〈記事紹介・感想〉第5弾 森暢平成城大教授の警鐘(これでいいのか「旧宮家養子案」)

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森先生のこれでいいのか「旧宮家養子案」第5弾です。

web記事はこちら
サンデー毎日:皇籍離脱に反対したGHQ「占領軍指令説」の誤謬 社会学的皇室ウォッチング!/103 成城大教授・森暢平

男系固執派からよく出てくる「GHQによって皇籍離脱させられた」
真実ではないのでしょうか。

森先生はこう書いています。

実は日本政府のほうが離脱に積極的で、GHQがそれにストップをかけていた事実もあるからだ。

何ですって!

「皇室弱体化のため皇籍離脱が行われた」というのはよく聞く話です。

本文より

 敗戦3カ月後の45年11月11日、『毎日新聞』が東久邇宮稔彦(ひがしくにのみやなるひこ)らが「臣籍降下」を決意したと報じる。東久邇宮はさらに注目すべき内容を『毎日』記者に語った。

「皇族の範囲を極めて小範囲に限定すべきで、例えば、秩父宮、高松宮、三笠宮様のように陛下の御肉親のみに限定して、その他の皇族は臣籍に降り、一国民として仕え奉るのがよいと思う」

 自身を含め伏見宮系11宮家は臣籍に降下することを提案したのである。11宮家の離脱を最初に言い出したのは、東久邇宮であることは疑う余地はない。

なんと!「旧宮家」となる方々から皇籍離脱の申し出があったのですね。

もうこの時点で「皇室に戻る」という意識はないでしょう。
男系固執派は何を根拠に「皇室に戻る意思がある」と考えているのでしょうか。

皇室の資産に重税が課される中、GHQは「皇族の範囲は日本で考えるように」との態度。
宮内省は

「各皇族が品位を保たれるに充分な国家支出をなすことは困難と考えられ、皇族方の共倒れを救う一つの道は臣籍降下である」(外務省「皇室に関する諸制度の民主化」)とするものだ。大きな幹を残すために「枝葉を刈る」という発想だった。

この「大きな幹と枝葉」の線が、先に書いてある11宮家と一致しています。

昭和天皇がGHQの皇籍離脱案に抵抗したという男系固執派が実際いますが、

そうした史実は全くない。

実際GHQ側が「どのようにこの線が決まったのか教えてほしい」と説明を求めています。
「GHQによって皇籍離脱させられた」との動きは全くなく、皇室の皆さま、宮内省主導で進んでいる様子がよくわかります。

しかも

 宮内次官の加藤は46年12月27日、GHQ民政局のピークに対し、宮家皇族は日本国憲法施行の5月3日以前の離脱を切望していると述べた。

これに対し

 GHQは、宮家が離脱するなら、帝国議会の審議を経るべきだとの意見を伝えた。

日本政府のほうが積極的ではないですか!

皇籍離脱時の一時金配当をめぐる心配からの動きのようです。

森先生は結びに

「旧宮家養子案」を支持する人たちは、旧皇族たちが新憲法下でも皇族の地位にあったと主張する。しかし、野に降りることが確実な旧宮家皇族に、現実の継承権があるとは当時、誰も考えていなかった。逆に言えば、旧皇族が新憲法下でも継承権があったと主張できるのは、実はGHQが5月3日以前の離脱に「待った」をかけたお陰なのである。

と書かれています。

今回の記事を拝読し感じたことですが、
皇室から出る「旧宮家」当事者も、送り出す昭和天皇も、政府(宮内省)も、だれも皇位継承権があるとは考えていない。
それは現在の旧宮家の子孫も、皇室の皆さまも、政府も全く同じではないでしょうか。

「旧宮家養子案」を推している「宮さま詐欺師」竹田恒泰も、自分が皇室に入る気はありません。
(これを無責任と言います)
他の旧宮家の子孫の皆さまも同様の話をされています。
(参考:旧宮家系男性の発言

政府は「国会で決まったら考える」旨の松野官房長官(当時)の答弁。
その前は菅義偉官房長官(当時)の「政府は調べない、その予定もない」

そして陛下、上皇さま、秋篠宮さまから
「養子をとってでも男系で皇位継承を続けたい」というおことば、ふるまいが皆無です。
私には感じられません。
ここを男系固執派に聞いても
「法律で決まってるから」「立皇嗣の礼をしたから」「伝統だから」「私の方が天皇より皇統に詳しいから(?)」と全く的を得ていない返答ばかり。

一部のうるさい男系固執派という皇統断絶容認派の意見はさっさと切り捨てて、皇室の皆さまの願い「安定的な皇位継承」にむけて法整備をすることが大事です。

森先生の次回作楽しみにしています。

文責 愛子天皇への道サイト運営メンバー ふぇい

7 件のコメント

    くりんぐ

    2024年2月23日

    元々女系での格上げが無ければ出自の怪しいただの人である旧宮家は、大正9年に定められた「皇族降下準則」で近いうちに皇族の身分を離れることは決まっていて、GHQはその時期を早めただけにすぎない、と認識していました。

    まさかGHQが旧宮家の皇籍離脱に関して全く関係無かった、手続きに関して口を挟んだだけとは思いもしませんでした。

    当時の日本政府の方が旧宮家の皇籍離脱に積極的だったのは、これまでに皇室ウォッチングで書かれている東久邇稔彦氏や久邇朝融氏、賀陽邦寿氏の女性問題や金銭問題を思い起こせば、仕方のないことです。

