「根本的な支障のない限り男女の差別を置かないというのが憲法の考え方」世襲は男系を指すは根拠なし

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憲法学者である百地氏の言説「世襲というのは男系を指すというのが立法者意思であり、歴代内閣の見解」について、反証を調べてみました。

まずは、共産・小池議員が全体会議で何度か言及している
第1次吉田内閣の憲法担当国務大臣であり、憲法審査会において、
まさに憲法の制定に関わった金森徳次郎氏の発言。

衆議院憲法審査会 関係会議録 委員会 昭和21年7月8日(第8号)

理事 酒井 俊雄君  国務大臣 金森徳次郎君

○酒井委員 現行憲法デハ、皇位ノ継承ハ世襲デアルト云フ条件ト、皇男子孫ガ之ヲ継承スルト云フ状態ニナツテ居リ、サウシテ恐ラク此ノ世襲デアルト云フコトダケハ次ニ出来ルデアラウ所ノ皇室典範ノ一ツノ条件トナルコトト思ヒマスルガ、皇男子孫ト云フモノヲ草案デハ特ニ省イタト云フ理由ガ何カゴザイマスカ

○金森国務大臣 此ノ憲法ノ他ノ条文ニモアリマスルヤウニ、男女ノ性カラ来ル諸般ノ変化ハ、根本的ナ支障ガナイ限リハ其ノ差別ヲ置カナイト云フコトガ、物ノ本体ト思フ訳デアリマス、ソコデ皇位ノ継承ニ付キマシテモ、皇位ト云フコトノ根本ノ性質ト組合セテ、如何ニ此ノ問題ヲ扱フカト云フコトハ、新シイ問題トシテ之ヲ研究シナケレバナラヌト思ツテ居リマス、サウ云フ研究ヲモ含ミツツ、此ノ第二条ニハ其ノ制限ガ除カレテ居リマスルガ故ニ、憲法ノ建前トシテハ、皇男子、即チ男女ノ区別ニ付キマシテノ問題ハ、法律問題トシテ自由ニ考ヘテ宜イト云フ立場ニ置カレル訳デアリマス、実際ドウナルカト云フコトハ是カラノ問題デアリマス、其ノ意味ニ於テ文字ノナイコトハ理由ガアル訳デアリマス

昨年の第三回全体会議において、沖縄の風から「憲 法 の 規 定 は 世 襲 と 書 い て あ る だ け で 、 そ こ に は 男 性 、 女 性 が 書 い て い な い ん で す よ ね 。 と こ ろ が 明 治 憲 法 に は 男 系 男 子 が 書 か れ て い ま し た 。こ れ が な く な っ た 理 由 」に答えるように「憲法2条(皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。について、なぜそれまであった皇男子孫を省いたのかという質問」に対して、「根本的な支障のない限り男女の差別を置かないというのが憲法の考え方だということで憲法2条について建前として男女の区別につきましては法律問題として自由に考えて良いという立場である」とした引用先が、上記の議事録掲載の発言でした。

さらに高森先生のブログにも詳細が記されています。

憲法第2条の「世襲」について、政府見解は以下の通り一貫していて、揺るぎがない。

「男系ノ男子ト云フコトハ第2条ニハ限定シテオリマセヌ」(昭和21年9月10日、貴族院·帝国憲法改正案特別委員会での金森徳次郎·国務大臣の答弁)

「必ず男系でなければならないということを、前の憲法と違いまして、いまの憲法はいっておるわけではございません」(昭和41年3月18日、衆院·内閣委員会、関道雄·内閣法制局第1部長の答弁)

「憲法においては、憲法第2条に規定する世襲は、天皇の血統につながる者のみが皇位を継承するということと解され、男系、女系、両方がこの憲法においては含まれるわけであります」

(平成18年1月27日、衆院·予算委員会、安倍晋三内閣官房長官の答弁)

「憲法第2条は、皇位が世襲であることのみを定め、それ以外の皇位継承に係ることについは、
全て法律たる皇室典範の定めるところによるとしている。同条の『皇位は、世襲のものであつて』とは、天皇の血統につながる者のみが皇位を継承することを意味し、皇位継承者の男系女系の別又は男性女性の別については、規定していないものと解される」(内閣法制局·執務資料『憲法関係答弁例集(2)』(平成29年刊)

憲法の世襲は男系を限定的に意味するという独自解釈への疑問

上記のブログには、百地氏のそのほかの言説への反証も記載されています。

「『立皇嗣の礼』が行われ、令和の天皇陛下が『次は秋篠宮さま』と公言されております」
→「本日ここに、立皇嗣宣明の儀を行い、皇室典範の定めるところにより文仁親王が皇嗣であることを、広く内外に宣明します」次代の天皇として即位されることが確定しておられる皇太子と、その時点で皇位継承順位が第1位でいらっしゃるに過ぎない“傍系の”皇嗣の違いについて、気付いていないのか。それとも敢えて隠蔽しているのか。

「養子制度も…明治以前では普通行われていました」
→「臣下の子女が皇族の養子ないし猶子となった場合には、それに依って皇族に列することはなかった」(宮内庁書陵部編纂『皇室制度史料 皇族1』)。

「女系天皇の誕生は新たな王朝が誕生することになり、つまり皇室の正統性が問われることになります」
→憲法が女系も「天皇の血統」=皇統として認めているのだから、「新たな王朝が誕生することに」はならない。むしろ逆に、既に国民の血筋となり、厳密には皇統から“外れた”旧宮家系子孫男性が養子縁組などで皇室に入り、その血筋から天皇に即位する事態となれば、それこそ「新たな(国民出身の!)王朝が誕生することになり、皇室の正統性が問われる」だろう。

万が一にも、また百地氏を呼ぼうという番組があるのなら、是非、
高森先生に対峙していただきたいと思います。

「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ

2 件のコメント

    サトル

    2026年6月6日

    もちろん、高森さんのブログも。

    サトル

    2026年6月6日

    まいこさん凄いです。

    きっちり、「世襲=男系」論の法的根拠検証を積み重ねてる。

    見習います。

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