エモーショナルな熱量をロジカルに伝えよう

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 今回は生姜(しょうが)という植物についてお話します。和食において生姜は淡白な味の料理に効かせる薬味(スパイス)や魚料理の臭み取りなどに用いられますが、約2000年前に成立した伝統医術(漢方)の医学書では、風邪の時に処方される葛根湯(体力の有る人に処方)や桂枝湯(体力の無い人に処方)に配合される生薬の一種となります。

 漢方薬で使われる生薬としての生薑(ショウキョウ)は食用の生姜と大差ないものですが、生薑(生姜)に熱と圧力を加えて乾かしたものは乾薑(カンキョウ)と呼ばれる別の生薬となります。前者の効能は辛味成分による発汗作用が摂取した人の身体の表面を守り、後者は摂取した人の身体を深部から温めるとされます。この両者の違いは既に科学的に解明されています。生の生姜に含まれるジンゲロールという物質は100℃ほどの熱を加えるとショウガオールという物質に変わり、ジンゲロールが血流を良くして発汗を促し同時に免疫力も高めるのに対し、ショウガオールは胃腸を刺激して身体を深部から温めるそうです。つまり、科学的な説明がつかないとして効果まで怪しまれてきた漢方医学にもロジカル(論理的)な説明が付き、呪い(まじない)と同列に扱われたこともある古代人の英知にロジカルな意味があったと証明されはじめたわけです。ちなみに乾薑は、真武湯や四逆湯といった深部が冷えて痛むような症状の時に使う漢方薬に含まれるようです。

 ここまでの記述で何を言いたいかと申しますと、まず私たち日本人もジンゲロールからショウガオールに変わるような変化を自ら起こしていく必要があるのではないか?ということです。熱力学第一法則では、内圧を高めれば熱が発生するわけですが、「愛子様ラブ」でも「日本を元気にしたい」でも「女性の地位を上げよう」でも「皇室の危機を救え」でも、どんな動機による意見も糾合して「愛子天皇実現」に向けた世論の喚起で内圧を高め、政治家が皇室典範改正に向っていけるだけの熱に換えていくべきだということです。次に「愛子様ラブ」のようななエモーショナル(感情的)な動機であっても、「皇位継承資格を男系男子だけに縛っていては皇統が絶える」というロジカル(論理的)な結論に結び付くわけですから、それは自信を持って主張すべきだということです。

 ところで、葛根湯で治る風邪ごときに怯え続けることも実は全くロジカルではありません。コロナ風邪は怖くないということもロジカルに証明できることですから、エモーショナル(感情的)に怖がるのは止めたいものです。そしてロジカルに理解できるワクチンの怖さに言及する人を感情的だと否定したがるセンモンカもナンセンスと言わざるを得ません。      

文責:京都のS

11 件のコメント

    ただし

    2022年5月11日

     とても勉強になり、かつ面白い論考を読ませて頂き、どうも、ありがとうございました。
     誠実に、直感に従えば、後から論理が証明出来得るのでしょうね。
     希望が見え、元気が出てきました☆♪

     声を出し、内側から熱を発してエネルギーにかえて行きましょう!
     愛子さまを皇太子に!

    京都のS

    2022年5月5日

     チコリ様、ありがとうございます。ロジック(論理)とエモーション(感情)は表裏一体ですからね。「男系で続かないなら滅びてしまえ」という感情論にも「コロナは恐い、ワクチンは安全」の感情論にもロジカルに説明で応えたいですね。

    チコリ

    2022年5月4日

    エモーショナルなわたしは、常にロジカルに憧れています。
    兼ね備えたらテッパン!ですよねー。
    努力を放棄しない事。(自戒)

    京都のS

    2022年5月3日

     基礎医様、ありがとうございます。「熱力学第一法則では、内圧を高めれば熱が発生する」の件は、前に誰かのブログで基礎医様とやり取りした中で出てきた議論でした。
     本日の道場では、「愛子様ラブ」や「コロナ自粛っておかしくない?」という常識的な感覚を持つ庶民のエモーション(感情)を、憲法論議も交えながらロジカル(論理的)に意味づけし、自身の感情に自信を持たせるような議論が展開されると期待しています。
     ところで、「愛子天皇誕生というインパクト」の基礎医様コメにも長大な回答を書きましたよ(笑)。

