「愛子天皇論」感想【特別編】: 現代医学が側室の替わり⁈前・後編、イノチ懸けられますか!?(だふねさん)

Post's thumbnail

今回の『愛子天皇論』は、前編で不妊治療、後編で今上陛下ご夫妻の「お産への取り組み方」のことが描かれていました。

不妊治療が、女性にとって相当心身に負担がかかるものだということ、ここまで丁寧に説明されてもわからない人、いるのかな? やはり当事者にならないとわからないし、わかりたくもない、目を逸らせたいってところでしょうか。人間って「自分は大丈夫」と根拠なく思い込める生き物。せめて想像力を働かせてほしいけれど、考えるのがイヤな人は誰かが掲げた物に拠りかかることで安心して、無意味に固執し続けるのでしょうね。

今までの感想の中で、「夫側に不妊の原因があったケース」について、ご自身の過去を打ち明けてくださった人がいたことには、敬意を表します。「自分たちにそれが降りかかってくるとは、想像もしていなかった」というのはリアルな意見でしょう。

ここからは私のことを書きます。私は、結婚した直後から基礎体温表をつけ始め、そうしたら本当に高温期と低温期に綺麗に分かれたのでおもしろがっている内に、早々と1人目を授かりました。初期に出血した以外経過は順調で、2度目の妊娠がわかった時も、「妊娠→無事出産」のコースは当たり前だと信じて疑わず。そこから一言では表せない年月が始まるなどとは、予想もしていませんでした。3人の子が生まれてくれた過程で、3人の子が空に帰っていきました。性別がどうこう言う以前の話。死産した子が煙となり天に昇ってから、今年の夏でもう10年経ちます。

つわりは、毎回酷いほうでした。最初の妊娠はともかくとして、さすがに上の子がいる状態での妊婦生活は「キツかった!」。理解してよく助けてくれていた夫よ、ありがとう。

最後の妊娠では、ずっと吐いて体重が減り、生活に支障が出たのでしばらく点滴通院したこともあります。それでも安定期に入るまではと当時の職場には黙って、人前では何でもないふりをしながら仕事をしていました。ようやく打ち明けることができた時、「おめでとう、やっぱりね」と女性の先輩方に言われました。さすがに女性の目は誤魔化せなかったようで、皆で気づきつつもさりげなく見守ってくれていたのでした(このことは今でも感謝しています)。

3回ともお産は自然分娩で、安産だったほうでした。反比例して陣痛もかなり強かった模様。体験した身としては声を大にして言いたい。

「こんな野蛮な痛みでも『自分なら最後まで耐えられる』と言うチャレンジャーの男はいるか? そういう人なら子の性別について偉そうに語る資格があるけど、どない?」

1回目の出産は夜明けに夫が、2回目は昼下がりに夫と長男が、3回目は真夜中に長女が、それぞれ立ち会ってくれました。三様に分かれたお産でしたが、「とても楽しかった」という雅子さまの気持ち、よくわかります(´▽`*) 出産後の女性の身体はホルモンの分泌などで不安定になるのですが、私も何だかんだ楽しんだかもしれません。純粋な楽しさというなら2回目のお産が、特にそうでした。3歳の長男は急に眼前に現れた真っ赤なモノに目を丸くしていましたね。3回目は、7歳の長女が泣きながら妹を迎えてくれたっけ。

そういえば、1回目の「乳が張る」という変化には新鮮な驚きがありました。身二つになろうと母と子がしっかり繋がっていることの証拠。これで「生まれたばかりの赤ちゃんを養子に出そう」なんてよく言えたもんだな、竹田恒泰は!

男系固執派にとっては、こういう人情は皇統問題を語る上で不要なのだそう。ああ、そうか。彼らは自分たちがいつか、血の通わない人間に無情にも切り捨てられたり踏み潰されたり殺されたりしたとしても、文句は言わないんだ。凄いなぁ、覚悟を決めて生きているんだね!あなたもせっかく、母子ともに「死ぬ思いで」この世に生まれてきたというのにね。自分以外の人の命も大事にできなければ、廻りまわって自分の命も軽んじられる結果になる。そこに、いつになったら気づくのかな?

