〈記事紹介・感想〉第44弾 森暢平成城大教授の警鐘(これでいいのか「旧宮家養子案」)

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森暢平先生のこれでいいのか「旧宮家養子案」第44弾です

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サンデー毎日:夫が横領・詐欺で収監されたスペイン王女の実例 成城大教授・森暢平

 安定的な皇位継承などについて議論する衆参両院の全体会議では、女性皇族の夫と子供を皇族としない案に対し憲法上の問題はないとの内閣法制局の見解が示された。しかし、運用・実務上の大きな支障があるのは間違いない。この点、スペイン王室でのスキャンダルが参考になる。

と始まる今回。
同一世帯に皇族と国民という、通常あり得ない事例について森先生が書かれています。

内閣法制局の答弁は、憲法14条(法の下の平等)憲法24条(両性の本質的平等)について「問題なし」を繰り返しています。

森先生は内閣法制局佐藤則夫第一部長の答弁を

 いかにも官僚的、つまりは現場を知らない者の答弁である。

と切り捨てます。

女性皇族と恋に落ちた一般男性はプライバシーを暴露されるなど人権上の制約を受ける。女性皇族が婚姻時の皇籍離脱の自由を持たないなら、相手男性にとっては皇室成員との結婚が必然となり、住居選択の自由もなくなる。これは一般男性の婚姻の自由を制約するものだ。また、男性皇族と結婚する一般女性は皇族となる制度との整合性も問題となる。それこそ両性の本質的平等に反しないだろうか。

と、名前は出しませんが、小室親子に起きた苛烈なバッシングがまだ記憶に新しい中「現場を知らない者」が何言っても説得力がないことを書かれています。

そして、 全体会議で内閣官房参与の山崎重孝皇室制度連絡調整総括官が、女性皇族の夫である一般男性が、妻と一緒に公務をした場合、旅費・費用弁済あり、御用地に住み皇宮警察が護衛する見解を述べ、女性皇族に対する費用が夫と子に使われる可能性まで示唆した件に対し、

皇族費は一人ひとりの「単価」を基に支払われる。女性皇族のための国費が、子に使われても本当に問題ないのか。

と疑問を呈されています。
何かにつけて「税金ガー」という人は一定数います。皇室をやっていただいている皆さまに向けても言ってる変な人がいるので、その相手が国民となったら…どうなってしまうのでしょうか。
森先生も

例えば、王侯貴族が集まるスイスの高級寄宿学校に皇族でない子を通わせる高額な費用が、皇族費から支弁されても「問題なし」となってしまう。それを国民は納得するかどうか。

皇室と国民の総思想史を壊そうとする変な制度を話し合うのはやめにして、
「女性皇族の夫と子供が婚姻を通して皇族になる」という
いたってシンプルな制度にするのがなぜいけないのでしょうか。
そして森先生が一番気にされている所ですが

 最も問題なのが、経済活動の自由を享受する配偶者の行動が、危ういものにならないかである。

すでに「宮さま詐欺師」は現在にも存在します。
スペイン王家クリスティーナ王女の夫であるウルダンガリンの実話を載せる森先生。
実際の文面を見ていただければわかりますが、権威の周りに私腹を肥やそうと自分のことしか考えていない者が群がるのは、洋の東西を問わないのだなと痛感します。

森先生は結びに

 公平であるべき皇室の極めて近いところに、民間企業とつながる人物がいれば、それを利用する者の餌食となりえる。「皇室」を利用する輩(やから)が多いことは、本連載で過去に取り上げた旧宮家の戦後の実態からも明らかであろう。女性皇族の夫と子を皇族としない案に多くの問題があるのは明白だ。

今一度、森先生の書かれた初回のこれでいいのか「旧宮家養子案」を読んでみます。

旧宮家の子孫には派手な女性関係で世間を賑(にぎ)わせる者、参院選に立候補して惨敗した者、詐欺事件に絡み警察から事情を聴かれる者さえいた。

いわば「皇族ビジネス」が起こりそうないい加減な「皇族の夫と子供が国民」という制度。
これの下地となる男系固執を今すぐやめ、繰り返しになりますが
「女性皇族の夫と子供が婚姻を通して皇族になる」という
いたってシンプルな制度にするのがなぜいけないのでしょうか。

森先生の次回作も楽しみにしています。

文責 愛子天皇への道サイト運営メンバー ふぇい

4 件のコメント

    くりんぐ

    2025年3月28日

    国民が皇族との婚姻で皇族の身分を取得するのは、皇室の品格を守る為。
    森暢平先生が今回取り上げていたクリスティーナ王女の夫だったウルダンガリン氏のスキャンダルのようなことが皇室で起きれば、皇室の品格は傷つけられてしまいます。
    そのとき「国民女性が男性皇族と婚姻する時と同じように、皇族の身分を取得させるべきだった」と後悔しても手遅れです。

    婚姻で皇族になられた方は、皇室という聖域で皇族として生活されていく中で、生まれてからずっと皇族である配偶者をお手本に、皇族としてふさわしい品格を身につけられていくのでしょう。
    女性皇族の配偶者とお子さまに「皇族の身内としてふさわしい振る舞い」を求めるなら、婚姻による皇族の身分取得は必須です。

    女性皇族の配偶者とお子さまを皇族にしないのは、女系天皇の即位を拒む男系派の意向を反映しているのでしょう。
    男系か女系かは、「両親のどちらかから皇位を継いだか」の区別に過ぎません。
    女系天皇が誕生しても何も問題ありません。
    親から子への直系継承なら、王朝も皇統も交代することはありません。
     
    今後女性・女系皇族への皇位継承が可能になっても、婚姻で皇族になられた女性皇族が皇位継承されることはありません。
    同様に婚姻で皇族になられた男性皇族も皇位継承権はありません。

    パワーホール

    2025年3月27日

    森先生の意見は正論です。夫と子供が一般国民では皇族数確保にすらなりません。

    突撃一番

    2025年3月27日

    ・旧皇族ラーメン喰わんかね・・?
    ・三種の神器Tシャツ買わんかえ・・・?
    ・前方後円墳は要りませんかえ・・・・・?

    こんな醜態を晒す「旧皇族国民」がいる時点で、お察しなんだけどね。
    将来、愛子様に “嫁ぐ” 覚悟を決める男性には誠に申し訳ないけど、法に基づく人権制限もナシで、「本人の自制心」だけに全てを依存して皇室の品位を保とうとするのは、どうしても限界があると思う。

    名実ともに皇族という身分を得るという「制度上の縛り」が、本人の自制心とか、節度ある行動を養うんじゃないかな?
    愛子様が心から信頼して選んだ男性なら、尚更だ。

    SSKA

    2025年3月27日

    憲法は皇族を守り、国民も守る制度である事で社会に不要な混乱を招かず安定し続ける様に出来ているのを理解しない人間が、特に政治家、知識人周りにあまりにも多すぎます。

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