野田元代表が、中道の意見集約についてHPで見解を述べました。(たこちゃんさん、情報ありがとうございます)
かわら版 No.1501 『皇室典範改正にむけて』【野田佳彦元代表 HP】
政府の有識者会議が皇族数を確保するため、①女性皇族が結婚後も皇族に残れるようにする案と、②旧11宮家の男系男子を養子として皇族に復帰させる案を示していました。中道改革連合は12日の党会合で、これら2案について党の見解をとりまとめました。そして、衆参正副議長の下で15日に開かれた与野党実務者による全体会議で、党検討本部の笠浩史本部長が意見表明しました。
自民党は②の養子縁組案を「第一優先」としていますが、中道は①の婚姻後の皇族身分保持案を「優先的な方策」として位置づけています。現在の皇室は天皇陛下、上皇陛下及び14方の皇族方で構成されていますが、悠仁親王殿下以外の未婚の皇族5方は全員女性です。現行制度のままでは愛子様も佳子様も婚姻後には皇籍を離脱しなければなりません。ですから①案の実現は急務です。
ただし、未婚の女性皇族の方々は現行制度の下で人生を歩んでこられたことに鑑み、皇族の身分を保持するか否かについては、当事者である「皇族の方々の思い」を踏まえるべきでしょう。
女性皇族の身分保持については党内の全員が一致していましたが、配偶者・子の身分については党内の意見が分かれていました。そこで熟議を重ねた結果、「配偶者及び子の皇族の身分については、当事者の御意向など個別の事情等を勘案しながら、適時適切に対応するものとする」としました。その実現を担保するため、皇室典範の付則の検討条項として定めることを求めていきます。
現行法の下で皇族には認められていない養子縁組については、1947年10月に皇籍を離脱した旧11宮家の子孫である男系男子を対象に、「制度化することも考えられる」としました。
約80年前に皇籍を離れた方々の子孫は、一般国民として育ってきました。皇族でない男子が皇族になるのは極めて異例です。男系男子といっても男系を遡って670年以上前、室町時代までさかのぼらなければなりません。今上陛下から20代前の崇光天皇まで遡ります。計算上、20代前の祖先は百万人にのぼります。「百万分の一」の血縁をもって男系男子を引き継ぐという案が、国民の理解を得られるでしょうか。
憲法第1条で、天皇の地位は「主権の存する日本国民の総意に基く」とされています。前例のない遠縁一般人の養子を国民が理解するかどうか、世論の動向を注視したいと思います。
そもそも養子入りの意思を有する男子がいるのでしょうか。養子を受け入れようとする皇族方はいらっしゃるのでしょうか。養親・養子双方の自由意思に基づくものでなければなりません。いずれにしても慎重な制度設計が求められます。
以上のような見解に立脚し、「立法府の総意」づくりに参画していきたいと思います。
中道の意見集約の詳細については、毎日新聞が5月13日に詳報を出していました。
検討本部の会合自体は毎回、出席者が所属議員の半数にも満たない状況だったが、立憲民主党前代表で、夫と子への身分付与を求め、養子縁組には慎重姿勢を示すなど野党側の議論をリードしてきた野田佳彦氏らは欠かさず参加した。執行部側は、身分付与について必要性を訴える声が根強くあるとして、最終段階で付則に盛り込む案を持ち出し、了承をとりつけた。養子縁組を巡っては制度化を考慮するとした上で、慎重な制度設計を求めた。党幹部は「やってみればいい。養子になることを希望する人がいるのか、養子を受け入れる皇族がいるのか」と実現可能性を疑問視し、養子縁組を支持する保守派への配慮であることを示唆した。
「やってみればいい。養子になることを希望する人がいるのか、養子を受け入れる皇族がいるのか」
養子縁組を支持する保守派=公明出身議員への配慮によって
「夫と子も皇族にしない」「養子案容認」に傾いていた中道は
愛子天皇を求める夥しい有権者の声を背景に意を強くした
立憲出身の議員、元議員によって、
なんとか政党としての体をなすことができるのか…と
5月15日開催全体会議で提出された「本部長のとりまとめ」をみると
目を覆いたくなるような文言が付されていました。
本部長とりまとめ
2026(令和8)年5月12 日
中道改革連合
安定的な皇位継承に関する検討本部
安定的な皇位継承は、国家百年の計どころか国家千年の計である。その方策
を講ずるに当たっては、第一に、主権者である国民の理解が得られるものでな
ければならないこと、第二に、長い皇位継承の歴史と伝統を尊重するものであ
ること、そして、第三に、当事者である「皇族の方々の思い」を踏まえるもので
あること、この三点が重要である。
憲法第1条で、天皇の地位は「主権の存する日本国民の総意に基く」ものと
されていることに鑑み、中道改革連合は、全国民を代表する国会において熟議
