!
知識ねーのに、知識人ぶるんじゃねーよ!
バーカ。

6 件のコメント

    ただし

    2023年4月4日

     とてもスッキリ致しました☆♪
     どうも、ありがとうございます。
    m(_ _)m

    佐々木

    2023年3月30日

    旧宮家養子案の違憲性と憲法14条1項の解説
    ありがとうございます。

    Twitterで見る男系カルトのゾンビのごとく湧き出る
    バカツイートに辟易してましたが、筋立てて解説いただいたので
    男系カルトのツイートが異常か更に明確に晒せそうです。

    基礎医学研究者

    2023年3月29日

    いや、勉強になったとともにスカッとしました( ̄ー ̄)ニヤリ。実に、ゴーさんらしい、文章と思いました。長島については自分も、「これをもし自分が書いているのならば(たぶん周辺にいる官僚的なブレーンだと思いますが、結構騙される人達も出てきて困るな!」と感じていたもので、そこがゴーさんと一致したのは、個人的にはよかったです。でも、ゴーさんの論考を見て確信しました。
    やはり、これは「国会」で議論して決着をつけてほしいと!

    突撃一番

    2023年3月28日

    ① 養子を増やしても、男子限定ルールがそのままであれば、いずれ絶える

    ② 「直系長子」という、確実に憲法に抵触しない代案が存在する

    ③ 対象者の意向確認も含めて、政策としての実現可能性が極めて薄いという点を見ても、直系長子案と比較して「優れている」とは言えない。

    ④ どっちにしろ典範改正は必要なので、手間は一緒。

    ⑤ 言論、表現、信教、経済活動、移動の自由さらに参政権その他、一般国民からあらゆる「人権」を奪う事になってしまうんですけど?
    これで「程度が小さい」とか言える人は、バランス感覚おかしいわ!!

    ⑥ 「象徴としてふさわしい」ってのは、愛子様のように、物心ついた時から天皇陛下のお振る舞いを肌で感じながら育ってこられた方と、比べての事かい?
    比較するのも失礼な話じゃないか?

    ⑦ 国民の8割は愛子さま推しなんですけど??

    ⑧ 君臣の別は!?

    ⑨ 一応、男女平等がこの国の建前ですよ??
    おそらく、ジェンダーフリーな風潮は今後も進んでいくでしょう。
    「男系維持」という目的の為だけの養子縁組制度なんか、将来に渡って支持されるとも思えんが??

    「立法事実」とやらが、全く仕事してないですねwww

    サトル

    2023年3月28日

    お見事です。
    感情も「バランス」が取れてる……と思います。
    奴ら、酷すぎですから。

    京都のS

    2023年3月28日

     お見事です。素人の頭にもスッと入ってくる論理展開でした。そういう語り方が出来ない一部の人は、無理な立論をしているか、そもそも文章を書く能力が無いか、あるいはその両方かってことになりましょう。
     最後の一節もいいですね。

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