皇室のことをもっとキチンと説明できるようになりたい!
男系論者のどこがおかしいのか、指摘できるようになりたい!
そう思うことはありませんか?
でも、イチから勉強するのは、とても時間がかかります。
だったら、分からないところだけ、質問しちゃえばいいんです!
専門家でなくても、ビックリするほど博識な方や、唸るほど説明のうまい方がいます。
先日、ただしさんがした質問に、「小林よしのりライジング」コメント欄などでたくさんの回答がありましたので、以下にまとめてみました。
(若干、再構成してあります)
質問:天皇即位前には立太子???(ただしさん)
知っている方は教えて下さい。
天皇になられた方は、必ず、立太子されたのでしょうか?立太子を経ないで天皇に即位された方は継体天皇の他にも居られるでしょうか?
皇太弟や皇太孫でも、皇太子となった後は、立太子と呼ばれたのでしょうか? 持統天皇の孫の首皇子の例などは?
宜しくお願い致します。
回答:立太子=立太子の礼(ダダさん)
立太子の礼について宮内庁HP用語集では、皇太子であることを公に告げられる儀式 とあります。
なので、皇太子=立太子の礼 → 即位 はセットと考えられます。
立太子という称号・立場はないです。たぶん(;^_^A)
皇太弟という称号もありません。
秋篠宮殿下が難色を示したと言われています。
回答:「皇太子」とは、「皇嗣」とは(リョービンさん)
「立太子の礼」はありますが、立太子という単体の言葉はないと思います。
皇太子、つまり天皇陛下のお子様で次の天皇になられることが確定した立場のお方が、その事実を内外に知らしめるのが立太子の礼です。
一方、皇嗣はその時点で継承順位が一位の皇族であり、皇太子と違って次の天皇になられることが必ずしも確定していないお方です。
今の秋篠宮殿下がこれに該当します。今の制度では愛子さまは天皇にはなれない(皇太子ではない)ためです。
ただ、皇室典範が改正されて愛子さまが皇太子になられれば、秋篠宮殿下は皇嗣から外れることになります。
また、過去の例でいくと、昭和天皇の弟宮の秩父宮は、昭和天皇が即位されてから今の上皇陛下がお生まれになる約8年間、皇嗣の立場であられました。
皇嗣というのは皇太子と異なりあくまで一時的なお立場にすぎません。
ダダさんがおっしゃる通り、秋篠宮殿下は皇太弟という謎のお立場ではなく、あくまで「皇嗣」という立場を強く望まれました。
それは、皇室の伝統を考えると当然のことで、この皇嗣というのを皇太子と同義であるかのように扱っている政府の方がおかしいわけです。
男系を維持したいがために、今の政府は、皇室の制度を自分達に都合のよいようにねじ曲げ利用しているわけですね。
ここは私の推測にすぎませんが、愛子さまが皇太子になられることを見越して、秋篠宮殿下はあくまで皇嗣というお立場を望まれたのでは?と思います。
「立太子の礼」は次の天皇になられることが確定している皇太子に対して行われるため、内外に知らしめる意味で意義があります。
一方、皇嗣という立場は今後変わる可能性があるため、「立皇嗣の礼」は行わないのが通例ですし、現にこのような儀式は行われてきませんでした。
逆に、2年前行われた立皇嗣の礼というのは異例中の異例であり、これは政府が愛子さまを皇太子にする気がない、この先も皇位継承制度を変える気がない、という意思の表れともいえるわけです。
以上、高森師範の『女性天皇の成立』を参考にさせていただきました。
回答:「皇太子」・「立太子」という言葉について(希蝶さん)
「皇太子」は「天皇、あるいは皇帝の後継ぎの皇子」という意味で、「皇太弟」・「皇太孫」という言葉もありますが、身分上は同じであり、「令」の規定によると、三后(皇后・皇太后・太皇太后)よりは身分は下であり、敬称は「殿下」、文章中では「東宮」・「皇太子」・「殿下」の語を用いる時は一文字分の空白を設けること(闕字(欠字)にすること)、皇太子に関する職務は「春宮坊」が行うこと、天皇が行幸しているときには天皇にかわって「留守官」として「監国」(代わりに政治をとること)を行わなくてはならない、となっています。称徳天皇崩御時の白壁王(光仁天皇)や、桓武天皇崩御時に安殿親王(平城天皇)が皇太子の身分のまま天皇の権限を代行したのはこれによるものと言われています。