最後に、今年の名言・流行語大賞の候補にもなりそうな言葉を、私から挙げておきます。

「妊娠・出産は、女が生死の境界を覗き見る真剣な局面じゃ。こうして女は母になっていくのだな…」(直系よしりん)

6 件のコメント

    基礎医学研究者

    2023年8月8日

    >だふねさん
    返信コメントありがとうございました。いや、まったくその通りで、個別の事情はいろいろあるのだろうと思いますが、自分の場合は得られたものは多かったかと(m_ _m)。そして、子育てはまさに家族の共同作業、”女性を孤独にしない!”これは、心に突き刺さる一言でした(自分は振り返ると、「母子家庭状態・・・」とつぶやかれたことがあるので、この部分は大きなことは言えません(;^_^A)。それと、愛子さまのご成長については建設的なコメントで、「ダンケー」からは決してでてこない視点かと、自分は思いました(^_^)

    だふね

    2023年8月8日

    基礎医さん。
    夫婦それぞれ事情やスタイルがあるとは思いますが、男性も検診に付添うなど寄り添ったほうが、得られるものも大きいですね(^^) ただ産んで終わりではなく、育児は出産と比べ物にならない辛いことがたくさん待ち構えていますし。愛子さまがご立派に成長されたのは、陛下と雅子さまの関係性が背景として大きかったことでしょう。

    あしたのジョージさん。ありがとうございます

    ねこ派さん。
    いえいえ、出産がそんな恐ろしい物なら、2人3人続けて産もうなんて思いませんから(;・∀・) 産むと決めたら産むしかない、これだけ。さっきも書きましたが、育児のほうが遥かに大変です。女性を孤独にしない! 男性の役割はそれに尽きます。

    Sさん。
    男は「戦場帰り」でもない限り偉そうにしてはいけない→まさにそれです!
    陣痛は「麻酔なしで手足を切られる痛さと同じ」だと聴きますし( ̄▽ ̄;)

    京都のS

    2023年8月7日

     ダフネ様、やはり男は「戦場帰り」でもない限り偉そうにしてはいけないと確信させてくれる体験談でした。ありがとうございます。

    ねこ派

    2023年8月7日

    ねこ派と申します。男性です。独身です。子供は、おりません。
    正直なところを申します。だふねんさんの、自身の妊娠・出産体験を交えたコメントー「愛子天皇論」感想【特別編】: 現代医学が側室の替わり⁈前・後編、イノチ懸けられますか!?ーには、幾らか、恐怖を覚えます。男としては、どうしても、理解の及ばない領域があるので。
    けれども、私は、全然、勉強していないわけではありません。以前、『ヒトはなぜ難産なのか お産からみる人類進化』(奈良貴史著 岩波科学ライブラリー)という本を読んで、お産が、人間の女性にとって如何に大変かを、学びました。本は、私の家の本棚にあります。
    そもそも、ヒトは、他の動物に比べて難産である、難産である理由は云々、などと本では、詳しく書かれているのです。
    そういう本を読んでいたって、それでも、というかやはり、お産は、男には、理解の及ばない、届かないものだな。何だか、怖い。だふねさんのコメントは、私の胸に迫るものがありました。

    あしたのジョージ

    2023年8月6日

    素晴らしいコメントだと思いました。

    基礎医学研究者

    2023年8月6日

    (編集者からの割り込みコメント)「先日のよっしーさんの感想に匹敵する、渾身の感想」。これが、自分が率直に思ったことです。”妊娠”は医学的には病気ではないから安全!なんてことは全然なく、それこそだふねさんの感想からリアルに想像されますが、「まさに命懸けの行為」。だからこそ、無事出産を終えて子供をみたときには、”生命の尊さ”を感じるのではないかと(と同時に、母親は”出産が楽しかった( ´艸`)という心境になることが、理解できました)。一方、ダンケーの方は、だふねさんも言われるように、”出産”を軽く見ていることは、明らか(# ゚Д゚)。だから、「赤子を養子に」とか、「男女の産み分け」などと平気に言えるのでしょうね。こんなことでは、巡り巡って、やらかしたことの報いを受けますよ( ̄ー ̄)ニヤリ。まさに、因果応報!

コメントはこちらから

全ての項目に入力が必須となります。メールアドレスはサイト上には表示されません。

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。