馬淵議員の衆院内閣委員会における質疑(11/15)への反響(L.Kさん、ふぇいさん、コチャコさん)

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当サイトでも、報じましたように、11/15に衆院内閣委員会において、立憲民主党の馬淵議員により、皇位継承問題において、鋭い質問を展開されました(私見では、内閣法制局および官房長官の答弁を引き出したのは、見事でございました)。

しかし、問題が根深いやり取りであるのは、間違いありません。これに対して、意見・コメントを送った、という報告が寄せられていますので、以下紹介していきます。


【首相官邸】
題:安定的な皇位継承に向けた、11月15日衆院・内閣委員会での馬淵澄夫議員による国会質疑についての意見投稿

表題の国会質疑を拝聴しました。

私は、安定的な皇位継承に向けた制度改正を望んでおり、今回の質疑がその第一歩になるものと期待しておりました。

しかし、馬淵議員の質問に対する内閣法制局・木村第一部長ならびに松野官房長官の答弁は、僭越ながら、お粗末かつ不誠実極まりないものだったといわざるを得ません。

馬淵議員は、旧宮家子孫も一般国民であり、他の国民と血統・家柄=門地により別異取り扱いをすることは、憲法14条違反ではないかと指摘されていました。

にも関わらず、木村部長は「皇族という憲法第14条の例外として認められた特殊の地位を取得するもの」だから、「憲法第14条の問題は生じない」と答弁されました。

これはまったく頓珍漢な回答です。
問題としているのは、「門地」による国民の別異取り扱いの是非です。
「皇族という地位取得」云々は問題ではありません。
これほどシンプルな問いであるのに、なぜはぐらかすような答弁をするのですか?

女性・女系天皇、ならびに女性宮家を制度として認めれば、皇位継承の安定性は将来的に飛躍的に増す上に、憲法違反の疑義もありません。
そうした策を実行もしないで、国民を「門地」で差別することが憲法上許されるのでしょうか?

加えて木村部長は、皇族の範囲は「法律の定めるところにより委ねられている」ので、「憲法の認めるところである」とまで答弁されました。

これはもう、内閣法制局としての【職務放棄】以外の何物でもありません。
下位法である皇室典範(あるいはその特例法等)で、「門地で差別された」国民に対してのみ皇籍取得を認める改訂(・制定)を加えても、憲法上の判断はしないというのですか?

「憲法の番人」たる内閣法制局の存在意義を自ら否定する、由々しき発言です。

また、馬淵議員は、有識者会議報告書に旧宮家養子案が盛り込まれたという重大な状況変化に際し、旧宮家子孫に対して皇籍取得の意向確認をしてきたかと質問しました。

それに対して、松野官房長官は、これまでについては、有識者会議後も「政府として具体的に把握したり、接触を行っているものでは」ないと否定し、今後については国会の「議論の中において適切に対応」する、と答弁しました。

当事者がいない、確認もしていない中で議論する意味があるのでしょうか?
そもそも、政府はこれまで秘密裏に旧宮家の方々の意向を確認し、皇籍取得を拒否されたことは公然の秘密となっています。
それでいて、議論の中でどう「適切に対応」するのでしょうか?

平成29年・退位特例法附帯決議で「先延ばしすることはできない重要な課題」と指摘されていたにも関わらず、当事者の意向確認もせず、議論しても無駄骨に終わる可能性の高い案を出してくるとは、国会、国民、ひいては皇室をどこまで愚弄すれば気が済むのですか?

今回の質疑を通じて、
●内閣法制局は、旧宮家子孫の「門地」による別異取り扱いが合憲であると答えられなかった
=まともに対応すれば違憲といわざるを得ないから、はぐらかすしかなかった
●政府は、旧宮家養子案を本気で実現する気がない
ということが明らかになりました。

いい加減に、実現性のない旧宮家養子案は捨て去り、女性・女系天皇、女性宮家を公認する制度改正に動いていくべきです。
この案に、憲法違反の疑義が生じることはありませんし、さらに「君臣の別」という、皇室を守ってきた先人の叡智にも適います。

女性皇族がいらっしゃるのに、その存在を否定するかのように国民の皇籍取得に頼るなど、皇室の方々に対しても失礼千万です。

岸田首相を始めとする、関係各位のご英断にご期待申し上げます。

(以下、個人情報略)
(L.Kさん)
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実に的確な指摘をされた意見・コメントですよね。これは、誹謗中傷の類のゴミのようなコメントとはまったく異なり、L.Kさんのしっかりとした観察に元ずく冷静な意見です(かなり建設的な意見と、自分は思います)。松野官房長官については、あまり期待していなかったので置いておきまして、内閣に法の助言を行う役割のハズの内閣法制局がこのような詭弁を弄するのは、職務に対する矜持が感じられないのですが、いかがですかね?(基礎医学研究者)。


