1月4日付、毎日新聞のオピニオン記事で皇位継承問題について大きく取り上げられました。
憲法1条を顧みぬ国=古賀攻
https://mainichi.jp/articles/20230104/ddm/002/070/056000c
1年前の令和4年1月12日、岸田首相は皇室のあり方に関する有識者会議報告書を衆参両院議長に提出し、1月18日、両議長は各党に議論を要請しました。
筆者の古賀氏は、有識者会議報告書のお粗末さに触れつつも、1年間何も動いていない国会の体たらくを批判しています。
報告書は2017年6月の退位特例法成立に伴う付帯決議で、国会が皇位の安定継承や女性宮家の創設などについて「速やか」な作成を政府に求めたもの。政府は21年末にようやく有識者会議の意見を装って報告をまとめた。
その内容は本丸である皇位の問題に何も答えていない。それでも国会が政府に指令を出して作らせた文書だ。発射台にはなるかと思いきや、驚くべきことに国会はまる1年一切触らずにほったらかした。「静謐(せいひつ)な環境で」を逃げ口上にする自民党や、各党に催促もしない衆院議長の責任は大きい。
ちなみに細田衆院議長は念頭にこのような言葉を述べています。
本年、天皇皇后両陛下ご結婚満30年をお迎えになりますことを謹んでお喜び申し上げます。皇室の弥栄とわが国のますますの発展を衷心より祈念申し上げます。
衆議院HPより引用
そして歴史学者の所功氏の「制度というのは固定的なものだが、皇室の方は人間なので時間の中で生きている。時間とともに、今までは何ともなかったことが、後になって大変になることがある」という言葉を引用し、危機感を持っていることを記しています。
皇位継承や女性宮家は女性・女系天皇論を誘発するから議論すべからず、が自民党の本音だ。だがこのままだと皇室は確実に核家族化し、将来の天皇を身近に支える皇族がいなくなってしまう。
小泉内閣で女性天皇への道が開かれ皇位の安定継承に道筋がついていたのに、不可解な経緯でそれがつぶされたことを書いてくれています。
17年前、当時の小泉純一郎首相は施政方針演説で「皇室典範の改正案を提出する」と明言した。皇位の継承は「長子優先」とし、女性・女系に道を開く典範改正だった。ところが、直後に紀子さまの懐妊が判明して撤回される。
昨年3月、長浜博行参院議員(現参院副議長)が「このような重大な政策変更の経緯の記録は公文書で保管されているのか」とただした。政府の回答は「この法案を提出しないとした行政文書はそもそも存在しない」。長浜さんは「首相があそこまで言ったことを記録もなしに『なかったこと』にするなんて」といぶかしがる。
『ゴーマニズム宣言』より
憲法1条は、天皇を国および国民統合の象徴、その地位を「主権の存する国民の総意に基づく」と定める。憲法秩序の骨格なのに、17年前の首相演説はうやむやになり、国会が求めた報告も放置したまま。それで済ませる感覚が不思議でならない。
この記事を書いた古賀氏と掲載した毎日新聞に賛辞を贈るとともに、一刻も早く解決すべきであると思いを強くしました。
8 件のコメント
はれるや
2023年1月8日
2000年頃の毎日新聞の論説で、
今女性やたしか女系を決めないと
将来に禍根を残す、と書いてありました。
縮刷版で見ました。
その通りになってますね。
一刻も早く愛子様を立太子してほしいです。
ダダ
2023年1月5日
毎日新聞に応援メールを送りました!
新年早々、凄い!!
毎日新聞ガンバレ!!
uki
2023年1月4日
皇統問題の毎日新聞の古賀氏はすごい。
応援メールを送りました!道場に取材でも来てくれないのだろうか。
jacker
2023年1月4日
私も、先程お礼のメールを送りました。
毎日新聞は、いい記事を出してくれますね。
チコリ
2023年1月4日
情報ありがとうございます。
毎日新聞、素晴らしいですね!感謝と激励のメールを送ります!
京都のS
2023年1月4日
意見を送っておきました。
突撃一番
2023年1月4日
小泉内閣の有識者会議では、ちゃんと「将来、男子がお生まれになる」という可能性までちゃんと考慮しています。
それを踏まえても尚、女性・女系継承を報告書の中で支持しているという事を、岸田はもっと重く受け止めてほしい。
悠仁様のご存在に甘えきって、どこまでも先延ばしにするつもりだろう。
そんな事は許さんぞ!
基礎医学研究者
2023年1月4日
貴重な情報ありがとうございました。「皇位の安定継承」にへの危機を正確にとらえた、素晴らしい記事だと思います。自分は、さっそく新聞の原典を確認し、毎日新聞に意見・コメントを送りました。