【終章②】
●女系論者は、「(臣下の身分から天皇になった)醍醐天皇の事例は先例にならず」と言っておきながら、歴史上一度もない女系継承を推進するのは矛盾である。(p256~259)
~倉山満『嘘だらけの日本古代史』 終章より~
○反論その1
大前提として、「神武天皇以来、皇統は一貫して男系血統」が事実だという証明を、アナタは出来てないでしょ?
だったら現在において、目前に迫った皇統の危機を放置してまで、男系継承を守らなければならない必要性がそもそも無い、という事になりませんか?
これまで論破してきた通り、「天照大神は皇祖ではない」だの「欠史八代は男系継承のため」だの「推古天皇はワンポイントリリーフ」だの、リアルで「ウソだらけ」な醜態を晒した本書でも、
一切、血統の証明なんか出来てませんよね?
ただひたすら、一次資料ですらない『日本書紀』を貴方は盲信するばっかりで。しかも盲信してるくせに誤読しまくってるし。
「歴史上、女系継承が一度もない」という主張も、元正天皇の事例にもあるようにもはや、いくらでも反証できる俗説に過ぎないレベルに成り下がってはいますがね。
100歩譲って、仮にその俗説が事実だったとしても、皇統に女系継承という「新例」を設けてはならない理由には、ならないんですよ。
だって「血縁による世襲継承(男系血統)」自体が、続いてないんだもん。そもそも論として!
倉山自身も「吉例だとは思いません(p259)」と白状しているように、元々は臣下の身分であった醍醐天皇が皇籍を取得されたのは、藤原氏の専横がそもそもの原因です。
「神武天皇以来の男系血統」という大前提が崩れた今、時の権力者が皇籍取得に対して思うまま指図してきた結果生まれた「悪例」なんかを採用するよりは、女系継承を認めた方がよっぽどマシだと思いませんか?
(この項、反論②に続く)
文責 北海道 突撃一番
7 件のコメント
突撃一番
2024年1月18日
みなさん、コメントありがとうございます!
よくよく考えたら、「歴史上一度も無い」とまで言い切るって事は、「悪魔の証明」をやらなきゃダメって事ですよねwww
倉山は、ほぼ不可能な説明責任を自らに課してしまったわけですw
おもろいですね(笑)
mantokun
2024年1月17日
突撃一番様、いつも見事な駄本論破ありがとうございます。倉山、やはりまたドヤ顔で(?)醍醐天皇を出してきましたね。時の権力者の意向で皇位継承が左右される悪例こそ踏襲してはならないのに、そんなことも理解できない者が何を偉そうに「歴史上一度もない女系継承」とか抜かしてるのか。
仮に元明天皇から元正天皇へという女系継承の先例を無視したとしても、今現在天皇陛下のたった一人のお子様であり、国民からも絶大な期待を寄せられる愛子様の継承を認めたらいけないことの理由には全くなりませんよ。新例を設けることが絶対ダメだったら、そもそも天皇が誕生してないし皇室もとうに滅んでます。
嘘八百書き連ねてまで男性天皇しか認めないという倉山は、もし悠仁様に男子が生まれなかったらどうする気なの? 20世600年も血筋が離れた赤の他人の一般国民を無理やり皇族にして、天皇に即位させるのか? そんな先例こそ、皇室どころか世界のどの王室にも未だかつて存在したことがないでしょうが!
憲法に「天皇の地位は世襲」と書いてあるのに、直系の内親王より赤の他人の男を優先させる馬鹿がどこにいるんだよ。世襲の意味分かってんの?
天皇陛下のご意向も上皇陛下の願いも踏みにじり、大多数の国民の希望も無視して愛子様への継承を見送れば、いずれ赤の他人の一般国民男性を無理やり皇族にするしかなくなる。(それすら不可能だと思うけど)
そんな男尊女卑カルトのゴリ押しで皇族にさせられた人が即位したとして、そんな天皇に国家と国民統合の象徴が務まると思ってんの? 少しは真面目にものを考えろ!
ありんこ
2024年1月17日
日本書紀持ち出してダンケー根拠を語る時点でシナ帝国史観でしか基本本邦の歴史を見ることができないと言ってるようなもんでは?
基礎医学研究者
2024年1月17日
(編集者からの割り込みコメント)今回も、面白く読ませていただきました。いや、何か突撃一番さんが書かれているように、ここまで数々の誤謬をしておいて、最終章で大上段に、「歴史上一度もない女系継承を推進するのは矛盾である」とか言われても、まったく説得力がないどころか、むしろこういう言い方をして「皇位継承問題」の知識のない人にすごむのは、有害でさえありますね(# ゚Д゚)。現に、自民党の「ダンケー」と言われる議員もこの言い方で、大きな声出していますよね。政治家で色に染まっていない人には、「こんなこけおどしに屈さず、ガンバレ!」と言いたいですが、それには、まずわたしたち”心ある国民”のいう事に、耳を傾けましょう(`・ω・´)ゞ
SSKA
2024年1月17日
男系派は歴史的にも現在の視点で見ても理想とする統治体制に対する認識がずれている為に一切話が噛み合いません。
中央貴族が氏族間で政争を繰り返し地方が疲弊し切っていた時代は何の見本にもなりませんよ。
明治以来の国民国家の理念が未だ不十分で未達成だと認識されているかどうかで、皇室への見方や対応も変わるのでしょう。
男系説は非常に狭い教義や信条によって派閥を形成し共有する者同士を利する目的以外無い事から国家観を喪失しており、皇室が政治以外の分野で参画しようとする意気込みや性別に捉われない可能性を示す事を必死に嫌がり抵抗しているだけです。
継承と言うのも本来は先人が成した事業や事績を発展させながら次世代に託す事であって、ただ血統を残せば良いと言う考えとは全く違う事を示して下さっています。
チコリ
2024年1月17日
突撃一番様、お疲れ様です!
そして、ありがとうございます。
「ただひたすら、一次資料ですらない『日本書紀』を貴方は盲信するばっかりで。しかも盲信してるくせに誤読しまくってるし」
大爆笑!
サトル
2024年1月17日
お疲れさまです。
今回も相変わらずですね、倉山は。
ほんっとに「自縄自縛」が好きなんですね。
個人の趣味嗜好……思考?……あ、だから研究家なのか(笑)はわかったから、公的空間には出てくるな!……ですね。