    基礎医学研究者

    2022年5月2日

    遅ればせながら、コメントさせていただきました(Sさんの論考は読むのに、なかなか気合がいるもので(;^_^A)。なるほど、“エモーショナルな熱量をロジカルに伝えよう”。このタイトルは、非常に今「皇統問題」を打破するためにはどうすればよいのか?ということを、うまく言い表していると思いました。また、漢方の話が出てきたときに自分も思ったのは、漢方、特に生薬は何か「怪しい」感じがあって、本当に薬効とかあるのだろうか?というのが、薬学をよく知らない「素朴な疑問」ではありました。でも、やはり「正しく識る」という姿勢は、科学の原点であると、改めて思います。個人的には、生化学が関与する反応で、100℃で化学反応が起こるような物質の変化が薬効を決めているというのは、結構びっくりですね(生化学のセオリーである酵素反応は一切関与しないのも、ちょっとびっくりでしたね)。これは、勉強になりました。
     いずれにしましても、タイトルにつながる議論が、明日(5/3)のゴー宣道場でできることを、切望します(最後をリマインド告知に結び付けて、すみません(m_ _m)。

    望月東庵(漢方医)が活躍した町に住むS

    2022年4月27日

     ちなみに、文中にある漢方の医学書は『傷寒雑病論』という書物です。そこには水毒(食事などを原因として身体に溜まる要らない水)の説明があり、横隔膜より上の水毒によって喘鳴する件も書かれています。このような水毒を原因とする咳や肺炎は、井上正康氏が唱える新型コロナの実際的な病態(口腔内の傷から肺ったウイルスが血管内で血栓をつくり、その血栓による肺塞栓が肺炎を起こす)とも一致しています。2000年以上も前の漢方医学の理論も現代医学のロジカルな結論と一致するんだなと感心しました。
     天皇にも2000年以上の歴史があります。それは世系第一の天照大神や10代8方の女帝を含めた歴史です。それを排除する考え方はネガティブなエモーションに基づいていると言わざるを得ません。
     最後に「望月東庵」は「麒麟がくる」に登場した漢方医(堺正章)です。NHK大河「麒麟がくる」は尊皇家の明智十兵衛光秀が活躍する英雄譚でした。

    望月東庵(漢方医)が活躍した町に住むS

    2022年4月27日

     ふぇい様、殉教様、コメありがとうございました。Z世代から歴史を感じさせる物が「エモ~い」と言われる時代ですが、歴史の英知を体現する皇室を残したいとエモーショナルに感じ取る心に世代は関係ないはずです。ロジカルに考えても皇室を残す方法は愛子天皇の即位しかありません。レガリアとしての三種の神器は、神話時代から歴史が続いてきた証ですから「エモい」の極致のはずです。「エモい」がそのまま男尊女卑を排する最先端に行けば痛快です。
     ところで、本文中に一ヶ所だけ間違いがありました。真武湯に「乾薑(カンキョウ)」は含まれていませんでした。ググった知識ではダメな証拠です(笑)。
    ※乾薑は人参湯(胃腸を温める)には含まれています。

    殉教@中立派

    2022年4月26日

    小林先生から引用。
    「日本のように、権威と権力を分散させる国体。日本人は、二千年の歴史の積み重ねの中で、知恵として作り上げてしまった。(天皇論H29・P420)」

    ロジカル&エモーショナル・・・合理&非合理とも言えるでしょう。三種の神器の論拠は、神話の中にしか無いので「非合理」。でも、それを安定した社会に繋げていった、古来の日本的感覚は「合理」。・・・この「異なる2つのバランスを取る感覚」。一体いつから、日本から消えてしまったのだろう。今の日本はウイルス・お注射問題で「合理性ゼロ」が露呈したが、だからといって「非合理」の方向を見ると「男系バンザイ!皇位や未来の安定よりも、純潔血統マンセー!」という見当違いばかり。バランス云々よりも、進むべきベクトルをきちんと見据えられているとか、子孫の為になる未来設計図を描くとか、その辺の問題を意識するべきなのかな・・と思う。

    ふぇい

    2022年4月26日

    ショウガからこのようなこと
    考えたことなかったッス!

    エモーショナルとロジカル
    兼ね備えて訴えていきたいです(^^)
    投稿ありがとうございました!

    望月東庵(漢方医)が活躍した町に住むS

    2022年4月26日

     ダダ様、コメントありがとうございます。井上先生の「ロジカル」という口癖が気に入ったので多用してみました(笑)。
     ジンジャー(英)からショウガ(日)ですから、快哉を叫びたくなりました。

    ダダ

    2022年4月26日

    まず、ショウガオールというネーミングに小さな感動があります^^

    感情が論理に結び付く。まさにその通りですね!
    みんなの思いを収束させて愛子天皇を実現しましょう!

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