    皇女の嫁ぎ先確保のために、本来なら皇族の身分を離れるべき血筋の遠さの傍系の皇族を、特別に皇族の身分に留まることを許したら、皇室の品格を傷つける問題を幾度も起こしてきたのです。

    皇室の品格を傷つけるだけの傍系皇族に、国家財政を圧迫してまで皇室に留まってほしく無い。
    当事者自身が皇籍離脱を望んでいるのだから、一気に厄介払いする絶好の機会だと、当時の日本政府は考えたのでしょう。

    男系派が「旧宮家系元皇族は日本国憲法下でも皇位継承権があった」と主張出来るのは、GHQのおかげ。
    男系派の皆様、GHQに感謝しましょう!

    SSKA

    2024年2月22日

    旧日本軍を怖れる占領軍としては精神的支柱とされる天皇、皇室を警戒監視せざるを得ないので事情を知らせてくれと言う事なんでしょうね。
    日本人(政府、宮内省)視点では「1.財政的理由、2.古来から直系から遠く即位の可能性の低い皇族は皇室を離れる習わしがある」と言う歴史も踏まえた独自の経緯があるものの、皇室に詳しくない米国人には不明な事であり不審に思われたので説明し双方で合意し納得を得た流れの様ですし、議会を通すのも密室で行わず公に明らかな場で決定して欲しい(その為に予定が遅れるのは仕方ない)と言う意思に感じます。
    離脱が決まった側も皇室に留まっていては(中には娘を娶った者もいるので)昭和天皇や周囲から品格を保ち素行を改めよと常に五月蝿く小言を言われる、自由な政治言論経済活動を行えない等の不自由面の理由から自ら決断したと考えるのが自然で送り出す側と出る側の了解の下に決定されたと見る事が出来ます。
    現在の旧宮家子孫は祖先が敢えて名誉を手放し獲得した自由を生まれながらに保持しているので今更捨て難いですし、皇室の方々は形態は個人で異なるものの男女問わず公務の傍ら一般の企業や組織にて勤務を行うのが通常になっていますから超傍系の旧宮家子孫が今の生活を改めてそれを選ぶのも考えにくいです。
    GHQにしてみれば占領当局の承認の無いまま進められては困るとある種の疑念を持ったのかもしれませんが、実際は皇室と国家財政と個人の人生の為に行われた事で結果として見ても一般人と変わらぬ余生を送るか、森先生の記事にあった様に私財を蓄えながら非常識かつ突飛な言動で世間を騒がせたくらいで戦後数十年重大な出来事は一度も起きませんでしたし、平成の皇統問題の際に存在がやっと再注目されるくらい影が薄い印象しかありません。
    それを当事者の意向も無いまま現皇族の婿にとか、一部の政治家も識者もこれ以上無責任に他人の人生を翻弄するのは止めていただきたいです。

    サトル

    2024年2月22日

    これは素晴らしいスクープ?です。

    百式改さんと同じく、倉山満くんに是非書いて欲しいものです。
    「お待ちしております(笑)」

    百式改

    2024年2月22日

    これに対する反論を是非倉山満に書いて欲しいものです。

    京都のS

    2024年2月22日

     これは素晴らしいスクープです。

    GHQ「どのようにこの線(11宮家の臣籍降下)が決まったのか教えてほしい」
    宮内省「大正9年に決めた『皇族の降下に関する施行準則』に従って粛々と進める予定だったからです」
    GHQ「占領統治に影響が出ない限り我々としては構わんがね(白目)」

     まぁ、こんな感じでしょうか。

    すずらん

    2024年2月21日

    歴史は、勝者によって書かれるので、本当の事はわかりませんが、憲法14条で決められているので、復帰は出来ないと判断するのが普通かと思います。

    mantokun

    2024年2月21日

    もう開いた口が塞がりません。男系固執派の連中、なかんずく言い出しっぺの宮様詐欺師は、よくもまあ抜け抜けと「いずれ皇室に入るつもりの旧宮家の男子は何十人もいる」だなんて長年吹聴しくさってきたものですね。

    まして男系固執派の国会議員たちは、そんな恥知らずの逆賊詐欺師の与太話を真に受けて、天皇陛下の実のお子様、姪御様の内親王殿下方を、皇室に泥を塗るような数々の不行跡をしでかした挙句自ら臣籍降下したがり、臣籍降下後にも詐欺事件に手を染めていたような旧皇族より下に置くなんて、もう正気の沙汰とは思えません。

    それにしても、これまでさんざん賢しらぶって皇室に関する歴史知識を振りかざし、旧宮家の子孫の皇籍取得こそ正統であり伝統に適うなどと主張してきた倉山は、この森暢平氏の一連の記事を見て一体どう思ってるんでしょうか。普通なら恥ずかしくて筆を折るところですが、きっと何ごともなかったかのように、これからも旧宮家ヨイショ記事を書き散らすんでしょうね。男系固執派は天皇陛下や皇族に対して、品格やオーラを全く求めてませんから。

    前提が完全崩壊した、正統性皆無かつ誰も望んでない旧宮家養子案なんぞ今こそ木っ端微塵に粉砕し、男尊女卑の因習を断ち切らなくてはなりません。

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