を尽くしながら立法府の総意をとりまとめ、国民の総意を見いだしていくとい
う基本姿勢の下で、政党間の幅広い合意のとりまとめに最大限の努力を重ねて
いく決意である。
去る4月15日の衆参正副議長主催の全体会議において、次回の全体会議に
向けて中道改革連合としての意見集約を進めるよう要請があったことを受けて、
党内で真摯に議論を重ねた結果、以下のとおり意見をとりまとめた。
1 皇位継承の基本前提
まず、今上陛下から秋篠宮皇嗣殿下、次世代の悠仁親王殿下という皇位継
承の流れをゆるがせにしてはならないことを確認する。
2 皇族数確保の具体的方策について
その上で、現時点において講ずべき皇族数確保の具体的方策については、以
下のように考える。
① 内親王・女王殿下の身分保持(優先的な方策)
優先的な方策として、内親王・女王殿下が婚姻後も皇族の身分を保持する
ことを認めるべきである。
なお、現在の内親王殿下・女王殿下におかれては、婚姻後に皇籍を離脱す
るとの現行制度の下で人生を歩んでこられたことに鑑み、経過措置として、
皇族の身分を保持するか否かについて、一定の配慮をすべきである。
以上の新しい制度の下、内親王・女王殿下が婚姻後も皇族の身分を保持す
ることとなった場合において、その配偶者及び子の皇族の身分については、
当事者の御意向など個別の事情等を勘案しながら、適時適切に対応するもの
とする。この点については、より法規範性の強い附則の検討条項として定め
ることを求めたい。
② 旧宮家の男系男子の養子縁組について
現行法の下で皇族には認められていない養子縁組について、1947(昭
和22)年10月に皇籍を離脱した、いわゆる旧11宮家の皇族男子の子孫
である男系の男子の方々を対象に、これを制度化することも考えられる。
なお、象徴天皇制が国民の総意に基づくものであることに鑑み、国民の理
解を得るべく、養親・養子双方の自由意思に基づくものであることを確認し
た上で、法的な整理を含めてその要件・手続等について慎重な制度設計を行
わなければならない。
3 立法府の関与と政府への要請
衆参正副議長におかれては、政府が「立法府の総意」を踏まえて皇室典範改
正案を立案するに当たっては、これを厳粛に受け止めて誠実に立案作業を行
うものとし、その要綱案が出来上がった段階で衆参正副議長に報告するとと
もに、各党・各会派に対して説明するよう、政府に対して要請をしていただき
たい。
その上で、立法府の確認を得た上で、政府は、閣法として皇室典範改正案を
国会に提出するようにしていただきたい。
なお、現在の皇室が、天皇陛下、上皇陛下及び14方の皇族方で構成されて
いる中で、悠仁親王殿下以外の未婚の皇族5方は全員が女性であり、現行制度
のままでは、悠仁親王殿下が即位されたときに同世代以下の皇族がいなくなる
ことも想定される。
このため、これまで、皇位継承の問題とは切り離して、皇族数の確保を喫緊
の課題として、衆参正副議長の下、立法府の全体会議における議論が進められ
てきたと考えている。
しかしながら、今回の措置はあくまでも緊急の措置であって、安定的な皇位
継承を確保するための方策を引き続き議論していくことは、退位特例法の附帯
決議で要請されているように、必須の事柄である。悠仁親王殿下の次代以降の
皇位継承については、悠仁親王殿下の御年齢や御結婚を巡る状況も踏まえて、
女性天皇の是非なども含めて、静かな環境の下で議論を深めていかなければな
らない。
1 皇位継承の基本前提
まず、今上陛下から秋篠宮皇嗣殿下、次世代の悠仁親王殿下という皇位継
承の流れをゆるがせにしてはならないことを確認する。
令和の有識者会議の提言を、第一に掲げて確認してしまうか否かで、
養子案の見解への意味合いが、全く違ってしまいます。
「ゆるがせにしてはならない」を認めるかどうかについて額賀前衆議院議長に問われた
野田元代表、馬淵前議員は、非常に慎重な回答をしていました。
○ 額 賀 衆 議 院 議 長 そ う す る と 、 だ か ら 、 悠 仁 様 ま で の こ と に つ い て は 、 附 帯 決 議 に あ り ま す よ う に 、 そ の 上 で 、 皇 族 数 の 問 題……
○ 馬 淵 澄 夫 君 附 帯 決 議 で は な い で す 、 有 識 者 会 議 報 告 書 で す 。 附 帯 決 議 に は 一 切 触 れ て い ま せ ん 。
○ 額 賀 衆 議 院 議 長 そ う で す ね 。 有 識 者 会 議 の 報 告 、 そ し て 政 府 の 我 々 に 対 す る 報 告 で す ね 。 ○ 馬 淵 澄 夫 君 有 識 者 会 議 報 告 書 で す 。
○ 額 賀 衆 議 院 議 長 そ れ を 踏 ま え て 、 じ ゃ 、 議 論 を さ せ て い た だ く と い う こ と で 。
