TBS日曜劇場 『御上先生』
第7話は、生理の貧困,ヤングケアラー,格差社会(絶対的/相対的貧困)という社会問題を強く打ち出した回でした。
当事者である椎葉が、生理用品を盗んだ理由を級友の前で告白するシーンは、皇統問題に直面していたので紹介します。
椎葉
「おじいちゃんとおばあちゃんが何不自由なく育ててくれた。そのおじいちゃんが今年に入ってから認知症になりました。お店が続けられなくなって、毎日手一杯でした。
おじいちゃんは和菓子屋さんです。お赤飯も売ってます。うちの近所の人たちはみんなお赤飯で初潮を祝うんです。私はそのおかけで生理っていいもんなんだ。女の子にとって大切なものなんだって信じることが出来たんです。
大切だったものがただ辛いだけになってしまったのは家がこんなことになってからで。
全部・・・自分で考えないと何にも先に進まなくて・・・。
お金のことが一番怖い。お店を売らなきゃいけないことも、おじいちゃんやおばあちゃんを施設に入れなきゃいけないことも分かってる。でも考えようとすると頭がごちゃごちゃになってどんどん体もきつくなって・・・」
友人の千木良は泣きながら謝ります。
「ごめん椎葉・・・。 気付けなくてごめん。 ごめん ごめん ごめん・・・」
椎葉
「謝らないで千木良。いっぱい・・・心配してくれてたのも分かってた。
でもホントのホントに困ってると自分の中の何かを鈍らせないと、生きてるのが・・・無理になるんだよ。相談できる人がいるってことにも気付けなくなる。
なのに生理が来る。 私・・・生きてるんだなって思い知らされて。私はここで血を流しているのに誰も気付いてくれないって苦しくて・・・。
私は・・・私がここにいるってことを・・・見つけて欲しかったんだなって気付いたんです。
聞いてくれて・・・ありがとう」
主人公の御上は椎葉に「こちらこそ、大切な話をありがとう。」と返します。
また、こう述べます。
「パーソナル イズ ポリティカル。個人的なことは政治的なこと。椎葉さんが抱える生き辛さは社会と繋がっている、政治と繋がっている。僕たちの未来がいいものになるかどうかに繋がっている。決して椎葉さんだけの問題ではない。」
級友の富永も反応します。
「(格差社会・相対的貧困は)私たちの国の話でしょ?それを椎葉がさ、身を削って私たちに伝えようとしてくれてるんじゃん。迷惑とか言われたら本気で悲しくなるし、今、椎葉のその話を聞くより大切なことなんて、少なくとも私は無い。」
気付いた時にはもう遅かった。私、泣いていました。
愛子さまのことを思い出しながら。
愛子さま14~15歳。
上皇陛下の生前退位のお言葉から1~3ヶ月後、拒食症が疑われる程の激やせ。
女であることの生きにくさと、男でないことの葛藤、そして自己否定。
愛子さまはこう感じていたかも知れません。
・・・それなのに生理がくる。女だと思い知らされる。
愛子さまの懊悩がどれ程のものだったのか、男の私には計り知れません。
国民と笑顔で触れ合う愛子さまを拝見するとそれを忘れそうになりますが、愛子さまも生身の人間、そして天皇・皇族には弱者という一面があります。
皇室存続の土壇場で、いま、当事者の気持ちを聴くことより大切なことがあるでしょうか。
光の中の闇を見る。
殺された声を聴く。
私たちから寄り添うことを忘れてはいけないはずです。
文責 茨城県 ダダ
(40代男性、皇室からのSOSを「私たちへの発言と思っていない」と開き直った国会議員を許せない派)
6 件のコメント
ダダ
2025年4月2日
●feiさん、京都のSさん、初歩的な誤字、申し訳ありませんでした(>_<)
●feiさん、修正ありがとうございます!
●京都のSさん
当ブログは午前中の内にトップ画面外になったと思いますが、発見&コメントありがとうございます!
呪術ネタを振られれば『落花の情』を発動するしかありませんね\(^o^)/
赤飯と初潮の話が出てきたときは、私も釘崎野薔薇を思い出しましたよ(^^♪
呪術ではムラの因習に不気味さを感じましたが、椎葉の感性は、いわゆる血の穢れとは対極にあるものなので好感が持てますね。
●あしたのジョージさん
コメントありがとうございます!
男が産まれるだろうと楽観視して皇室典範の男系男子を約80年間放置してきた結果が、眼前にある皇統断絶です。
日和見や傍観がいかに悲劇をもたらすものなのか、教訓にすべきですよね。
(皇統クラブ活動、本当にありがとうございます!私も頑張ります!)
あしたのジョージ
2025年4月1日
御上先生のこの回は、胸が苦しくなるような感じで観ていました。
女性の生理の事とか貧困家庭の事を取り上げていましたが、実際に生理用品も買えないぐらい貧困な家庭がけっこうある事を聞いた事がありました。
それぞれの家庭事情があると思いますが、生理用品を万引きしなければいけないような状況は、あまりに気の毒過ぎます。
女性問題と言えば、女性だという理由だけで立太子出来ない愛子さまも気の毒過ぎます。
今上陛下の生き方を間近で、ずっと見てこられた愛子さまこそが、次の皇太子に一番ふさわしいお方で、皇室典範などさっさと改正してしまえばいいのに、男系派にそれを阻まれている現状です。
私達国民が政治家などに声を上げて、この閉塞的な状況を変えて行こうと思わなければ、いつまで経っても変わらないと思います。
京都のS
2025年4月1日
ありがとうございます。大好きな「御上先生」のことだったので差し出がましく書いてしまいました。
fei
2025年4月1日
京都のSさま
御上先生に打ち直しました。
大変失礼いたしました。
京都のS
2025年4月1日
「御札先生」じゃなくて「御上先生」です。検索ワードに「御上先生」と入れても当ページが出ませんでした(汗)。
呪術高専京都校のS
2025年4月1日
ダダ様、貴方の「御上先生」(TBS)評は、告知が有ってから待っていました。椎葉春乃(吉柳咲良)のセリフを、愛子様の思いを仮想的に代弁するセリフに変換した部分が特に圧巻でした。素晴らしいです。
さて、椎葉のセリフ「(和菓子屋・椎の葉は)お赤飯も売ってます…うちの近所の人たちはみんなお赤飯で初潮を祝うんです」の件は、「呪術廻戦」(TBSアニメ)の釘崎野薔薇なら、ムラの気持ち悪い因習として語る内容ですよね(と「呪術廻戦」好きのダダ様に水を向けるw)。釘崎は隣近所の人が初潮を祝ってくる「村の因習」や「筒抜け世間」を気持ち悪く思いつつも、呪霊・真人との呪術戦中の独白で「私は可愛くあろうとする自分が大好きだ」と言い、女性性全否定のヒステリックフェミには堕ちないという彼女の強さが清々しいです。あ、話がズレましたね。男尊女卑もヒスフェミも時処位で批判すべきだと思っているのでブッ込んでみました。