「天皇陛下と鉄道」を読んで。

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ちょっと前になりますが、交通新聞社新書から刊行された、日本地方新聞協会皇室担当写真記者の工藤直通氏著による「天皇陛下と鉄道」を読んでみました。
この本は、天皇・皇后両陛下、そして上皇・上皇后両陛下がご乗車される「お召列車」に焦点をあてて書かれております。

この本によると、天皇陛下が皇太子殿下であられた頃、幼少の愛子様は、須崎御用邸でのご静養の際にご乗車になった特急「踊り子」号の車内販売のアイスクリームを楽しみにされていたそうです。
このアイスクリーム、あの「シンカンセンスゴクカタイアイス」と同じ、「スジャータめいらく」のカッチカチのアイスだったと思います。
愛子様もあのアイスに悪戦苦闘されていたのかと思うと、微笑ましく思えてきます。

さて、80年代からの新自由主義政策と、2年余り続く「コロナ過剰対策禍」により、日本の鉄道は危機的状況に陥っています。
特に「コロナ過剰対策禍」は都市鉄道の基盤さえ浸蝕し、地方ローカル線は青息吐息の状況です。

今年は鉄道開業150年にあたりますが、我が国において、鉄道産業は他国では類を見ない発展を遂げました。
それはおそらく、日本の風土に鉄道が適していたからでしょう。
平野部では私鉄産業が発展し、都市と地方を国有鉄道が繋いでゆく。
理想的な官民分業が鉄道においてなされていたのではないでしょうか。
そして天皇陛下が、「お召列車」にご乗車されて全国津々浦々を行幸される。
地方ローカル線は、ただ人を運んでいたのではない。「パトリ」(パトリオティズム)もまた運んでいたのではないか?と思えるのです。

愛子様には天皇になられて、「お召列車」で全国を行幸していただきたいと思います。
人々が忘れかけている「パトリ」を思い起こさせ、この国をもう一度日出ずる国とするために。

文責:東京都 yan ryu (男性、40代、鉄道員)

9 件のコメント

    yan ryu

    2022年5月6日

    >チコリ様
    ありがとうございます。愛子様には天皇になられて、全国津々浦々、行幸されてほしいです!そしてその時こそ、日本人が復活する時だと信じてやみません。

    チコリ

    2022年5月3日

    最後の4行で、泣きました。
    愛子天皇万歳!日出る国万歳!

    yan ryu

    2022年5月3日

    皆様、コメントありがとございます。夜勤明けで帰ってきてまいりました。
    >ダダ様
    本当にコロナごときで殿下にご苦労をさせてしまったことを申し訳なく思います。
    相対比較が無視されていることが問題ですよね。
    「シンカンセンスゴクカタイアイス」の固さの原因も探らねばと思ってます(#^.^#)

    >ただし様
    南北に細長い国土に適度に平野があって人口密集地がある国土は鉄道に適していたんだと思います。鉄道や商店街は日本人ならではの産業文化だと感じております☆
    愛子様にはお召列車で全国を行幸されてほしいです!

    >基礎医学研究者様
    ありがとうございます。私も国鉄末期を知っているので、お気持ちよくわかります。ただ国鉄全体としてみれば日本の公共心にあった鉄道だったと思います。郵政も国鉄も民営化されてその負の部分が今、出てきているように感じます。

    >京都のS様
    中曽根内閣によって行われた「国鉄分割民営化」その後の「郵政民営化」と同じく新自由主義の発想から行われた「改革」ですね。その結果、地方は疲弊し、東京を中心とする大都市一極集中、都市と地方の格差が引き起こされていると感じています。そして「パトリ」は失われてしまう・・・シンカンセンスゴクカタイアイス食べながら、道場参加したいですね!(^_-)-☆