○ 野 田 佳 彦 君 今 更 、 有 識 者 報 告 書 を 差 し 戻 す こ と は で き ま せ ん か ら 、 そ れ を 前 提 で や る し か な い と 。 万 や む を 得 な い と い う 立 場 で 論 点 整 理 を し た と い う こ と で す 。
令和6年6月14日 天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果の報告を受けた立法府の対応に関する各政党・各会派からの意見聴取(立憲民主党)3頁中段
この慎重なやり取りを踏まえた上で、今年4月15日に
立憲民主党が全体会議で行った発言概要をご覧ください。
天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく
政府における検討結果の報告を受けた立法府の対応に関する全体会議
(令和8年4月15日)発言概要
○立憲民主党
1.女性皇族の婚姻後の身分保持及び配偶者・子の身分
・御家族一体として皇室の一員となられることを望む。
2.皇統に属する男系男子の養子縁組
・「皇統に属する」の定義が不明である。養子制度創設は極めて慎重な
検討が必要。
3.その他
・皇位継承の問題と切り離し、皇族数確保の方策を示すのみで、本質
的な議論を避けて更に先延ばしすることになったことは遺憾。
・高市総理が皇室典範改正を選挙公約に掲げ、この課題と対峙するな
ら、静ひつな環境とは言えず、立法府としても全体会議の運びを再
検討すべき。
・安定的な皇位継承に関する政府の有識者会議報告書は、平成17年の
小泉政権時にもあり、この課題を真正面から捉えた内容であった。
小泉総理は、その翌年の施政方針演説において、有識者会議の報告
に沿って皇室典範の改正案を提出すると発言した。
・党派を超えて国民の総意に基づく課題に関しては、過去の有識者会
議報告書の再確認や、衆参正副議長の下で有識者会議の立ち上げ等
を検討いただきたい。
「ゆるがせにしてはならない」については、一切、言及していません。
その上で、「夫と子も皇族に」と共に、
「養子制度創設は極めて慎重な検討が必要」とあれば、
立憲民主党の見解は、事実上の「養子案否定」と受け取れます。
男系血統の接続を目的とする「ゆるがせにしてはならない」を
既定路線として確認してしまった上での
養子案を「制度化することも考えられる」とすれば
中道の見解は、事実上の「養子案容認」と受け取られるでしょう。
それでも、辛うじて入れ込まれた「夫も子も皇族に」を目指す
より法規範性の強い附則の検討条項は、与党に一撃を与えた模様。
安定した皇位継承に関する全体会議の後
小林孝之政策調査会会長 非公式記者会見(2026年5月15日)
令和8年5月15日(金)、皇位継承の安定に関する本会議の閉幕後、政策調査会会長の小林孝之氏が自民党本部で非公式記者会見を開いた。
【Q&A】
Q. フジテレビです。本日の宮内会では、中道改革連合の見解が示され、各党の立場が十分に示されたと思います。本日の会合の内容と、自民党としてどのような希望を表明されたかをお聞かせいただけますか。
A. 本日は、冒頭で前回の会合から1ヶ月の期間が設けられ、中道改革連合が正式に立場を表明した後、各党がそれに対する意見などを表明しました。最終的に、衆議院議長の森英介氏は、来週以降できるだけ早く立法府の合意を反映した要約を提出したいと述べ、また今国会中に皇室法の改正を実現したいとも述べて締めくくった。これは一歩前進だと私は考えている。
自民党の発言については、まず中道改革連合の笠原博文代表が正式に意見を表明したので、中道改革連合が意見をまとめたことを心から尊重し、その上で自民党の長年の立場を説明した。言い換えれば、これまでの党の確固たる見解、すなわち、皇族に属する旧11皇室の男子を養子として受け入れること、内皇女や皇后は結婚後も皇族の身分を保持するが、その配偶者や子供には皇族の身分を与えないことを述べた上で、この方向性を要約の基礎としてほしいと付け加えた。
私が強調したのは、今回中道改革連合が提案している、皇族以外の者、具体的には配偶者や子女に地位を与えるという案は、歴史的前例がなく、男系継承という皇室制度の根本的な本質に踏み込むものであるため、自由民主党としては受け入れられない、ということです。その上で、両院の議長と副議長に要約をまとめてほしい、時期については、要約を完成させるために早ければ来週にも本会議を開催してほしい、と述べました。以上です。
Q. 共同通信です。先ほどおっしゃった中道改革連合の見解について、政策調査会会長の第一印象をお聞かせください。中道改革連合は、皇族の配偶者や子女の地位について、今後の検討事項として補足規定に明記するよう求めています。しかし、先ほどおっしゃったように、それは受け入れられないことなのでしょうか?
