女性優位の軍事国家は、可能か?~錦の御旗としての “女系天皇”~その5

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【何故、“女系天皇”なのか?】

そりゃ、神功皇后だって斉明天皇だって、軍隊の最高指揮官として戦場に赴かれてますから、「女はみんな戦争出来ない」とまでは言いませんよ。

教育隊で、ヒグマみたいな女性班長にシゴかれた俺が言うんだから、間違いない!(笑)

ただ、歴史全体を俯瞰しても特に顕著である女性の地位の低さは、どうしてもフィジカルで男に劣りがちである為に、軍事的需要という面で女性の扱いがテキトーになりやすいという事に起因するのではないでしょうか?

でも、女性が子供産んでくれなきゃ、そもそも戦争すら出来ないんだから、自衛戦争に勝利して日本が独立を守り抜いた暁には、ちゃんとその地位を回復させなきゃいけませんね。

電車の中とかで子連れの女性に当たり散らすような老害がいたら、

鼻の穴からスイカ出してからモノ言えや男共!!

・・・と、女性が当たり前のように切り返せる社会へと、「揺り戻し」をかける必要があると思います。実際、弥生時代には列島の3~5割を占めた女性首長だって、当たり前のように妊娠・出産してたらしいですから。

その為の理論武装の材料として、「皇位の女系継承」という「先例」を、今のうちに日本に作っておくべきでしょう。

誠に遺憾ながら、歴史上実在する10代8方の女帝の存在すら、大東亜戦争敗戦後の日本を「女性の地位が男並みに高い社会」へと揺り戻す為の武器としては、十分に機能しているとは言い難い状況です。

たとえ律令制度で「女帝の子」の継承資格が認められ、実際に「母→娘」へと皇位が受け継がれた事実が明るみになってはいても、「歴代天皇は中継ぎだ」だの「古代の王権は近親婚ばかりだから、男系血統は途絶えてない」だの、男尊女卑ヤロー共に言い訳の余地を与えてしまっているのは事実ですから。

近い将来、皇室典範が我々の思惑通り、「男女問わず、時の天皇の直系長子優先による皇位継承」を認める条文へと改正され、愛子様がめでたく立太子されたとしても、それはまだダンケー派に言わせれば「男系女子だから皇室の伝統には反しないもんね~」という事になり、彼等が重んじる先例主義を突き崩すパンチとしては、弱いのです。

愛子様のお婿さんが皇族になられるのは無論ですが、お二人の間に生まれたお子様が、ちゃんと「愛子天皇の長子」として立太子される姿を見届けるまで、油断する気にはなれないのです。

それまでの間も、ダンケー残党はどうせジャマしてくるだろうから(笑)。

法の条文だけでなく名実共に、「反論の余地なき、明らかな皇位の女系継承」という既成事実を日本の歴史に刻んだ時に初めて、「シナ男系主義」からの独立達成は勿論、「女帝は決して『中継ぎ』なんかではなく、男帝となんら変わる事なく『国民統合の象徴』となれる」という認識が、国民の中で常識として育まれる事でしょう。

「女だって日本ではフツーに【君主】になれるんだ!」

という〝既成史実”こそ、将来日本に必ず訪れるであろう中露軍の侵略と、それに伴う戦時下の一時的な男手需要をくぐり抜け、秩序を回復した「戦争勝利後の日本」にまで引きずる事なく、女性の地位を再び回復させる戦いに掲げる「錦の御旗」として、活かす事が出来ると私は考えます。

