昨年10月17日、林官房長官は国連女性差別撤廃委員会の皇室典範改正勧告について、「皇位につく資格は基本的人権に含まれておらず、皇室典範で皇位継承資格が男系男子に限定されていることは同条約第1条の『女子に対する差別』には該当しない」と主張されました。ですが現実には、女性皇族は皇位継承権が無い為に、その尊厳を踏み躙られてきました。
皇位継承順位の高い男性皇族と結婚された妃殿下は、個人の努力ではどうしようもできない「必ず男子を産む」ことを求められてきました。
妊娠してもお腹の子が女だと分かった瞬間、「皇位継承権の無い女子で残念」と失望され、「次は絶対男子を産んでね」と責められてきました。
皇室に産まれてきてくださった内親王・女王は成長する中で、「男子だったらよかったのに」と陰口を叩かれ続けてきました。
成人して公務に熱心に取り組んでも現在の制度のままでは国民男性と婚姻すれば国民になって、皇族時代と同様に公務に取り組めなくなってしまいます。
男性皇族と結婚して皇族の身分に留まれても、今度はご自身が後継の男子を産むことを強制され続けることになります。
さらに今、旧宮家系国民男性の皇族入りを正当化するために、旧宮家系国民男性との結婚を暗に強制されようとしています。
皇族として産まれた内親王・女王に皇位継承権が無い為に、女性皇族は男性皇族よりも下に見られ、その尊厳を踏み躙られてきました。
内親王・女王への皇位継承が可能となることで、女性皇族の人としての尊厳はやっと男性皇族と同じように守られるのではないでしょうか。
文責 滋賀県 じぇいろん