A. 本日は、議論すべき点はすべて提起され、議論も尽きましたので、一つ一つ反論したり、相違点を強調したりする場とは考えていません。むしろ、編纂に向けた最終的な立場を表明する場であったため、逐条反論は行いませんでしたが、中道改革連合がそれを付則に盛り込むとおっしゃっていることについては、自民党として全く受け入れられないと考えています。
Q. 朝日新聞です。先ほど、女性皇族の配偶者や子女に地位を与えることは母系継承につながるため認められないとおっしゃいました。しかし、様々なメディアの世論調査では、大多数が女性天皇や母系天皇の受け入れを支持していると思います。世論とのギャップについてどうお考えですか?
A. 私は個々の世論調査を認識し、留意していますが、先に述べたように、これは帝国制度の根本的な本質に関わる問題であるため、自由民主党としては受け入れることができません。
帝国制度の根本的な本質に関わる問題 自民党は、
安定的皇位継承を阻む男系男子限定継承を変える気は一切なく、
いまだに明治の夢のなかにいるとよく分かる文言。
今週にも開催されるという今年第三回目の全体会議に提示される
両院正副議長四者の取りまとめ案に対する各党会派の対応に、
引き続き注目してゆきます。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ
4 件のコメント
ダダ
2026年5月18日
中道の問合せフォームから、野田議員に意見投稿しました。
***
野田佳彦様
お世話になります。
かわら版No.1501を読みました。
中道の党見解に「今上陛下から秋篠宮皇嗣殿下、次世代の悠仁親王殿下という皇位継承の流れをゆるがせにしてはならない」が入っていることに失望しました。
これは皇嗣と皇太子の違いも分からない不勉強な議員が使う常套句で、今上陛下の長子・愛子さまを無視して、男系男子継承および旧宮家養子案を絶対視する高市自民党に代表される議員らは、皇族を生身の人間として見ない不届き者です。
上皇陛下が産まれた時に、それまで皇嗣だった秩父宮が皇位継承順位第2位になった先例があり、憲法要請の世襲に男女の区別が無いことから、愛子さまを皇太子として認めることが、安定的な皇位継承に繋がります。
先月23日の宮内庁定例会見において、黒田長官は以下のお言葉を述べました。
・私たちは現行法を適切に運用する立場です。現行法では禁止されていることにつきまして、私たちが具体的に考えたり対応するということは、あり得ない話になります。
・皇室をお支えするために何かの現行制度が改正されるということになった場合ならば、それは当然、その内容に則して、皇室の方々のお気持ちを十分に踏まえながら、できる限りで対応していく。
現行法で禁止されている養子は当然否定されていますが、法を毀損しない女性・女系天皇、女性宮家創設は対処可能ということであり、皇族だけでなく天皇を含めて『皇室の方々のお気持ち』としたことに大きな意味があると思います。
宮内庁との連携を強め、安定的な皇位継承に繋がる制度改正(愛子天皇、女性宮創設)を実現してくださる様お願いします。
SSKA
2026年5月18日
朝日新聞、書く人の熱量や入れ込みの違いのせいか記事によって大分開きがある印象ですが、最後の質問部分は制度の核心を突いているのと「帝国制度」と言う物騒な文言を、恐らく動揺と意気込みが空回って回答者がうっかり口を滑らせたのが大きいと思います。
やはり過去の栄光とそれが散った後の亡霊にすがって生き伸びているのが男系主義の実体です。
mantokun
2026年5月18日
たこちゃんさん、早速のお知らせありがとうございます!首相経験者である重鎮の野田氏が真っ当な意見を述べてくれることが本当にありがたいです。(先日のオドレら生放送途中から、異様に野田氏へのアンチコメントを投稿する輩が湧き始めたのは、それくらい野田氏の発言ら都合が悪いということなんでしょうね)
それにしても、
> 男系継承という皇室制度の根本的な本質に踏み込むものであるため、自由民主党としては受け入れられない
> これは帝国制度の根本的な本質に関わる問題であるため、自由民主党としては受け入れることができません
が心底気持ち悪いです。有本香も「打ちのめされています」とか書いてましたが、何を甘ったれてるんですかね。皇位継承問題は男系固執派が自尊心を満たして気持ちよくなるために存在するわけじゃないのに、勘違いも甚だしい。
「天皇陛下よりもオレ様、アタクシ様を満足させなさいよ!」という幼児性の発露にしか見えません。
サトル
2026年5月18日
たこちゃんさん
ありがとうございます!