産経新聞オピニオン記事です。
「一系」の糸、太く強固であれ 麗澤大学教授・八木秀次
https://www.sankei.com/article/20240104-ZMT6X5ZGTZNCDAHUJEOKTFNIKY/
もはやプロパガンダの垂れ流しです。
記事について産経新聞自体を非難しても「殻に閉じこもる」だけですので、産経新聞の「保守」思想からこの記事のおかしさを諭してあげましょう。
鳴雪が「一系」と言ったのは、天皇の血統が初代から今上陛下に至るまで例外なく見事に男系だけで繫(つな)がれていることを示す。男系継承だ。父から息子へ、また男子の孫へと純粋に男子の血統だけで継承していくことをいう。
「一系」とは男系のことだそうです。
必ずしも男子が生まれるとは限らず、男系継承を続けるのは難しい。その場合は、祖先を同じくする何代も前に分かれた別の男系の血筋の何親等も離れた者が継承する。ときに女性の天皇も存在したが、本命の男子が即位するまでの中継ぎだった。女性天皇が皇族以外の男性と結婚し、その間の子供が天皇や皇族となることはなかった。女系継承となり、天皇・皇族としての正統性がないからだ。
男子が生まれない場合は遠くの男子を持ってくることが正統につながるそうです。
各党の役割は男系継承堅持か女系継承容認かといった、一から「皇位継承とは何か」を議論することではない。有識者会議『報告』の内容を承認し立法化の方策を考えることだ。
令和有識者会議の提案を前提として議論しなければならないそうです。
『報告』は国民の理解と支持の観点から「養子となって皇族となられた方は皇位継承資格を持たない」ことや「養子となられる方が婚姻していて既に子がいらっしゃる場合においては、民法同様、子については養親との親族関係が生じないこととし、皇族とならない」ことも考えられるとするが、安定的な皇位継承の確保の観点からは皇位継承資格を付与するのが妥当だろう。
令和有識者会議の提案を勝手にねじまげています。
皇族でないのに皇位継承資格がある?
それとも養子になる人は皇族?
産経新聞さん
これって御社の見解ですか?
産経新聞
u-service@sankei.co.jp(東京)
o-dokusha@sankei.co.jp(大阪)
3 件のコメント
mantokun
2024年1月5日
>天皇の血統が初代から今上陛下に至るまで例外なく見事に男系だけで繫(つな)がれていること
奈良時代の元正天皇は母の元明天皇から皇位を継いでいるので、女性天皇による女系継承はとうに実例のありますよ。そもそも、男系だけで繋がってきたら「見事」と評することに違和感があります。第一、初代神武天皇から欠史八代の天皇の実在も証明できていないのに、その系譜が男系だけで繋がってきたなんて、なおのこと証明不可能です。「男系だけで繋がれている」はただの八木の妄想な上に、それを見事と評するのはあからさまな女性蔑視です。
>女性天皇が皇族以外の男性と結婚し、その間の子供が天皇や皇族となることはなかった。女系継承となり、天皇・皇族としての正統性がないからだ。
「女が継いだら正統じゃない」は大陸由来の儒教的な男尊女卑の原理で普遍性などありませんし、日本古来の双系主義的価値観とは相容れないものです。日本は双系社会だったからこそ、古代に何人もの女性天皇が現れたし、女系継承も行われたんです。
>安定的な皇位継承の確保の観点からは皇位継承資格を付与するのが妥当だろう。
皇位継承資格を付与するべきなのは、生まれた時から一般国民の男性にではなく、皇室という聖域で生まれ育った愛子様、そして女性皇族の方々です。男子がいなくなる度に、とうに臣籍降下した何十代も離れた傍系から男子を養子にすることのどこが安定継承につながるんですか。そもそも現行の皇室典範は養子を禁じているのに、養子は解禁して男系男子継承の縛りは残すなんて本末転倒な改正が許されるわけないでしょう。皇族間の養子すら禁じられているのに、憲法違反である「門地による差別」に抵触する旧宮家子孫の一般国民男性の養子案なんて、検討にすら値しません。第一、希望者がいないし、受け入れる宮家もない時点で実現不可能です。
安定的な皇位継承において何より重要なのは、男系男子限定継承ではなく「君臣の別」を守ることです。天皇陛下のお子様である愛子様より、現皇室から20世600年も血筋が離れた、生まれた時から一般国民の男性を上位に置くこと自体が信じられませんが、さらに愛子様のお子様が皇位を継いだら正統性がなくなるなどという八木秀次の意見はあまりにも異常です。日本国民の価値観とはかけ離れていますし、まして皇室がこのようなお考えを持っているとは到底考えられません。八木も産経新聞も、憲法に定められた「国民の総意に基づく」という天皇の地位を何だと思ってるんでしょうか。
八木秀次の何一つ理解も共感もできない、吐き気を催すような主張からは、皇室の安泰を願う気持ちはもちろん、日本国の未来が明るく健やかであってほしいという願いが微塵も感じられません。麗澤大学も、よくこんなカルト宗教の広告塔そのままな、野蛮で非常識な妄言ばかり吐き散らす人物を教授にしていますね。
八木は皇位継承問題を語る資格がない以前に、主張が著しく反社会的で有害です。新年早々、こんな禍々しく利己的でグロテスクな文章を平気で発表する八木秀次と産経新聞は、皇統断絶と日本国の衰退を願っているとしか思えません。
突撃一番
2024年1月5日
そーいえば、「Y染色体論」の言い出しっぺは、コイツだったね。
今回の記事でも、
「天皇の血統が初代から今上陛下に至るまで例外なく見事に男系だけで繋がれている」
「祖先を同じくする···別の男系の血筋の何親等も離れた者が継承する」
などと、冒頭からいきなり血統原理主義のおぞましさを全力解放してくれましたね。
本年もお変わりないようで、何よりですwww
では伺いますが、義江明子さんをはじめとする歴史学者の間では、少なくとも継体天皇以前は、血縁による皇位の世襲継承継承は、まだ確立されていなかったというのが通説のようです。
神武天皇の「Y染色体」とやらを、間違いなく今上陛下が受け継いでいるのかどうか、少なくとも生物学的な視点で見た場合、極めて疑わしいんですよ。
「Y染色体論」は、アナタが言い出した理論でしょ?