「皇太子を冊立する」ことが「立太子」です。
回答:立太子を経なかった天皇(こりゃ馬さん)
律令制以前は日嗣の皇子と呼ばれて、その方を皇太子に当てるならば、立太子を経ずに天皇になられた方は、まず仁徳天皇ですね。
北朝第四代・後光厳天皇以降は、南北朝動乱の折、財政逼迫などで、立太子礼が行われず、南北朝時代が終わった後、第百代後小松天皇の御代になっても、立太子礼は復活せず、江戸時代、霊元天皇が立太子礼を再興することによって、霊元天皇の皇子である東山天皇の親王時代に、ようやく立太子礼が復活しました。
※こりゃ馬さんは他にも、允恭天皇、安康天皇、雄略天皇、顕宗天皇、継体天皇、推古天皇、舒明天皇、皇極天皇、孝徳天皇、斉明天皇、持統天皇、元明天皇、元正天皇、称徳天皇、光孝天皇、後白河天皇、六条天皇、土御門天皇、後堀河天皇、後嵯峨天皇、長慶天皇、光明天皇、後桜町天皇、光格天皇の例を挙げています。
御礼(ただしさん)
博識なゴー宣読者の方々、どうも、ありがとうございました。
Twitterで男系派と論争する過程で質問させていただいたのですが、おかげさまで、議論をスムーズに終えることが出来ました。「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」ですね(*^^*)
以上、ただしさんの素朴な疑問から始まった、みなさんの素晴らしい回答を紹介しました。
素朴な疑問ほど、本質的な質問です。
皇室について知りたいときは、当サイトにも質問してみてください。
メールアドレス:aiko.princess.toshi@gmail.com
Googleフォーム(パス):https://forms.gle/JbF6FPYe9geKCxuZ6
(「愛子天皇への道」ご投稿・お問合せフォーム)
尊皇心を持つ者同士、一緒に一層知識を深めていきましょう!
6 件のコメント
基礎医学研究者
2022年6月9日
大変勉強になりました。自分も「立太子の礼」のことが気になって、「愛子天皇サイト」のブログで整理させてもらった経験がありますが、確かに歴代の皇太子のどのくらいの方が、どのくらいの割合で立太子して皇太子になったのかは、気になっていました。その意味で、こりゃ馬さんのコメントは、自分の疑問を解消していただけたので、大変感謝致します(皇室辞典の系図と見比べてみたいと思います)。
Richard Tiger
2022年6月6日
めっちゃ勉強になりました^_^
_φ(・_・メモメモ
urikani
2022年6月6日
皆さん博識ですね( ´;゚;∀;゚;)
スゴいです!!
ただしさん、グッジョブです( ¯꒳¯ )b✧
ダダ
2022年6月6日
質問コーナー、いいと思います♪
みんなで楽しみながら愛子天皇を推し進めていきましょう\(^o^)/
殉教@中立派
2022年6月5日
初心者入門企画の一つ。ここに書かれた詳細な回答・・初心者が、初めから全部理解するのは難しいだろうが。それでも「マジメに勉強したい初心者」「将来、より深い議論をするのにも、耐えられる知見を求める者」には、ピッタリの企画と言えそう。各人が「自分のことばで、ちゃんと説明できる」事は、揺るぎない「理解」の証だから。
世論の盛り上げに、「初心者にも分かりやすい入門企画」は必須だと思う。・・私は、もう少しギャグ寄りの「入り口」を企画している。それぞれの入門者たちにとって「自分にとって最適の入り口」が見つかるように。入門扉の数を(多めに)揃える戦術、今年の実験として、大いにアリだと考えている(その中で、生き残った企画だけを発展させれば良いと思う)。
ただし
2022年6月5日
ご掲載、どうも、ありがとうございました。
(*^^*)
良い記事ですね。
なにげに似顔絵気に入ってます♪☆
(^^)