矢部万紀子さんというコラムニストの方が書かれた『雅子さまの笑顔 生きづらさを超えて』(幻冬舎新書 令和2年刊)という本を読みました。
著者は雅子さまがこれまで歩んできた道を、現代を生きる女性の視点で捉えながら皇室の在り方について語っています。
本書ではタイトルにある通り、雅子さまが皇室に入ってから感じられた生きづらさに着目しています。
その生きづらさとは、「男子出産」というプレッシャーのことです。
私がこの本の中で強く心を打たれたのは、そんな雅子さまの生きづらさに共感する女性たちが多くいるということでした。
とりわけ雅子さまと同世代の女性は、男尊女卑が残る社会の中で自分たちが日々感じる生きづらさと、雅子さまが感じられた生きづらさとを重ねて見ている方が多いそうです。
だからこそ雅子さまが皇后となり、苦しみを乗り越えて笑顔で公務に臨まれているのを見るととても嬉しいそうです。
雅子さまを自身の「鏡」として、雅子さまが喜べば自分も喜び、悲しめば共に悲しむ。
こうした想いが「自然な敬愛」を生むのだと思います。
そしてこのように感じるのは女性に限らず男性にも当てはまります。
自分の大切な女性がこのような生きづらさを感じていたら当然悲しいし、何とかしたいと思うでしょう。
さらに本書でも書かれていますが、雅子さまが我が子の性別で苦しまれるということは、その子供である愛子さまも当然苦しまれたはずです。
「自分が男に生まれていれば…」
自分の子がこのように苦しむことを悲しまない親はいません。
絶対にこんな思いをさせてはいけません。
天皇陛下がよく言われる「国民と苦楽を共に」という言葉がありますが、
国民もまた「皇室と苦楽を共に」あります。
皇室の幸不幸は国民にも大きく影響します。
皇室の方々が元気にご活躍なさるお姿を見て我々国民も元気をもらい、日々の活力となります。
皇室のため、そして自分たち国民のためにも雅子さまや愛子さまが感じた生きづらさは取り除くべき、つまり皇室典範を改正し女性・女系天皇を認めるべきです。
それこそが皇室・国民の双方を幸せにする最善の道です。
そんな思いを一段と強くさせる本でした。
また本書では陛下をはじめ雅子さま以外の皇族の方々にも多く言及しており、特に陛下の妹で皇籍を離脱された清子さまに関する内容は私にとって大変勉強になるものでした。
皆様も興味のある方は是非ご一読ください。
特に男性の方は多くのことに気づかされるでしょう。
文責 愛知県 マメ菓子
2 件のコメント
マメ菓子
2020年8月23日
ありぼう様
記事を作成したマメ菓子と申します。
コメントありがとうございます。
この本は、皇室に関する難しい知識は備えてないけど皇室が好きな方々、即ち世論調査で女性・女系天皇を支持しているサイレントマジョリティーの方々の声を代弁していると思います。
内容・文章ともに読みやすい本ですので、是非読んでみてください。
ありぼう
2020年8月23日
自然な敬愛、スッと納得する表現でした。
まだ読んだことがないので読んでみたいと思います。