「間違いなく初代から血統が繋がってる」と主張するのであれば、それを科学的に証明してもらえませんか??
京都のS
2024年1月5日
産経紙の酷い悪足搔き記事に対し、以下のような意見を送りました。
貴紙の「『一系』の糸、太く強固であれ」という八木秀次氏による記事を拝読しました。この記事が「社会の公器」としての役割を果たすという考えなら、私には正気の沙汰とは思えません。
皇室の連続性を形容する際に「万世一系」という言葉が多用されますが、「一系」=「男系」と宣う方々の根拠は何でしょうか?儒教に基づく男系主義ではないでしょうか?つまり貴紙や正論誌に集うような保守を自称する人々が最も嫌う中国の思想です。そもそも、寿命が100歳を優に超える神武以下数代の天皇や欠史八代などを思えば、万世一系は明らかにフィクションであり、その上また記紀神話の女神が丹塗り矢を寝所に持ち込むことに象徴される民族(民俗)性を思えば、家系の男系血統(Y染色体)に間男の血統(Y染色体)が混じった可能性を排除できましょうか?
さて、本当に女帝は中継ぎだったのでしょうか?また本当に女系継承は無かったのでしょうか?一般に男系論者は、女系継承の例(①斉明→天智、②元明→元正)を出すと必ず父親が皇族(①舒明天皇、②草壁皇子)だったから男系だと言いますが、天皇の位は必ず先帝から受け継がれるものであり、天智が斉明から、元正が元明から継いだのなら問答無用で女系継承です。女系に正統性が無いと宣うなら、『養老令』「継嗣令」に「女帝の子も亦同じ」という本注を入れるはずがないのです。これこそ古代シナ直輸入の「律令」でも覆い隠せなかった我が国の伝統が表出した結果だと言う他ありません。つまり八木氏の言う「正統」とは儒教的男系主義のことです。さすが旧統一教会系の関連団体で何度も何度も講演して小銭を稼いできただけあります。
従って八木氏を始めとする男系論者が最後に頼るのは現行の皇室典範と令和3年の有識者会議報告書だけとなります。この報告書の2案は「①皇族女子の婚姻後も皇族扱いを続けて公務に駆り出せ」と「②旧宮家に連なる男系子孫を現存宮家に養子入りさせろ」ですが、①の家庭(皇族と国民が同居する歪な家庭)で生まれた子には皇位継承資格を認めず、②の家庭で生まれた子(20世600年も離れた誕生時から国民の子)には認めろというわけです。しかしながら②案は、「皇籍を取得したい旧宮家子孫などいるわけがない」(竹田恒泰談)であり、これを受け入れる宮家もなく、さらに憲法14条(門地差別に該当して法の下の平等を侵す)違反であり、絶対に不可能です。つまり両案とも皇位継承の安定化には全く寄与せず、結局は悠仁様に男子が産まれなければ皇統が続きません。言うまでも無く「必ず男子を産め」と強要される環境に身を投じる妃は現れず、皇室は悠仁様の代で終わりです。現行憲法下で国事行為が行われないことは国家の機能不全を意味し、日本国は終了します。これが貴紙や男系論者の推す有識者会議報告書(R3)がもたらす未来です。
女帝も女系も容認する国民は8割(共同鵜通信調べ)ですから、統一教会機関紙になりたくないなら、そして愛国心があるのなら、そろそろ男系新聞から脱却してください。 京都市在住の一読者○○