火垂るの墓から思ったこと

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 映画:火垂るの墓には、とある議論があります。それは、主人公の清太と妹・節子の親戚のおばさんについてです。

 彼女は、清太と節子を冷遇しているとヒールのような扱いをされることも多いのですが一方で清太と節子にも落ち度はあるのではという見方もされています。

 何故なら、双方がうまく行かなかった原因は*親戚のおばさんの浅慮もあるが一方で清太と節子も居候させてもらっているのが当たり前という態度や行動、発言が目立ったからでもあるのではという理由があるからです。

 この論争を見て、私は皇室と国民の関係も同じなのではないかと思いました。

 現在、小室さんバッシングや男系男子絶対主義、ないしは”国民は税金を払っているのだ”というやってもらうのが当たり前のような態度が国民に目立ちます。

 特に、皇室には反論権、表現・言論の自由もありません。

 すなわち、”相互理解とそのための行動”がなされていない現実があります。

 愛子天皇誕生・直系長子継承・女性宮家設立という目的の一方で”国民が皇室のことを理解する・尊重する”仕組みと考え方を整えていくということも議論しなくてはならないのではないかと火垂るの墓を見て思いました。

 *清太・節子の親戚のおばさんは、よく悪役のような見方をされることが多いですが一方で家事の手伝いや学校へいくことも一切しなかったりするなど清太と節子にも非はあるのではというシーンも多々みられます。

 おばさんとしては、”居候するのは良いがそれが当たり前だと思わないでほしい”という思いが強かったのかもしれません。また、通学も勤労奉仕もしていない人間がいるということが知られれば変な噂まで流れてしまうでしょう。現におばさんが清太に”こんな昼間から遊んで!おばさんが文句を言われるんですからね!”と怒りをあらわにするシーンもあります。

ただ、一方でおばさんにも清太や節子に対するデリカシーのない発言や大人気ない言動が目立ちました。例えば、清太が食料を持ってきた時”このような世の中でもあるところにはあるのだな”と軍人である二人の父親に関する嫌味とも取れる発言をしたり”とんだ疫病神がきた”と言い放ったりしています。

 もし、双方にすこしでもお互いのことをわかり合う余裕があれば関係ももっと友好的なものになってたかもしれません。

 そして、これは皇室にも当てはまるものでしょう

 なお、余談ですがマツコ・デラックスは好きなジブリのキャラとしてこの親戚のおばさんを上げています。

https://hochi.news/articles/20200727-OHT1T50145.html?page=1

 マツコ、「好きなジブリ映画のキャラクター」は意外な作品のあの人

 文責 山梨県 jacker

4 件のコメント

    ただし

    2022年6月15日

     互いに理解しようとする気持ち、大切ですよね。

    京都のS

    2022年5月19日

     「火垂るの墓」を私が気に入らない点は、節子が空腹で死ぬほど衰弱しているのに清太が親戚のおばさんに詫びを入れずに頑なな態度を取り続けたことです。清太のプライドの高さこそが節子を殺したのでは?という考えを私は払拭できなかったからです。さらに飛来したB29が焼夷弾を落として虐殺している時に「もっとやれー!」と言ったことも納得できませんでした。一体どこに怒りを向けているんだ?しかも、そういう恨みの晴らし方をするのか?と。
     ここで「皇室と国民」というテーマに移りますが、清太&節子=皇族、親戚や村人=国民と比定すべきではないと考えます。そんな風に考えれば畢竟「皇族を税金で食わせてやっている」というマインドになります。ここで、もし清太=男系固執派、親戚や村人=素朴な尊皇心を持つ国民、そして節子=皇族…と比定してみるなら、男系派のプライドこそが皇族方の願いも国民の希望も潰しているのだと判明します。皇統断絶によって心が折れた国民には侵略軍を相手にゲリラ戦を戦う力も出るはずがありません。つまり「皇室は滅び」「戦争も起こる」のです。

    ダダ

    2022年5月18日

    火垂るの墓では非常事態という時代背景が考慮されますが、皇室バッシングに事情を汲み取る余地はありません。
    皇室には何も非はないのですから。
    仰る通り、国民が態度を改めないといけませんね。

    基礎医学研究者

    2022年5月18日

    興味深く読ませていただきました。火垂るの墓については、自分も子供たちの行動に少し疑問があったので(自分たちから疎外される立場においこまれていくかのような)、「相互理解とそのための行動」という言い方は、それをうまく言い表せていると思います。そして、まさにそれが「皇室と国民」の関係という結論についても、激しく同意であります。

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