岸田首相の所信表明演説以後の展開:首相官邸へのアプローチ(mantokunさん、くりんぐさん)

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10/23、岸田首相の所信表明演説以来、状況はめまぐるしく動いています。すごく客観的なことをいうと、一進一退というのが実際のところで、楽観はできません。高森先生は、下記のように、岸田内閣の皇位継承策を冷静に論じられております。

一方、最近明らかになったように、宮内庁から「皇位の安定継承」は、イコール「皇族数の確保」ではないという、重要な発言もあります。

これは、このサイトでもたびたび訴えていることですが、結局のところ、国会議員に”丸投げ”するという考え方は危険で、むしろ国民が関心を持ち続け、国会議員に議論の必要性(あらゆる意味を含む)を後押しすることが重要!ということに、変わりはありません。これに対して、意見・コメントを送りました!という報告が寄せられましたので、紹介します。では、どうぞ<(_ _)>


【首相官邸】
テーマ:皇位の安定継承実現に向けた施策について
ご意見・ご感想

表題について、強く関心を持っている一国民です。しかし11月15日の衆議院内閣委員会において、立憲民主党の馬淵議員による「一般国民から皇統に属する特定の男系男子を選んで皇族にするということが憲法14条1項が禁止する門地の差別に該当するのではないか」という質問に対する内閣法制局の木村第一部長の答弁に、強い危機感を覚えました。
 木村第一部長は、「天皇皇族の地位は憲法第14条に規定する門地による差別の例外」と突然論点をすり替え、「憲法第14条第1項は、すべて国民は法の下の平等である旨を定めており…お尋ねの一般国民である方々には当然、その保障が及ぶ」と言いながら、「皇族という憲法第14条の例外として認められた特殊の地位を取得するものでございますので、憲法第14条の問題は生じない」などという、全く質問に答えていない、馬淵議員や国民にはもちろん、皇室の方々にも極めて不誠実な答弁をしたことに、唖然としました。

さらに、木村第一部長は17日には「現在一般国民である皇統に属する方を、新たに皇族にすることを可能とする制度を、法律によって創設することについては、憲法自体が許容している」とも述べました。これは、憲法より下位の法律である皇室典範の「皇統に属する男系男子が継承する」という、そもそもが女性皇族に継承権を認めない不当な差別および女性蔑視を正当化するために、国家の基本法典である憲法を捻じ曲げても構わないと述べたも同然で、あまりの不見識と職務に対する無責任さに愕然とし、激しい怒りが込み上げました。

皇族が減少の一途を辿り、次世代の皇位継承候補者が秋篠宮悠仁親王お一人になるほど皇位継承が不安定化した最大の原因は、女性皇族に継承権を認めていないからです。
木村第一部長が述べたような「現在一般国民である皇統に属する方を、新たに皇族にすることを可能とする制度」を創設するならば、その対象者は現皇室から20世代600年も離れた旧宮家ではなく、小室眞子さん、黒田清子さん、千家典子さん、守谷絢子さんなどの、ご結婚によって皇室を離れられた元皇族の国民女性でなくては道理が通りません。

男系男子継承を唱える人々が主張する旧宮家子孫の養子案は、そこからさらに対象者の性別を男性に限定するのですから、恐るべき時代錯誤な男尊女卑制度です。こんな憲法違反を二重三重に重ねた疑惑の皇族や皇室など、国民は許容しません。
 失礼ながら、今これほど物価高への苛立ちを岸田首相お一人にぶつけている国民が増えている状況で、こんな疑惑の皇族を作り出し、その人々の生活を保障するために少なからぬ税金を拠出することなど到底国民が受け入れるとは思えません。それどころか、こんな案を公表した時点で皇室の尊厳を不可逆的に傷つけ、岸田首相は更なる批判に晒されるだけになるのは明白です。

男系男子継承を唱える人々は、天皇が男性でなければならない理由を「それが伝統だから」以外に述べません。かつては私も、「詳しい人がそう言うならそれが正しいのだろう」と思い込み、疑いませんでした。
しかしその後、皇后陛下が敬宮愛子様をご出産後に、さらに無神経に男子ご出産の圧力をかけられたために、ついに適応障害となられたことがはっきり分かり、国民である自分の無知・無関心が、皇后陛下をそこまで追い詰めてしまったことを深く悔いました。

その後、男系男子継承派の方々の言説にも一通り目を通してきましたが、天皇陛下に側室を持ってもらうだの、愛子様や佳子様を旧宮家の子孫の男性と結婚させるだの、どれもこれも、あまりに皇族方の人格を無視した非道な案ばかりで呆れ果てました。
男系男子限定継承を続けようとすることが、いかに非人間的で非現実的なものであったかを思い知りました。

