16日に到着した「愛子天皇論」の感想文を、カテゴリー別で全3回に分けて送ります。
・本全体の仕様について
表紙は黄櫨染御袍を背景に、神々しい愛子さまのイラスト。金色のエンボス加工は、歴代スペシャル本にも使われている技術です。今回は、桐竹鳳凰麒麟の意匠に適用されました。この意匠はカバー裏、中表紙、奥付などにも反映され、(よしりん御伽草子と同じく)本全体の雰囲気を引き締めています。
雑誌連載版の利点は「最新話を素早く読める」「コマのサイズが大きく、迫力あり」というもの。単行本版の利点としては「紙質の手触り、匂いがよい」「まとめ読みが出来るので、ページをめくる喜びが大きい」「誤字脱字が訂正されている」があります。そして、ずっしり来る重量感!古参ファンには「これぞ小林よしのりの新刊!」と、肌感覚で期待も高まります。
・まえがきの感想
やはり、最初の6行に込められた決意が凄いです。小林先生は今までも、自分の「漫画家としての余命」を意識してきましたが(※参考資料)、ケケ田の「命をかけてやってるんですよ!」とは、雲泥の差があり、背筋が震えました。自分の寿命を悟り、未来に希望を託す。これからの先生の作品一つ一つにも、こうした明確な意識が宿るのでしょう。
それ以降の部分にも「反論の余地が無い基礎知識」「差別の重みを知らない男系派」「この本の目的は、地下鉄の落書き掃除」などが書かれ、密度の高い4ページです。生半可な男系派が書いた厚い本など、この4ページだけで紙くずに出来る―そんな戦闘力や闘志が、静かに伝わって来る内容でした。(第2回に続く)
※参考資料:小林先生の「覚悟の言葉」抜粋
・天皇論・日米激突(P125)
ルオフ「小林さんの戦後が終わるまでには、まだ時間がかかりそうですね」
小林「自分の生きている間に達成したいから必死でやってるけど、出来ないかもしれないね。(中略)次の世代までかかっても、日本を完全に独立させるまでやる。」
・統一協会問題の闇(まえがき)
(空白の30年があったが)この次の「30年後」はもうない。もうこれで終わらせる。統一協会問題は今度こそ終わりにしなければならない。
・ゴー宣2nd①巻・巻末の檄文
日本を再浮上させるための、最期の戦いが必要だと決意した(中略)。今まで以上に強権的に、決断主義で、あえて言うなら凶悪にだ!偽善者どもよ怖れるがいい。わしはまだ諦めない。
(②に続く)