「付帯決議に基づいて議論を行うべき」「自由に議論をすればいい」安定的皇位継承を巡る与野党協議 議事録 共産党小池晃議員&自民党尾辻秀久議員

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安定的皇位継承を巡る与野党協議に際して、衆参両院正副議長が行った各党の意見聴取、今回は共産党の議事録で注目した文言を御紹介します。

天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果の報告を受けた立法府の対応に関する各政党・各会派からの意見聴取(令和6年6月27日) 議事録 日本共産党

共産党の意見には、一点、気になるところがあります。

私 ど も 日 本 共 産 党 は 、 天 皇 の 制 度 の 問 題 は 日 本 国 憲 法 の 条 項 と 精 神 に 基 づ い て 議 論 、 検 討 す べ き だ と い う 見 地 か ら 、 退 位 に 関 す る 問 題 な ど に つ い て も 発 言 を し て ま い り ま し た 。 申 し 上 げ る ま で も な く 、 日 本 国 憲 法 第 一 条 で 、 天 皇 に つ い て 、 日 本 国 の 象 徴 で あ り 日 本 国 民 統 合 の 象 徴 と 規 定 し た 上 で 、 天 皇 の 地 位 の 根 拠 は 、 主 権 の 存 す る 国 民 の 総 意 に 基 づ く と 明 記 を さ れ て お り ま す 。

戦 前 は 、 万 世 一 系 の 天 皇 が 統 治 す る と 、 天 皇 の 地 位 の 根 拠 を ア マ テ ラ ス オ オ ミ カ ミ の 神 勅 に あ る と し て い た こ と と は 根 本 的 に 異 な る も の で あ り ま す 。 そ し て 、 第 二 条 は 、 皇 位 を 世 襲 の も の と し て お り ま す が 、 そ の 継 承 の 在 り 方 を 定 め る 皇 室 典 範 は 国 会 の 議 決 に よ る と し て い ま す 。

戦 前 の 皇 室 典 範 は 議 会 も 政 府 も 一 切 関 与 で き な か っ た こ と に 対 し て 、 大 き く 変 わ っ て い る わ け で あ り ま す 。 憲 法 の 諸 条 項 は 、 天 皇 の 制 度 を 主 権 者 国 民 の 全 面 的 な コ ン ト ロ ー ル の 下 に 置 く こ と を 求 め て お り ま す 。 こ の こ と を 基 本 に 考 え る べ き だ と い う ふ う に 思 い ま す 。

天 皇 の 地 位 の 根 拠 を ア マ テ ラ ス オ オ ミ カ ミ の 神 勅 に あ る と し て い た こ と と は 根 本 的 に 異 な る も の」「天 皇 の 制 度 を 主 権 者 国 民 の 全 面 的 な コ ン ト ロ ー ル の 下 に 置 く こ と」という文言は、共産党が現在、護憲の立場を取っているところから発しているのでしょう。

天皇の権威について、憲法のみを根拠としている文言には違和感を覚えますが、他の点には概ね、頷けるところが多いように思います。

社会民主党の議事録でもみられたように額賀衆院議長は「有 識 者 会 議 の 報 告 の 中 に も 、 悠 仁 様 ま で の 皇 位 継 承 に つ い て は ゆ る が せ に し て は い け な い と い う よ う な 趣 旨」に言質を取ろうとして「悠 仁 様 ま で は ゆ る が せ に し て は い け な い よ ね と い う 原 則 に つ い て も 、 そ れ は 男 系 男 子 だ か ら ノ ー な ん で す か」と本音を話してしまっています。

悠仁さままでは揺るがせにしないは原則

この趣旨で進められようとする議論に際しての共産党の小池晃議員の以下の文言は、なかなか見事なのではないでしょうか。

男 系 男 子 と い う こ と を 不 動 の 原 則 に す る よ う な や り 方 に は く み し な い

また「法 制 局 が ま と め た 各 党 各 会 派 の 意 見 の 要 点」と議事録にありますが、これは1月31日に再開された与野党協議の配布資料「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基 づく政府における検討結果」に対する各党・各会派の意見の要点と考えられ、「悠仁親王殿下までの皇位継承の流れをゆるがせにしてはならないこと」などの意見が記載されています。

令和三年の有識者会議は、各界から多彩な意見が出ていたにも関わらず、報告のまとめ方は、結論ありきだったと感じました。安定的皇位継承に関しての各党・会派の多彩な意見は、議論の結論を左右するはずなので、法制局のまとめ方にも注視する必要があると思います。

「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議

安定的皇位継承に寄与しない有識者会議の結論に従うのではなく、

附 帯 決 議 に 基 づ い て 主 体 的 に 議 論 を 行 う べ き

この非常に意義ある共産党の小池晃議員の言葉に対して、自民党の尾辻参議院議長(当時)は、この意見聴取でも注目すべき発言をしています。

自 由 に 議 論 を し て 、 そ の 中 か ら い い 答 え が 出 れ ば い い

付帯決議に基づいて自由に議論する」水と油のような共産党と自民党の議員から、琴瑟相和すような建設的な意見が出されたこと。再開された与野党協議でも、活かしていただきたいと思います。

「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ

2 件のコメント

    宜しければご教示下さい

    2025年2月17日

    主権在民を旨とする共産党ならではの
    「憲 法 の 諸 条 項 は 、 天 皇 の 制 度 を 主 権 者 国 民 の 全 面 的 な コ ン ト ロ ー ル の 下 に 置 く こ と を 求 め て お り ま す 。 」
    はうーんですが、その他の意見や党としての纏まりは頷けますね。
    唯、生前退位の時に裏切った記憶もあるので手放しで応援出来ないですね。
    額賀はクソですが、共産党も要警戒って感じです。

    ダダ

    2025年2月17日

    政党名をマスキングして各党の見解を並べたら、これが共産党だとは思わないですよね。

    それにしても額賀議員の発言はヒドイですね。
    クレーム出しておいて良かった。

    便所の落書き消しも大事でしょうけど、落書きしていいんだよと唆す国会議員こそが巨悪だと思います。

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