女性の地位向上の為の武器を、後世の日本国民に残してあげる事くらいは、我々がもう少し努力すれば「皇位の安定継承」という形で実現出来そうです。

が、結局その武器をとって戦うのは、他ならぬ将来の日本女性自身です。

女性セブンでも週刊女性でもなく(笑)。

権力に対してクーデター起こす時も、天皇を担ぎ上げるのが、敵の戦意を挫く為には有効でしょ? 鳥羽伏見の戦いで、薩長軍が「錦の御旗」を自作したように。

それと同じです。

文責 北海道 突撃一番

5 件のコメント

    SSKA

    2024年6月18日

    昨日のクロ現ですが、女性が地方に定着せず流出し都市圏へ集中する内容で日本中で深刻な危機化しているのに政治や行政は取り組む振りをしながら個別の人では無く数字しか見ずに真面目に当事者と向き合わないのも変わらないと暗く感じました。
    価値観を否定されて住めないので外部に流出するし、安心して子供も産めない空気を周囲の環境が作るのは全く同じなので、女性皇族が望まれている夫婦や子供を認めない政府や自称保守派を国民が否定し時間をかけてでも日本人全体のマインドを変えない限り、一般女性の家庭や出産への前向きな気持ちも上がる事は無いと当サイトや皆さまが常々仰る通りだと思います。
    戦後日本は軍事と平時の地続きの関連性や生死の狭間を真剣に見ないのでナショナリズムと性差の問題を考えませんが、自衛隊や警察等の肉体差の現れる実力部隊でも女性を認めるのに皇室への参加は認めないと公然と主張する国や社会はどうなるのかと考えを巡らせる機会ともなりました。
    貴重な論考ありがとうございました。

    突撃一番

    2024年6月18日

    皆さん、 多くのコメントありがとうございます!
    最後の女性自身ネタは、単なるダジャレなので、どっちでも大丈夫ですよwww

    最も大切なのは、女性の地位回復にせよ自衛戦争にせよ、「国民自ら、武器を取って戦う事」だと思います。

    徴兵制があくまで独立維持の為の手段でしかないのと同様、女性の地位を向上させる事もまた、人口を維持する事で国力を下げない事が大局の目的としてあるので、いずれにせよ、「公の為に、個人の利害を超える」という覚悟を養う必要がありそうですね。

    「領土・領海・領空及び、天皇陛下をお守りする事」

    という真の国防目的に、どちらも集約されます。決して国民の生命財産なんかを守るのではなく。
    これは言論戦だけでは足りず、実行動を伴う事なので、なかなかの精神修行になりそうです。

    基礎医学研究者

    2024年6月17日

    (編集者からの割り込みコメント)5回にわたる寄稿、ありがとうございました。自分は、歯抜けでしかコメント送れなかったのですが、誰かさんらとは異なり、「なぜ、女系天皇なのか?」という問いを立てて、しっかり答えていますよね。そして、制度設計がなされてから、それが定着するまでの見通しも含めて。その過程で、突撃さんのいう”揺り戻し”は、女性からも男性からも行っていく努力が必要ですね(そのときに、もしかしたら女性の足を引っ張る女性が出現するかもしれないので、そこには大いに警戒したいところ)。
     それから、個人的に面白い表現だったのでは、「他ならぬ将来の日本女性自身です。女性セブンでも週刊女性でもなく(笑)。」自分、3代女性誌をカバーしていると思いこのような編集をしてしまいましたが、それでOKですよね?(1つ気がかりなところ、でした)。
     いずれにしましても、お疲れ様でございました

    パワーホール

    2024年6月17日

    男系派には早く改心してほしいですね。
    薩長軍の「錦の御旗」について触れていますが、女性女系天皇容認こそが「真の維新」だと思います。

    京都のS

    2024年6月17日

     ここまで硬派な論陣を張ってきたのに最後の最後で「戦うのは他ならぬ将来の日本女性自身」「女性セブンでも週刊女性でもなく」というギャグをブッ込んできますか(笑)。
     「鼻の穴からスイカ出してからモノ言えや男共!!」…口からじゃなく鼻の穴からという部分に牢外への怒りの強さが現れています。同感です。
     戦勝後に男性性のプレゼンスが上がっても、なお女性の地位を向上させておくには女帝を戴くと共に女系継承も制度として実現しておく必要があるという結論にも強く共感します。
     ところで、冒頭の神功皇后に言及されたことで思い出しましたが、先日の大河「光る君へ」で、まひろ(紫式部:吉高由里子)の旧友さわ(筑紫の君:野村真純)が遺詠となる歌を送ってきましたが、史実では少し歌の遣り取りが続いており、そのうちの一首では神功皇后を祭神とする鏡神社(唐津)に触れてあり、二人の友情を鏡神社の神に誓っています。北九州は対外関係で緊張に晒される地なので、武張った話も多く、藤原隆家(竜星涼)も「光る」劇中で「刀伊」の賊と戦うことになるはずです。「刀伊入寇」や「元寇」を超えても、「女帝の子も亦同じ」の本注を付した「養老令」「継嗣令」が生きていたような日本の伝統は「女系継承公認」を制度化して確かなものとしておかねばなりませんね。

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