「神武天皇リバイバル」が進行中…「昔の日本を取り戻したい」が「虚構の原点回帰」だと断言できるワケ【現代ビジネス】

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辻田真佐憲氏の著した『「戦前」の正体』から抜粋・編集した記事がヤフーニュースになっています。

「神武天皇リバイバル」が進行中…「昔の日本を取り戻したい」が「虚構の原点回帰」だと断言できるワケ
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虚構の原点回帰」の真実
「虚構の原点回帰」の真実神武天皇のリバイバルは、けっしてひとりの理論家、ひとつの官庁によって体系的に推進されたわけではなかった。・・・
「神武天皇リバイバル」が進行中…「昔の日本を取り戻したい」が「虚構の原点回帰」だと断言できるワケ

記事の2頁目「ほとんど忘れ去られていた神武天皇は幕末から復活し、なんども参照されて、歴史の表舞台に華やかに躍り出た。」のは「新政府にとって都合がいい存在だったからである。」とあり、その理由は、

(1)新しいシンボルを立てることで、旧幕府の権威を相対化できたこと。
(2)神武創業という曖昧な時代を示すことで、伝統を装いながら西洋化を進められたこと。
(3)神武天皇の軍事指導者としての側面を強調することで、国民皆兵など近代的な軍制整備を正当化できたこと。

あえて一言でまとめれば、神武天皇は実在しなかったからこそ(あるいは現実からかけ離れた神話上の存在だったからこそ)、さまざまな願望や妄想をかぶせることができた。

大河ドラマ「光る君へ」の時代考証をされた倉本一宏さんは「“平安時代は貴族たちによる怠惰な時代というイメージが強いのは、明治政府が国策・富国強兵のために戦国時代を美化し、平安時代を怠惰な時代と位置づけた”“平安時代の人々も勤勉だったと言いたくて研究している”」と本に書かれているとのことで、ここにも「近代的な軍制整備」のために、明治政府が躍起になっていた様子が伺えます。
「光る君へ」大石静氏“0”から紡いだ平安大河「大きな達成感」3年超「夜から朝に執筆」早くも次回作始動

著書は発行された当時に読みました。「近代的な軍制整備」は必要なことであったと考えますが、今回の記事は「神武天皇から男系で継承してきた万世一系の皇統」といった考えの元を知るには、役立つように思います。

「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ

4 件のコメント

    SSKA

    2025年1月19日

    実際は戦争のイメージにおいても史実に近いとされる外征を行ったとされる神功皇后の方が伝えられる事績の面でも影響も遥かに大きい気がします。
    明治はやはり二百年以上続いた幕府を倒したものの、その重みを超えるものを短期間で生み出さねばならなかった急拵えの政府なので、国を束ねる新たな物語の創作もその根拠となる歴史認定もいい加減な穴だらけで現代の研究に耐えられないものが多いと言う事だと思います。
    天皇陛下や愛子様にしても史実性に拘らず神武天皇を皇室にとって重要な存在として奉る点は将来も一切変わらない以上、女性や女系の即位に何の問題も無いはずですが、直情思考と単細胞が多い集団の中においては女性が上位ではやってられないと言う様な不貞腐れたり投げやりな気持ちになるのでしょう。

    パワーホール

    2025年1月19日

    神武天皇の政治利用とありますが、あることを思い出しました。戦国武将も自分たちの拍付のために源氏や平家の血筋であることを僭称していたとの話です。明治政府の政策もそれが関連しているのではないでしょうか。戦国武将も維新の志士も成り上がりものという共通点がありますし。

    ひとかけら

    2025年1月19日

    新政府を権威付し国民を統制するためには実在するかどうか分からない神武天皇を神のように崇め奉る存在に仕立てる必要が有ったのでしょうね。
    しかしながら、教育勅語で伝えようとしてたのは天照大御神と神武天皇を崇め家族を大切にしなさいという考えで神武天皇だけ崇める男系固執派は明らかに誤りです。神武創業も男系絶対も知らない日本人が大半なのだから明治の国民教化政策は失敗だった事が分かります。偉大な神武天皇の子孫が宇宙を支配する八紘一宇のような考え方は捨て去って、天皇陛下の御子様が次の天皇になる普通の考え方を持って欲しいものです。

    ねこ派

    2025年1月19日

    明治政府は、国策遂行、富国強兵のために、天皇の政治利用をしていた。
    それも、「初代」神武天皇の政治利用を行っていた。そういうことですね。
    初代から政治利用するのであれば、以後の天皇についても、また皇室についても、政治利用が可能となり、当然、今上陛下も今の皇室についても然り、となる。
    この、天皇の政治利用・皇室の政治利用が、戦前の帝国憲法下において行われていたのだから、ましてや、戦後の国民主権の現憲法下においてをや。従って、さほど抵抗を感ずることなく、天皇・皇室の政治利用が出来てしまうのが、現在の日本の状況であろう。
    だから、旧宮家系の国民を皇族にしよう、という、どうしたって憲法問題が発生する、つまりは政治問題化する、ようなことを平然と言い出す輩がいるわけだ。
    また皇位継承問題については、静謐な環境で、と言って政治問題化するな、というニュアンスで牽制する向きがあるが、これは、尊皇心や皇室に対する敬愛に基づいてではなく、皇位継承についてのある政治的立場の連中が、違う立場にある大多数の国民からの議論を封ずるための方便なんだろうな、と思います。
    それから、明治維新は、王政復古の大号令によってスタートしました。
    大政奉還によって、政治の主役が、武士の棟梁・将軍から天皇に返上されたから王政復古なわけですが、その王政の王=天皇が、明治政府による国策遂行・富国強兵においては、軟派軟弱であっては困るわけです。
    強くて、立派で、というようでなければならない。
    で、明治政府は、神武天皇に目を付けたわけですね。
    また、王政復古の大号令には、明治の初期は、天皇親政だった奈良から平安前期までの律令制度の時代に戻れ、という側面もありました。
    律令制度は、飛鳥時代、シナ(中国)から導入したものです。シナの思想は、基本、男尊女卑です。
    そのうえ、明治政府の中枢にいたのは、薩長土肥を出身とする元は武士で、武士だから儒教を信奉していました。儒教は、男尊女卑の思想です。
    てなことを考えて、つらつらと書いてきて、思うに、どうも、明治時代の検証が、必要ですね。
    で、さしあたり、山田風太郎の明治もの小説(「警視庁草紙」とか「地の果ての獄」などがある)を読むことから始めようかな、などと思う私です。

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