古代史を研究する関東学院大教授の河内春人(こうち・はるひと)氏の新書「継体天皇」を、読売新聞も取り上げました。
「古代史の面白さは始まりを考えること」……「継体天皇」が話題の著者は語る【読売新聞】
・古代の大王(おおきみ)は複数の王族集団から適任者が即位
継体天皇が即位した6世紀前半から一つの血統を重視した「世襲王権」が始まる
・刊行は皇室典範の改正議論が盛んな時期に重なり、6刷、6万部を突破
・『日本書紀』は編さんによる「作為」が多分にあり、継体天皇の人柄や即位などの記述が中国史料と類似しているのは中国の名君の記述をもとに、継体天皇を名君になぞらえようとした思惑
「編さん者も世襲王権の始祖を歴史の節目として注目していた」
・日本古代史は「飛鳥・藤原の宮都」の世界遺産登録決定でも話題
「古代史の面白さは始まりを考えること。国家や天皇の本質や本源が何かを考え、現在を知る手がかりにつながる」
8月1日にブックハンが報じた際には、5刷、5万部となっていましたが
1週間あまりで1万部、増えた模様。
「皇位の男系継承は2600年以上にわたる皇室の伝統」という妄言に
多くの人が疑問を持ち、この新書を手に取ったことが分かります。
古代史の面白さは始まりを考えること。
国家や天皇の本質や本源が何かを考え、現在を知る手がかりにつながる。
持統天皇の治世に編纂が始まり(701)、元正天皇の時代に完成(720)とされる
日本書紀が、継体天皇を名君になぞらえようとしたのは、血筋だけではない、
人望による世襲の正当性を構築するため。
とすれば、国家や天皇の本質や本源の創り始めは持統天皇、
完成させたのは元正天皇ということになり、やはり
女性天皇の知略は、誠に優れているということになりますね。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ
1 件のコメント
京都のS
2026年8月8日
継体天皇(乎富等)は応神天皇(誉田別)の5世孫とされますが、応神天皇の母は神功天皇(息長帯姫)です。それゆえ継体帝を世襲王権の始祖王と規定するなら、神功帝(息長帯姫)の位置付けは、神武天皇(神日本磐余彦)にとっての天照大神みたいな存在だと言ってよいかもしれません。
ちなみに『日本書紀』や『古事記』の編纂に関わったと思われる舎人親王も稗田阿礼も和爾氏や物部氏が息の掛かった人物ですから、両氏の先祖が記紀の劇中で大活躍するのは当然です。息長帯姫の先祖に和爾氏が捻じ込まれた理由も、神功帝・応神帝・継体帝の遺業を自らの祖先の遺業として誇りたいからでしょう。