【論破祭り・番外編】男系派ってバカジャナカロカ?

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 以前、当サイトにスティーヴン・ナッシュという米国人による著書『日本人と武士道』を
テキストに書かせていただきましたが、今回もナッシュ氏に登場していただきます。
本作は、日本人を妻に持ち、日米を行き来する米国人が著したという設定の日本人論です。
途中2~3ヶ所に「バカジャナカロカ」や「オンナノクサッタヨウナヤツ」という「カタカナ文字」が登場し、
おそらく和訳前には「Bakajanakaroka」とローマ字で書かれていたらしい文章を訳者(西部邁)が巧く訳しきれず
原文を残したという体で書かれています。私は何だか「Hokkori」しました(笑)。

 さて、「オンナノクサッタヨウナヤツ」とは言うまでもなく「女の腐ったような奴」であり、
これは70年代の米国で起こり始めた女性の社会進出を快く思わない、
女性というただそれだけの理由で差別するような男」に対してナッシュ氏が投げつけた言葉です。
この章は90年代の日本で顕著となった家族崩壊の原因としてのミーイズムを排撃する文脈であるため、
返す刀で主婦を軽蔑する男女を斬り捨てていますが、
産業界において女性の力量が男性のそれを上回ることが多く見られ始めた90年代後半の米国での現象も見据えたものです。
また米国で起こった現象は日本でも10年遅れで起こる傾向があり、80年代半ばには男女雇用機会均等法が成立し、
その第一世代として知られるのが外交官としてキャリアを積んでおられた小和田雅子さん(現皇后陛下)や
コラムニストの矢部万紀子さん(著書は『雅子様の笑顔』など)です。
そして今では働く女性と主夫との組み合わせも普通に見られるようになりました。

 ところで西部邁(Sナッシュの本名)師匠の弟子として知られる藤井聡氏と施光恒氏は皇統問題においては男系派ですが、彼らは

「女性というただそれだけの理由で」

皇族女子が天皇に即位することは罷りならんと宣う「オンナノクサッタヨウナヤツ」だと言い切って良いでしょう。
しかも家族観については、(主に金銭的な理由で)家族崩壊をもたらす
旧統一教会の主張(男は女より偉い、家族は助け合え)と奇妙に一致してもいます。

全く

「バカジャナカロカ」?

と言いたくなります。       
文責:京都のS

(サイト編集より)
以前投稿いただいたスティーブン・ナッシュのブログはこちらから

1 件のコメント

    京都のS

    2022年11月24日

     早々の掲載に感謝いたします。扉画像にあるコーヒーは、「オドレら正気か?in 神戸」に参加した時に会場付近にあったカフェ?で昼食と共にいただいたコーヒーです。物凄く濃厚でコクも強く、「公論イベントブレンド1」より好みの味でした(笑)。でも「ブレンド2」は「1」より濃厚らしいので期待しています!

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