「岸田首相の呼びかけへのありえない反発」に対する反論(3)

Post's thumbnail

(編集者より)
そして最後は私、基礎医学研究者でございます。みなさんも言われておりますが、本来は岸田総理の「自民党大会の発言」は、総理という責任ある立場の政治家としては非常に正論であり、それを評価するような記事が、新聞の記事にあってしかるべき、と思います。

3月6日朝刊4面の記事「皇位継承議論 自民戸惑い」に関する意見・コメント

3/6日付の朝刊4面に掲載されました「皇位継承議論 自民戸惑い 首相呼びかけ、根回しなく」を読ませていただきました。まず、本日までの段階で、最近行われた自民党大会における岸田首相の「安定的な皇位継承に関する議論の先送りは許されず、国会における検討を進めること」を報じた新聞は少なかったので、そこは評価できます。また、「(自民党内に「皇位の安定継承」に関する議論が)1年進展していない」、と小見出しをつけて報じているのも、客観的な報道と思います。しかしながら、評価できるのはここまでで、そもそも「首相よびかけ、根回しなく」という見出しをつけるのは、読者をミスリードしていないでしょうか?
 今回の記事を見る限り、自民党内で揺れていることは良く伝わってきました。しかし、私見では、「皇位の安定継承」問題を“党内で意見が二分されるような議論”と彼らが勝手に定義し、議論を凍結してきたことがあったからこそ、岸田総理が「現状を打破するために呼びかけた」ということであり、これは現上皇陛下が退位されたときの付帯決議や国民が広く望んでいる要望に応える形のリーダーシップを発揮した、と捉えられると思います(これまで、「皇位の安定継承」問題の議論が国会でまったく進まなかったことを考えると、そのように評価されると思います)。
 ところが読売新聞の記事では、まるで首相が党内を無視してスタンドプレーを発揮したので「寝耳に水だ!」という意見が主流かのような政治家の意見を強調するのは、フェアなのでしょうか?逆にいうと、では仮に党内での根回しがあったら、あのような首相(総裁)としての発言は、このタイミングで可能だったのでしょうか?失礼ながら、読売新聞の論調は、今回の「首相の呼びかけ」をネガティブに評価しているように、私には思えます。それは、この記事の冒頭でも「停滞した議論を動かす機運は盛り上がっていない」と述べていることからも、そのように思います。
 それから後半の小見出し「維新は積極的」というのは、主張の是非はどうあれ代表自身が「国会で議論をするべきだ」ということを表明しているのでそれは正しいのですが、それならば、立憲民主党についても「党内の意見が割れている」などという一面だけをとりあげず、野田元首相のみならず、最近馬淵議員が国会において“「皇位の安定継承」問題を国会で議論するべきだ”と質問されことも紹介した方が、フェアではないでしょうか。
 とはいえ、今回の記事内容からは、記事の意図とは異なり、国会における「皇位継承議論」は、各党で統一することが難しいことを示しているともいえ、これは国会議員が党派を超えて議論するべき課題だということが、浮彫にされたといえます。
 最後に、「皇位継承議論」について、国会議員が右往左往している状態を報道することは、時には必要でしょう!?しかしながら、愛子さまが成年皇族になられた今、残された時間は“もはや少ない”のです。どうか目をそらさず、党派を超える形で、国会議員が「皇位の安定継承」問題を議論することを、「社会の公器」として輿論に喚起することを望みます。

大阪府在住 基礎医学研究者

コメントはこちらから

全ての項目に入力が必須となります。メールアドレスはサイト上には表示されません。

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。