    >かえさる様
    ありがとうございます。私は東京生まれの東京育ちですが、昔、周遊券(フリーエリア内乗り放題という素敵なキップが以前はありました!)でローカル線乗った際に車窓から見える風景に何か懐かしさを感じました。日本人の本能ですかね?そんな愛郷心を感じさせてくれたのがローカル線でした。

    >urikani様
    ありがとうございます。
    上越新幹線のアイスはカッチカチじゃないんですね(;^ω^)
    この意味のないコロナ対策禍が皇室と国民の間に溝を生んでしまっていないか心配になります。国民同士ですら分断されている現況は危機的状況だと感じております。

    urikani

    2022年5月3日

    >「パトリ」もまた運んでいたのではないか?と思えるのです。

    素敵ですね(*^^*)
    締めの一文も、ジーンと胸に沁みました。

    愛子さま、あのカッチカチアイスお好きなんですね!
    わたしも大好きなので嬉しいです(*’▽’*)♪
    上越新幹線では食べられませんが…
    (T_T)
    意味の無いコロナ対策を終わりにして、天皇陛下をはじめ、皇族方に鉄道で全国を巡って頂きたいです。

    かえさる

    2022年5月2日

    「地方ローカル線は、ただ人を運んでいたのではない。「パトリ」(パトリオティズム)もまた運んでいたのではないか?と思えるのです。」

    この一文、心に刺さりました!!!

    yan ryu さんならではの着眼点に、心から敬服致します。m(_ _)m

    京都のS

    2022年5月2日

     ローカル線はパトリ(愛郷心)を運ぶ件は正鵠を射ているように感じます。日本人は、希望を抱いて列車で上京し、また郷愁を感じて列車で帰郷します。これを破壊したのが分割民営化と規制緩和の新自由主義的改革です。このゆえに日本人の移動は田舎から都会への一方通行となり、人口減少に伴ってローカル線は続々と廃線になり、その結果が限界集落の激増です。このままでは皇族方の行幸啓先も無くなってしまうのではないかと危惧されます。
     新幹線の「カッチカチ」アイスが懐かしくなったら道場参加を検討すべきですね。きっと「ゾックゾク」するような議論が待っていますから。参加できなかったら「悔しいです!」。どこのザ〇ングルだ(笑)。

    基礎医学研究者

    2022年5月2日

    共感させて読ませていただきました。「地方ローカル線は、ただ人を運んでいたのではない。「パトリ」(パトリオティズム)もまた運んでいたのではないか?」。なるほど、私鉄はともかくかつての「国鉄」には親方日の丸の先入観がありすぎて、あまり印象よくなかったのですが、郵便事業と同じくどのような階層の人であれ全国に移動できる、という日本の公共心にあった「システム」という捉え方は、非常に感銘受けた次第です。

    ただし

    2022年5月2日

     愛子さまは、踊り子号のアイスクリームを楽しみにされていたのですね。
     列車のお椅子に座りワクワクニコニコとされている愛子さまや、アイスクリームの硬さに悪戦苦闘される愛子さまが想像できて、なんとも言えなく愛おしい気持ちになりますね。
    (*^^*)

     日本の鉄道文化は、日本の風土に合っていたから、発展したのですね☆ 狭い国土には、車や道路よりも列車と鉄道網の方が色々な面で良いと想像出来ますものね。
     鉄道や商店街は、ずっと栄えていて欲しい日本らしい文化ですね。

     愛子天皇がお召し列車で行幸されれば、全国でパトリオティズムが芽吹く予感が致します☆♪

    ダダ

    2022年5月2日

    秋篠宮殿下が代替わりの関連行事で、東京→三重→京都→大阪を車で移動しました。これは歓迎する国民が駅頭や沿道に密集するのを防ぐためだとか。
    コロナごときで皇室との繋がりが断たれたことは非常に残念です。
    新年一般参賀は、インフルの流行シーズン中に行われていましたので、相対比較は大切ですね。
    というわけで、いつかは新幹線の「カッチカッチ」のアイスも比較したいと思います(≧▽≦)

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