本書については色んな観点の切り口が出来ると思うので、パートを区切って投稿させていただきます。
第16章「森友学園とアナクロ極右」
まず、全国民に当章を読んでほしいです。
・教育の場で子供に政治思想を植え付けるのは問題です。
「北朝鮮のように不気味」と思わない感覚の方が気持ち悪い。今後政治体制が変わることもあり得るし、国ではなく個人単位で人を見る眼も必要です。どのような状況にあっても、自分で考え、責任をもって判断できる子供を育てるのが教育です。
・子供を虐待して恐怖感を植え付けて支配するのは、教育とは呼べません。
・「『愛国教育』を手放しで称賛した『保守』言論人たちは、それを反省も総括もせず、相変わらずの主張を続ける」。
「反省も総括もせず、相変わらずの主張を続ける」のは、「保守カルト」の特徴です。
彼ら・彼女らは、異論・反論にも耳を傾けようともしません。
*なお、当点については、「愛国教育」「皇統問題」以外にも感じるところがあるので、別の機会にも触れたいと考えています。
・森友学園問題では、疑惑が噴出したにもかかわらず、「不起訴処分」として曖昧な幕が引かれた状況です。
厚顔無恥な保守カルトたちは「いくら調べて何も出てこなかった」などと言っていますが、これらの発言の責任も含めて追及を続ける必要があります。
「愛国心は、ならず者の最後の避難場所である」。
(私には)説得力があります。
1 件のコメント
基礎医学研究者
2023年9月16日
(編集者からの割り込みコメント)感想を寄せていただき、ありがとうございました。興味深く、読ませていただきました。なんでもそうだと思うのですが、カウンターバランス的に逆のことをやれば良い!というやり方は、「思考」していなさすぎですよね。私は、渡部昇一氏の主として「近現代の歴史」の啓蒙については功績は大きかったと、今でも自分は思います。が、一方で、しっかり考えないとアナクロニズムに陥る危険性はあったと思います。ある意味、それが最悪の形で実行されたのが、H.Oさんの取り上げられた「森友学園」のケースで、結局「思考」しないでも啓蒙活動はできる、という誤解の現れだったように思います(そこに、他者との関係性ということが考慮されないのは、歪んでいるのではないかと)。
その意味で、「愛国心は、ならず者の最後の避難場所である」という部分には、自分も説得力を感じた次第です。