令和元年11月14日から15日にかけて、新天皇即位に伴う最大の儀式である大嘗祭が厳かに執り行われました。
この大嘗祭では、古式ゆかしい占い法により選ばれた二府県(今次は京都府と栃木県)の稲が用いられており、地域間の機会の平等性は担保されております。
従って神道学者で皇室研究者の高森明勅先生が仰るように、選ばれなかった地域も含めた全ての日本国民が参加し即位を寿ぐわけです。
これこそ憲法で定められた国民統合の象徴に相応しく、天皇と国民の紐帯となる祭儀と言えましょう。
平成から令和へ、さらに先の愛子様の御代に移っても残さねばならない伝統です。
ところで、コメ作りを始めとする農業に関しては、最近不安なことが続いています。
平成30年4月、日本国内の各自治体が育成・管理してきた農産物の種子を守る種子法が廃止されました。
それに続き、いま日本国民がコロナ禍や過剰な自粛により疲弊している間に、また種苗法も自家採種を禁じるように改定されようとしています。
これらは日米FTAや日欧EPAなど多国間の自由貿易協定に向けた改革ですが、発効すると強力な農薬が残留する遺伝子組み換え農産物が市場を席捲すると思われ、食料自給率も現在の38%から14%まで落ちると考えられます。
食料事情に限らず、過剰な自粛が国民生活を確実に蝕んでいる折でもあります。
聖帝と称された仁徳天皇が、常に民のカマドを気にかけておられた例を引くまでもなく、天皇陛下の願いは常に国民が飢えないことにあると思います。
しかし、この先の見通しは不透明だと言わざるを得ません。
であればこそ、まるで朝日が昇るかのような慶事が必要なのではないでしょうか。
すなわち太陽の女神たる天照大神の再臨を思わせる愛子様の立太子、および次代の天皇への御即位です。
Facebookより 文責 京都のS
1 件のコメント
京都のS
2020年5月20日
l_kさん、ありがとうございます。私がこの文章を書いた初期動機は、第10回ゴー宣道場の基調講演において、小林先生が反グローバリズム(反TPP)の文脈の中で「坂の上を目指すより坂の下の土地を耕せ」と仰ったことに強く影響され続けてきたからだと思っています。もちろん高森先生の「天皇と国民をつなぐ大嘗祭」も基礎テキストです。
l_k
2020年5月20日
ご投稿いただきありがとうございます。
コメは大嘗祭、新嘗祭で天照大御神に捧げるものでもあり、稲作は日本の国柄を表す大切な文化です。是が非でも守り通さねばなりません。
愛子さまが皇太子になられれば、日本全体が明るく照らされることでしょう。