どうか根本に立ち返ってください。上皇陛下は7年前、「象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ」とおっしゃいました。目先の皇族数を確保することを望まれたわけではないのです。
そのために、まずは天皇陛下の最もおそば近くにいて、お考えを知っているはずの西村宮内庁長官を議論に参加させてください。西村長官は先日、「安定的な皇位継承という観点からは課題がある」とおっしゃっていて、これがやはり陛下のお考えなのだと腑に落ちました。

「悠仁親王までの継承順位を揺るがせにしない」という現在の政府の方針を撤回してください。これが最大の不安定要因です。このままでは皇室は数十年も持ちません。今さえよければ、自分たちの代さえ天皇がいればいいという無関心を捨ててください。
今は激しくバッシングが起きていますが私は岸田首相を応援しております。立憲民主党の馬淵議員、野田佳彦議員など、双系継承を望む議員たちと連携し、敬宮殿下の立太子を実現してください。どうかよろしくお願いいたします。
(mantokunさん)
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原点に戻ってください!まったくその通りですよね。mantokunさんが詳細に訴えているように、今の動きは「皇位の安定継承」のための動きであって、それに合致しないことは何を言おうと、意味をなさないと、自分も思います。なので、”「悠仁親王までの継承順位を揺るがせにしない」という現在の政府の方針を撤回してください。”というのは非常にストレートなメッセージで、このことこそが、皇位の継承を不安定にするのだということを、是非政府にわかってほしい!自分が岸田首相だったら、そのように受け取る次第でございます(基礎医学研究者)。


【首相官邸】
私は滋賀県に住む30代女性です。

22日に報道で宮内庁の西村長官がhttps://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/853259?display=1
「安定的な皇位継承に課題がある」と発言されたことを知りました。
西村長官のご発言は、天皇陛下のご意向を反映されたものでしょう。

皇室という聖域で生まれ育たれた愛子さまたち女性皇族を蔑ろにして、76年も前に皇族の身分を離れられた旧宮家系の元皇族及びその子孫である男性を、血筋を理由に特別に皇族にする案はおかしいと思います。

皇位は、生まれてからずっと皇族の身分にあられる方によって継承されてきました。
皇族として生まれ育たれた女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持されるのみならず、ご本人とそのお子さまが皇位を継承出来るようにした方が、男系男子のみに限定するよりも確実に皇位を安定的に継承できると思います。

必ず新しい命を授かれる方法はありません。
その二分の一の確率に下がる男子を授かれる方法もありません。
「男子に恵まれない」というだけで皇后さまが酷いバッシングに苦しまれたことを国民は忘れていません。

男系男子による継承に固執したままでは、次世代の皇族は悠仁さまお一人になってしまいます。悠仁さまのご結婚相手には、皇后さまを苦しめた「男子産め圧力」がのしかかります。
心優しい悠仁さまが、愛する女性を苦しめないためにご結婚を断念されてもおかしくありません。

悠仁さまの幸せのためにも、男女問わず皇位を継承出来るようにした方がいいと思います。
(くりんぐさん)
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「悠仁さまの幸せのためにも、男女問わず皇位を継承出来るようにした方がよい」。いや、本当にその通りなのですよね。くりんぐさんのこの視点は、自分重要だと思っていて、もしも「男系継承」のしばりが外せない場合には、充分起こり得ることだと思います(それは、覚悟しておいた方が、よろしいだろうと)。結局、「皇室典範」を改正できない場合には、愛子さまや女性皇族だけでなく、悠仁さまをも巻き込んで「皇室」の方々を不幸にしてしまうことに、なりかねません、その先には、何がまっておりますでしょうか!?(政府の方々は、そこまで想像力を働かせておりますか!)。なので、こういう国民の意見は心して聞いてほしい、と自分は思う次第です(基礎医学研究者)。

1 件のコメント

    SSKA

    2023年11月27日

    宮内庁の申し出に反し「安定的な皇位継承」と言う課題に政府や自民党が一向に向き合おうとしないのは本音では男系男子原則を貫いて旧宮家やその子孫が現皇室の跡を継いだり代替の役割を果たせるとは到底思ってないからですよね。
    明らかに1条にも反する非現実的な案が具体的に動き始めたかのように憲法の要請等と半ば強制的に国民に言い聞かせようとする姿勢に腹が立ちますが、結局男系派が避けてる重大な論点として男系男子原則のみでは国民統合の象徴たる役割を果しえないし寧ろそれ一点に拘れば従来よりの双系派からの主張の通り弊害以外の何物にもならないと言う現実が突き付けられてるとも言えます。
    2条の世襲も国民統合と言う最重要目的を次代に次ぐ為に最も身近な血縁者が求められるのであり、それが「安定的」継承の再前提であるはずなのに旧宮家系子孫では彼等が主張する2条の目的すら実際は満たせない矛盾が生じますし心の奥底では分かっているのだと思います。

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