サウジアラビアの王女から愛子様のことを思う

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昔、ゴー宣ネット道場に「道場掲示板」があった際に投稿した話です。ファイルが残っていないか捜したのですが、結局見つからなかったので、当時のことを思い出しながら、現在の感慨も含めて、改めて文章にします。

私は女性宮家・内親王家についてはかつてから反対の立場ではないです(内親王が宮家を相続した例は幕末に一例あるそうです)。ただ、婚姻相手が皇族になることについては、道鏡事件の件も含めて考えてしまうことがありました。つまり、結婚相手は藤原氏が娘を天皇の皇妃にするようなものであり、皇室の血を引いていないので、「皇族」と名乗るのはどうなのかな、と思っていたのです。

しかし、それでは明らかに問題となる場合があるということを思い出しました。

1977年、昭和52年の話なのですが、サウジアラビアのマシャイルという名前の王女がレバノン留学中に一人の男性と恋に落ちました。サウジアラビアの戒律ではコーランは絶対であり、彼女の行為は姦淫に当たりました。王家のものは王女を強制的に国内に連れもどしました。

それでも恋をあきらめきれなかったマシャイル王女は男装し、恋人と駆け落ちをしました。しかし、計画は失敗し、恋人だけでも助けて欲しいと王女は懇願しましたが、聞き入れられず、王女は公開の銃殺刑とされ、恋人は斬首されました。

わたしがこの話を聞いたのは、まだ中学生になったばかりの頃でしたが、サウジアラビアという国は何と恐ろしい、残酷な国なのだろう、というふうに感じました。かりに国法に触れる行為だとしても、マシャイルの王女の身分を剥奪し、平民にすればすむ問題なのではないか、ということですよね。しかし、サウジアラビアという国からすれば、これは国家の根底をくつがえすような事態であり、王族という高貴な身分の人間の所行に関わることなので、軽い扱いにするわけにはいかなかったのだろうとも想像します。

ただ、これは「伝統」と呼べるものではなく、「因習」だろうと思います。サウジアラビアという国自体、意外に新しい国であり(1932年、昭和7年建国)、国家の伝統がないが故にワッハーブ派のイスラム法の厳守が国是となっているのでしょうが、だからこそ、変えるべきものは変更し、その時代に適合した新たな伝統を築いてゆくべきではないか、と思います。

同じようなことを男系派は、現代の女性皇族に強いているとも言えます。昨今の小室圭・眞子夫妻の件もそうですが、マスコミは高貴な身分の恋愛をゴシップの種にするだけして、後のことは無責任で頬被り。いったい、ひとさまの恋愛をあれこれ言って、何の得があるというのでしょうか。天皇制というシステムを残し、皇族の数を安定させたいと望むのなら、双系継承というルールを築き、新しい道のりを示さなければいけないのではないか、と思うのです。

文責:神奈川県 希蝶

3 件のコメント

    殉教@中立派

    2022年7月6日

    先日の「神道政治連盟、LGBTへの差別文書を、政治家に読ませる」事件を思い出す。差別意識+宗教的信念による正当化=タチが悪すぎる。男系派も、独自の一神教(男系血統の原理、万歳!)を持つため、差別を正当化できるようだ。仮に「皇室が男女平等の例外地」だと仮定しても「いくらでも差別し放題、サンドバッグにし放題だぜええええ!」と言うのは、仁愛の欠片も無い。
     男系派は、このサウド王家の老害と、互角以下の存在なのだが・・・鏡に映った自分の精神性の醜悪さが、見えないのだろうか?専制的な国では、大きな指針に逆らった王族が、頻繁に「失踪」するし、カショギ記者や、中国の有名テニス選手もそう。「伝統(実は因習)」にしがみついたままでは、この国の「文明性」さえも、消えていくだけであろう・・・

    チコリ

    2022年7月6日

    そんなことがあったのですね、なんと言いますか、涙が出ますね。
    なんの涙なんだろう?
    今更でも、私は、国民に知らしめたい、女性天皇が否定されてるこの現実を!
    小室さん、眞子さまの結婚を凄まじくスキャンダラスに報道しまくったあの勢いをそのまま、男系に向け、常識ある庶民に知らしめ、ひっくり返したい。
    皇室典範改正は政治家の仕事、というが、
    国民の大きな声が巻き起これば、男系男子を支持する政治家も、
    国民の声を無視できなくなるのではないだろうか?
    彼らは決して信念でやっているのではなく、ただ票のためにやっている政治屋なのだから、ひっくり返すことは可能だと思う。

    どうすれば国民的議論を巻き起こせるのか?
    一般庶民の感覚からいえば、男系固執、竹田八木などは、
    「気色悪い男尊女卑の輩でしかない」ということが露わになるとしか思えないのだが?
    私の考えはおかしいだろうか?
    コロナ禍で明らかになった、自分の頭で考えずひたすらお上に従順な劣化した日本羊では、もう不可能なのだろうか?

    「人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死んじまえ、けけっ笑」って言葉ありませんでしたか?(けけっは私がつけましたけど)
    余計なお世話ですよ、自分で選んだ人との人生を自分が背負っていくんです、その覚悟以外何も要りません。

    ダダ

    2022年7月6日

    サウジ王女の話、衝撃的です…。
    サウジでは国家が、日本では大衆が手を下したわけですが、皇室という聖域で生まれ育った眞子さまを国外追放し、これを国家が放置していたことを考えると、私たちの声で政治を動かさないといけませんね。
    希望ある未来のために愛子天皇を実現させましょう!

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