【首相官邸】
首相官邸に馬淵澄夫議員の質問を拝見して意見を送りました。

私は群馬県に住む40代男性です。
本日午前に行われた衆議院内閣委員会で、立憲民主党馬淵澄夫議員からの安定的な皇位継承に関する質問をネット配信で拝見しました。
岸田総理が所信表明演説で安定的な皇位継承への議論の取りまとめを速やかにするよう国会に求め、
議論が始るのはとても良いことです。歓迎します。
そして本日の答弁。内閣法制局木村第一部長の答弁。そして松野博一官房長官の答弁から、
有識者会議報告書にあった旧宮家養子案を政府が進める気がないことがよくわかりました。
まだ男系継承にこだわる議員や団体があるのでしょうが、
・国民と国民を家柄で分けることは憲法14条違反になること
・皇室に入る意思のある旧宮家系国民が安倍政権の頃から誰もいないこと
今回の答弁は、これを広く社会に浸透させ、そのような議員や団体を黙らせるようにする手段ですね。
議論が進めばこのような結果になることは始まる前からわかっていたこと。
国民は今回の答弁で「政府は旧宮家養子案を捨てたな」と認識できます。
男系固執派もこれ以上何も言えないでしょう。言っても何も生まれないです。
これからは女系を含む、性別関係なく直系長子優先の皇位継承となるよう皇室典範を改正するような議論を進めてください。
岸田総理が議論を開始すると話されてから事態は動いています。
国民は旧宮家案はないともともとわかってて、今回の政府答弁で政府の意向もわかりましたから、
どうか速やかに愛子さまを皇太子にという道筋を作ってください。
くれぐれも男系に固執することのないようにお願いいたします。
これからの議論も注視しています。

【自民党意見フォーム】
私は群馬県在住の40代男性です。
本日の衆議院内閣委員会で、立憲民主党馬淵澄夫議員からの安定的な皇位継承についての質問をネット配信で拝見しました。
政府として、有識者会議の報告書にあった旧宮家養子案は考えていないことがよくわかりました。常識的に見てありえないです。
岸田総裁直轄の新組織では、安定的な皇位継承となるように、性別関係なく直系継承となるよう皇室典範改正に向けて、速やかに取り組んでください。「男系継承を軸に考えたが方法がなかった」で構いません。側室がないから当然です。
愛子さまを皇太子にとなったら岸田内閣の支持率かなり上がります。国民は待ち望んでいます。一部の男系固執派の大声に負けず取り組んでください。国民は見ています。
(ふぇいさん)
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自分、個々のことはふぇいさんが意見してくださっているので付け加えることはありませんが、自分の心に突き刺さったのは、「この枠組みの中で議論しても、何も生み出さない!」です。そう、今回の国会での議論では、「皇位の安定継承」という法制度化をしなければいけないはずなのに、政府側の答弁は、果たしてその目的に合致していると言えるのでしょうか?ふぇいさんの文を見まして、そのように思った次第です(基礎医学研究者)。


【首相官邸】
本日、衆議院の内閣委員会で馬淵澄夫議員が皇位継承問題についての質問に立たれ、旧宮家子孫の方を養子にするについては、日本国憲法14条の門地による差別の禁止に違反するのではないかと質しました。これに対する内閣法制局の答弁は、旧宮家養子を念頭に置いた制度があれば憲法違反には当たらないとする、仮定を根拠にした極めて曖昧な、言葉は悪いですが誤魔化しであると感じました。
なぜなら、そのような制度はなく、政府の答弁もプライバシーの尊重を理由に皇族になることを希望する旧宮家子孫の方がおられるのか、接触されているのかを全く明らかにしない説明責任を果たしていないものであったからです。
皇族になることを希望する宮家子孫の方は現状いないことは答弁からも察せられました。
自民党内の男系男子継承に固執する議員、支持団体に配慮しても肝心の国民の支持は得られません。
どちらに目を向けて議論を進めるのか国益に叶うのか、早急に結論を出すべきと考えます。
安定的皇位継承を考えた時、一夫一妻制の元で男系男子のみで皇位継承権を続けるのは皇続を断絶せよというのに等しいという現実と向き合っていただきたいです。
性別関係ない直系長子優先の皇位継承を可能にする皇室典範改正を今の内閣で実現してください。
日本国の象徴を途切れさせるのは国家の国体の維持に大きく関わるのです。
敬宮愛子様を皇太子に。
多くの国民がそう願っております。
(コチャコさん)
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いや、本当にその通りで、普通の市民生活を送り「皇室への敬愛」を望むものならば、今回の質疑における政府の答弁が、いかに”論点ずらし”をおこなっているのかは、明白です。産経新聞や共同通信のように、意図的とした思えないような論調の記事を配信するメディアはともかく、今回の答弁を素直にみれば、コチャコさんのような意見がでてくるのは、当然かと思います。しかし、国会の議論は結論ありきでは、ありません。内閣法制局が首相に対してきちんと役割を果たしていないのは残念ですが、国民は、国会における今後の枠にとらわれない、柔軟な議論に期待します(基礎医学研究者)。

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