※長めの感想となっておりますが、これは殉教さんより2回に分けて投稿いただいた関係でございます。ご照覧あれ!(編集者より)
(2話目の感想・前半です)
「ギロンは、マウント取った方が勝ち」
それは、議論と言うかディベートだと思いますが・・・そう考えている人は、男系派に限らず多いでしょう(誰とは言いませんが)。
そうして自信満々に構えてからの「モンチロチョウ!」。ギャップが笑撃的です。思想の左右を問わず「お花畑のチョウと戯れる」人は多いので・・庶民感覚を元に、地に足がついた「議論」をすべきだと思いました。
門地についての説明は、結論+具体例+ズバッと断言!で分かり易いと思います。そこで谷田川の得意技「政府は『ちゃんと考えた上で』気にしていない。だから大丈夫!」を繰り出す男野系子、応戦するトッキー。「新・堕落論」の描写「うらみはらさでおくべきか~」がパワーアップしており、論破も的確でした。
ここで話題となった「専業主婦の幻想→昭和残像」は、これもノイジーマイノリティの独占物ではなく、大衆&社会全体に偏在する考え方です。庶民を味方に付けるにしても、こうした無意識のしがらみとはどう向き合えばいいか、まだまだ思索を重ねていきたいです。
今回の男系女人衆の主張は、男系派にとどまらず、現在の日本人の病理を、俯瞰する内容だったと思います。気楽に読めて、笑えて、基礎知識もあって、求める者には「思索のヒント」を与える。絵柄・形式は変われど「これが、ゴー宣のエートスなり!」と、納得できる回でした。(続きの感想は後日)
(第二話の感想・後編です)
「勝手に他人にプレッシャーを与えなさんな!」 男系派が重ねてきた病理、まさにこれに尽きるでしょう。かつての美智子さま、雅子さま、眞子さまに実害を与えるばかりでは飽き足らず、旧宮家系の一般市民にまで・・・ウクライナ戦争論にもあった通り、彼らは「全くの他人事だと思っている」からこそ、他人に無茶を押し付けるのでしょう。65ページの4コマ目と合わせると、コミカルとシリアスのメリハリが効いていて、引き込まれてしまう展開でした。
以上、単独でも楽しめる内容ですが、本誌P30の倉山満の記事と読み比べると、より面白さも引き立ちます。倉山は、現代(の制度・皇室)には通じそうにない、歴史豆知識を披露していますが「例外なき男系継承!」の一言が入った時点で、既にハリボテと化しています。彼は憲政史家ですが・・・憲法を探求するよりも「時効原理・先例第一主義」に囚われており、憲法無視の復帰案に、疑問を持てないようです。 彼は過去の号で「私は左上でも右下でもなく、右上だ。国を想うからこそ、国ににとって耳の痛い指摘をする立場だ。」と述べています。また、自称保守論壇から無視されている点も、小林先生と同じでしょう。
それでも彼の文章は、小林先生とは違って複雑な上、問題の本質からは的外れであり、読者を楽しませようというそぶりも無く、マウントを取るような内容でした。まさに小林先生の真逆です。
「自分は、君たちとは違うんだ」的なセリフは、小林先生も、エセ知識人を挑発する際に、稀に言うことはありますが。小林先生には、皇族方への情や、庶民に語り掛ける感覚がベースにあります。(小林先生が)彼への批判を制約されている以上、読者である私達の行動が、ますます重要になってくると思いました。 了」
1 件のコメント
基礎医学研究者
2023年1月13日
(編集者からの割り込みコメント)興味深く読ませていただきました。今回の話は殉教さんを始め、何人かより倉山満との比較による感想をいただいております。自分、この人よく知らなかったのですが、「保守論壇」では主流ではなかったのですね。そういう意味では、ちょっと前にでてきた、池田信夫ににておりますね。そして、「オレこんなに知っているんだぜ~」的なマウントをとるところも、実は似ているかもしれませんね。でも、やはり思うのは、殉教さん言われように、このような人達は読者を楽しませよう(わからせよう)という意識が希薄で、マウント取ろうとするのが本質なのでしょうね。少し勉強になりました。ともあれ、次回が楽しみです。