女帝ゆかりの地・奈良にて、3月11日(土)、「第110回ゴー宣道場」開催予定。
テーマ『女性天皇は中継ぎか?』
2月27日(月)まで参加者募集中です!! 来てね~
https://www.gosen-dojo.com/schedule/
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某日、奈良の明日香村へ。
ここには皇極(斉明)天皇と、持統天皇の二人の女帝が眠っている。奈良と女帝のことを少しでも知るべく、以前から一度は行っておかねばと考えていた。
まずは檜隈大内陵(ひのくまのおおうちりょう)を訪問。天武天皇と持統天皇の御陵である。
予想していたが、初めて来る人にはわかりにくい場所にあった。(ここに限らず天皇陵の多くは、目立つことなくひっそりと存在している。)
持統天皇は702(大宝2)年崩御。史上初めて火葬された天皇である。骨は銀箔の壺に納められ、夫・天武天皇の棺の隣で永遠の眠りにつく……はずだった。
1235(文暦2)年、考古学上「野口王墓(のぐちおうのはか)」と呼ばれる古墳に、高価な副葬品狙いの盗賊が侵入。1880(明治13)年に京都の寺で発見された古文書『阿不幾乃山稜記(あおきのさんりょうき)』には、その時に逮捕された盗賊の供述が記されていた。
この野口王墓こそが、天武・持統の合葬陵だと判明したのは、翌年の1881(明治14)年。古文書は大変な発見だったのだ。記されていた石室内の様子が、『日本書紀』などにある天武・持統の埋葬描写と一致していたからである。
盗掘被害に遭った石室内は、(天武天皇の)棺が暴かれ、骨と髪の毛が散乱してめちゃくちゃな状態だったらしい。また、盗賊によると、銀箔の骨壺を持ち去った際「骨は邪魔だったので山中に捨てた」とか。持統天皇の骨だ。つまり、もう欠片も残っていない。持統天皇は遠い昔に、風に乗り、大地の一部となって、溶け込んでしまった。
被葬者がわかっている天皇陵は実際ほとんどなく、檜隈大内陵のように、学術的に確定しているのは稀だとか。「墓荒らしのおかげではっきりした」というケースなど、非常に珍しいだろう。
檜隈大内陵
所在地/高市郡明日香村野口
アクセス/近鉄吉野線「飛鳥駅」から徒歩約15分
文責:奈良県 公論サポーター関西支部たいちょー だふね
4 件のコメント
だふね
2023年2月26日
urikaniさん、ありがとうございます(^^)/
骨が捨てられたなんて、ショッキングですよね…。でも、男系固執派の中には、神武天皇のY染色体を証明するとかなんとか、墓を暴こうという発想の人もいますから…。いつどの時代にも不敬なヤツっているもんです。ほんま、ないわぁ
『あすか』、懐かしいですね、わたしは見ていなかったですが。そういえばただしさんも、奈良といえば『あすか』、とか言ってましたわ。割とそういう人多いかもしれませんね(*´ω`)
urikani
2023年2月26日
いやぁ大変面白く読ませて頂きました。
墓荒らしのおかげではっきりとした、というのは複雑な思いになりますね(A^_^;
せめて御骨は捨てずに置いていってくれればよかったのに💦
明日香村というと、朝ドラ「あすか」を思い出します。主演は竹内結子さんでした。
いつかかならず訪れたい場所です。
今回は参加出来ずすみません(;_;)
成功をお祈りしています!
だふね
2023年2月26日
基礎医さん、コメントありがとうございます。
たしかに、治定されていても「この被葬者で間違いないか」というのは、確証が持てないらしいですね。だからこそ「口伝え」や「記録」が大切になってくるのでしょう。
「伝言ゲーム」と同じで、時代が進むにつれて途中でまったく別の話にすり替わってしまうこともありますが(それも含めて「歴史」って面白い)、古代から皇室に対し想いを寄せ守ってきた、繋いできた人々がいるから「今」があるのだと考えます。
同じ日本人としては、天照大御神や神武天皇が「側室なしで性別限定の継承」などと生物学的にはありえない無理難題を、遠い未来の子孫に押しつけたなんて、考えにくいです。
というわけで、女帝の偉大さ、古代のロマンを感じたいかたは、ぜひ奈良へ!!
基礎医学研究者
2023年2月26日
同じ関西支部の公論サポーターで、エールを送るような形になりますが、おもしろく読ませていただきました(たしかにこの内容、すこしマニアックなので( ´艸`)、「愛子天皇への道」の告知の方が、向いているかもしれません
で、なるほど。私見では、歴代の天皇陛下の存在を実証という意味では、陵墓にお骨があったらわかりやすいですね(不敬ながら、もし骨が残っていた場合、持統天皇のDNAが保存されていた可能性が高いので(骨はカルシウムが沈着した組織なので、それを形成する破骨細胞や軟骨細胞のDNAは加水分解から保護されていた可能性あり)、そこはロマンがございますね。記録というものは、やはり大切と思った次第です。
そして、ここからかなり強引ですが(;^_^A、みなさま、歴史的ロマンを感じる、古都奈良で開催される、奈良道場に是非ご参加を。