
新海誠監督の初期作品「雲のむこう、約束の場所」をご覧になった方は居られるでしょうか?本作は第二次大戦後、北海道がユニオン(ソ連的な共産圏)、本州以南が連合(米国を始めとする戦勝国群)に分割占領された状態が続くという平行世界が舞台のファンタジーです。
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エゾ(北海道)に聳え立つ巨大な「塔」を見ながら青森で暮らすヒロキとタクヤは共に同級生のサユリに恋していました。また、いつか搭まで飛ぼうと廃駅で小型飛行機ヴェラシーラを組み立てていました。アルバイト先の工場や廃駅を中心に3人は中3の夏を共に過ごし、「塔」に行く時はサユリも連れて行くと約束しましたが、やがて突然サユリが姿を消し、2人も別々の道に進みました。ヒロキは東京の高校に進学してからもサユリが廃墟に居る夢を見続け、サユリを忘れられないまま一人で無為に過ごし、タクヤはユニオンの兵器と疑われる「塔」を研究する連合側の施設で研究員となりました。
サユリが姿を消した理由は眠り続ける病を発症したためでした。サユリの祖父は塔の設計者で、平行世界の観測を未来予測に役立てる研究をしていましたが、塔を中心にエゾは平行世界に侵食され始め、眠り続けるサユリの夢と平行世界が直結しているから辛うじて彼らの住む世界の侵食が抑えられている設定でした。サユリを夢の中の寂しい廃墟から解放したいヒロキに対し、サユリが眠り続けていないと世界が消滅すると知ったタクヤは「サユリを救うか世界を救うかだ!」と言い放ちます。
実質的に世界の命運を一身に背負わされながら廃墟で蹲るような夢を見続けるサユリの姿は、鑑賞中の私には天皇や皇太子のような存在だと感じられました。そして「サユリを救うか世界を救うか」という命題は「愛子様を救うか日本を救うか」と迫る言葉にも感じられました。確かに「天皇制を廃止せよ!」とか「男系男子で続かないなら天皇制など滅びよ!」とか宣う人民しか居ない荒涼たる廃墟に愛子様が一人で佇んでいるなら日本(天皇制と命運を共にする)を見捨てて愛子様を救うべきでしょうが、今や国民の90%が愛子天皇を求めています。
「雲のむこう~」のラストは、ヴェラシーラの爆弾が塔を破壊して平行世界の浸食が止まり、眠り続けていたサユリも目覚めますが、サユリとヒロキが夢の中で思い合っていた絆は失われるというビターエンド(苦い終幕)でした。しかし、我々の世界では愛子様と9割の国民との絆は断ち難く、男系固執派の塔さえ破壊すれば間違いなくハッピーエンドですから、我々の行動で平行世界で上書き(継承ルールを変更)するだけで良いのです。
文責:京都のS
※編集部より
雲のむこう、約束の場所 – Wikipedia
1 件のコメント
京都のS
2024年10月15日
本文中で問題視したのはサユリ(皇族方)の孤独感だけですが、北海道がユニオン(ソ連=ロシア)に占領されている設定はウクライナ戦争の重大性を理解しない人々への警告にもなっています。つまり列島を舞台に多国間の核戦争も起こり得、列島人が再び核被爆を被る可能性もある世界観の物語です。
要するに言いたいことは119回DOJO「原爆の悲惨さはなぜ伝わらないのか?」には参加すべきということです。