自然を愛する皇族方の御心を忖度すべき

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 国際ジャーナリスト堤未果氏の新著『ルポ・食が壊れる』を読んだ方はおられるでしょうか。

 第二次大戦中に爆薬を作っていた企業が使われなくなった窒素で化学肥料を作り、それを小麦と共に途上国に売り付けたのが「緑の革命」で、そうしたアグリ企業は次に遺伝子組み換えF1種子とグリホサート系農薬とのセット販売を行い、そして今度はGAFAMと組んで世界中の土地を買い漁っています。取得後の扱いが自由な日本の農地や山林は彼らにとって最も美味しいらしく、当然これにはグローバル化改革(外資による投資の自由化)、緊縮財政(国内投資の極小化)、コロナ自粛(世界で最も長く冬眠)、コストプッシュ物価高(ウクライナ戦争が発端)に伴う円安が拍車を掛けています。

 SDGsやCO2削減を理由に外資は二束三文で手に入れた日本の山肌や耕作放棄地に太陽光パネル(中国製)を並べており、これに関わっていたのが三浦瑠麗氏の夫でした。他にも人工肉、ゲノム編集、mRNAワクチン混入野菜…など危機感が募る話題ばかりです。

 温室効果ガスと言えばCO2とメタンですが、植物は光合成でCO2を固定し、共生微生物が土壌を豊かにし、メタンを吐く牛は草を食みながら大地を踏み均し、発芽した植物がCO2を固定します。また著者によると日本の国土は土壌微生物が豊かなのだそうです。その理由は、絶え間ない造山活動が土壌にミネラルを供給し、モンスーンが豊富に雨を降らせ、広葉樹の落葉が微生物に分解されて出来た有機酸がミネラルを地下水に溶出し、これによって植物が育ち海も豊かになるからだと言います。「愛子の診療所」に集まる鳥や動物も、国土が侵略されず、豊穣さも保てたなら、より多く救われましょう。

 さて、民間稲作研究所(栃木県真岡市)の故稲葉光國氏は田起こしない田に成苗(普通は幼苗を植える)を植え、水を張る深さを変えて害虫を避け、そうして無農薬・無化学肥料の米作りメソッドを確立し、それによって木更津市は100%有機米の学校給食を実現しました。また草取りしない自然栽培米を使う寿司チェーン店の話では「雑草という草は無い」という昭和天皇の言葉も紹介されました。そして、日本の田園は日本人の精神の礎だから守るべきと語った著者に私はナショナリズムを感じました。

 さらに、上皇陛下が皇居で田植えを始められた大御心も一次産業と食を守ることだと私は感じています。

   

文責 京都のS

5 件のコメント

    京都のS

    2023年3月6日

     さらにさらに、堤氏の著書なら『デジタルファシズム』『政府は必ず噓をつく・増補版』『沈みゆく大国アメリカ<逃げ切れ!日本の医療>』などもオススメですよ。

    京都のS

    2023年3月6日

     そうそう、堤未果氏がナショナリストだと書いたのはコチラが最初でした。
    「女性が上に立つことに賛成?もちの論助じゃあ!」( https://aiko-sama.com/archives/20950 )です。

    京都のS

    2023年3月6日

     うさぎ様、※ありがとうございました。
     堤氏は川田龍平議員のパートナーです。「だから」というわけじゃないですが、彼女は弱者の痛みが解る人で、分類的には左派だと思われます。しかし、縦軸を「ナショナリスト(国民主義者)←→グローバリスト(世界主義者)」、横軸を「左派←→右派」とするマトリックスで考えると、堤氏はナショナリスト左派に分類されるはずです。そして、日本国で最も弱者を慮る方は皇室の方々ですから、そういう意味では、堤氏と皇族方の思想的立場は非常に近接していると私は考えております。

    Dr.U うさぎ

    2023年3月5日

     堤さんの『日本が売られる』という本を読んだことがあります。こういう方は、マインド的には、保守・尊王であってもおかしくないんですよね。
     天皇の本質って何だろうって考えると、やはり、この世の健やかなること、国土と国民の健やかなることを、お祈りしてくださることだろうと思います。
     堤さんのような人たちが、天皇という伝統と和解できたら、その言論活動はさらに深みのあるものになるはずなのですが。実際は、まぁ、いろんな大人の事情があるのでしょうけど。

    京都のS

    2023年3月5日

     『ルポ・食が壊れる』(堤未果/文春新書)には、かつて総合Pさんが自然農法に凝っていた頃に懸念されていたことや関心を持っておられたであろうことが全て網羅されていると感じます。
     大嘗祭の悠紀田に栃木県が選ばれたことにも符合を感じたりします。

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