敵の中に味方をつくる、全てはこの一戦に国を懸けての想い(知略)をご紹介します。 (三国志編その10、赤壁編その6)

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(前回のあらすじ含みます)小舟10艘で濃霧に紛れて孔明と魯粛が、命懸けで曹操がいる大要塞に近づき、銅鑼を叩き、声をあげます。孔明には自分の命と劉備達の命運を背負い、魯粛は呉の孫権と国を背負っています。

曹操は突然のことに、敵襲か!?と声の方を観ると、姿が濃霧ではっきり分からず、兵士達に弓矢を放って応戦の指示を出します。暫くして、曹操は”ん?”と疑問がわきます。あれ、もしかしてこれは何かの策?と一旦攻撃を中止しようとします。 曹操は孫子の兵法を研究して執筆し(孟徳新書』のことですねby基礎医)、実戦にて成果を出している英雄で才知に長けてます。 敵の拍子にはまったのなら、ここで自分の拍子に巻き戻ししなければと動こうとしました。

しかし、曹操の後ろに控えていた男が”待って下さい!”と曹操を止めました。 男は曹操に”敵の数が分からない今、このまま弓矢で追い払うのが上策です!ここにある”矢”だけでは足りません!もっともっと、矢を敵に注がないと!と進言しました。曹操はそれもそうだとありったけの弓矢を放っていきます。 男は曹操を手伝うフリしつつ、遠方の小舟にいる友・孔明を援護します。 男の名は徐庶(じょしょ)・字を元直(げんちょく)と言い、孔明が劉備のところに来る前の劉備軍の軍師になっていましたが、曹操がその才知を劉備から引き剥がす為に、徐庶の母を人質にとり、自分の配下にしました。 徐庶は劉備に”決して曹操の為に才をふるわず、策を献じない。”と誓っており、劉備の危機に手助けするよう動きます。曹操は火矢を用意しようとしますが、天気にて湿気が強く火がつきませんでした。

一方、孔明側では上空から矢が雨あられと、とめどなく降り注いで来ます。 (以前、三国志展が上野美術館でありましたが、そのさい、10万本の矢をが集める場面を再現したところがありました。文字通り、たくさんの矢が孔明の船に飛来していて圧巻な光景でした。) 魯粛と孔明は藁人形に矢が満遍なく刺さるよう、船頭や兵士達に指揮をし、霧が晴れる頃合いを見計らって曹操に向けて、「たくさんの矢をありがとうございまーす!」とお礼を言い、退散しました。曹操が”ええい、矢をタダでやってしまったわ!!おのれー!!”と臍を噛む様子に、徐庶は “あい、すみません。孔明の策略に気づけませんでした。”と曹操にしれっとします。

孔明と魯粛は早朝に孔明の首をはねようと準備していた周瑜に、悠々と10万本の矢をお土産に見せると、周瑜は孔明に「もう、お命狙いません。(今暫くは。)今後も力を貸して欲しい。」と頭を下げます。孔明と魯粛はひとまず安堵して周瑜と次の策を練ります。周瑜は先にベテラン武将の黄蓋と敵のスパイである蔡中を使って 曹操の懐に黄蓋を突っ込ませる算段をたてました。しかし、まだ火攻めにして壊滅させるにはまだ決め手が足りない、何かないかと悩んださい、

孔明が「そう言えば、あいつがどっか近くにいると漏れ聞いたような・・・」とある男を魯粛と周瑜に話します。 周瑜が「あいつとはどなたです?」と孔明に尋ねると、孔明は「私が伏龍と呼ばれ、あいつとは鳳雛と呼ばれた人です。」とちょっともったいつけて周瑜を焦らします。(昨今の外交が下手くそで、皇室に対しての国連からの指摘に逆上する日本政府に少しは彼らの爪の垢を煎じて飲ませてやりたいところです。外交は国の命綱です。

周瑜はちょっとイラッとしつつも、孔明を促します。 「名は龐統(ほうとう)、字は士元(しげん)と言います。」 孔明の言葉に、”あっ!”と周瑜は驚き、さっそく居場所を探します。

今回はここまで。 次回は鳳雛の連環の計、曹操の開戦前夜になります (三国志編その11、赤壁編その7)に続きます。

文責 神奈川県 神奈川のY

4 件のコメント

    あしたのジョージ

    2025年4月1日

    神奈川のYさん、教えて頂いてありがとうございます。🙇
    国連に対しての物言いは、確かに世界中に恥を晒したと思いました。
    男尊女卑の皇室典範を改正する気がないのは、世界的に信用をなくすと思います。
    今の政府はどうかしています。😮‍💨

    神奈川のY

    2025年3月31日

    基礎医さま、あしたのジョージさま、コメントありがとうございます。
    基礎医さま、この10万本のエピソードですが、1997年頃の中華版の三国志演義と横山光輝氏のエピソードをお借りしました。徐庶は赤壁の戦いのさい、曹操と南下していて、龐統の計略見抜きからかったエピソードにて、徐庶は何か劉備の為に動いてたのでは?という感じで昔の三国志演義のドラマでは脚本されていたのかなと思いました。
    あしたのジョージさま、どちらかと言うと
    もっと交渉上手になれという意味合いですね。逆ギレで声明を軽々しく発進し、その後の見通しが甘いとか、外交が下手くそと思いましたので、軍師達の爪の垢を煎じて飲めと書きました。

    あしたのジョージ

    2025年3月31日

    沢山の矢を集める話は、レッドクリフで見たような気がしましたが、もしかしたら全く別の物語だったかもしれません。
    とにかく矢を沢山集める話は いいですね~

    孔明の焦らしプレイにイラッとさせられる 周瑜と国連から男尊女卑の皇室典範改正を迫られる日本政府の外交下手とを比べるのは、もうひとつ意味がわかりませんでしたが、相手に簡単に手の内を見せるのは、良くないという意味でしょうか。
    もっと交渉上手になれという意味でしょうか。
    教えて頂けると有り難いです。🥹

    基礎医学研究者

    2025年3月31日

    (編集者からの割り込みコメント)ほーこの10万本の矢を作る話、自分が知っていた「三国志の話と少し異なりますが、横山光輝のエピソードをみていると、あっさり曹操軍が騙され過ぎていたので、この計への協力者がじつはいた!というのは興味ふかい。それから、編集していて強調しましたが、こういう言葉の駆け引きも、三国志から学べるところですね(そして、国防へのモチベーションが高い)。

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